トルコのシリア難民、74%はトルコ国籍希望
2017年07月21日付 Cumhuriyet紙


トルコで暮らす350万人のシリア難民の状況をİNGEVとIPSOSが調査した。10の県で行われた調査によって、シリア人の52%の人が将来にわたりトルコにいると考えている一方、非正規そして安価な労働者として働かされているシリア人の日常の消費力は2ドル以下であるという事実が明らかになった。トルコのシリア人のうち74%はトルコ国籍を希望しており、この割合は15歳~17歳のグループにおいて80%にまで及ぶ。

「難民の暮らし調査」はİNGEVとIPSOS調査機関によるトルコのシリア難民に関する今日までに行われた最も包括的な調査の一つであり、シリア難民に関する注目すべき結果が明らかになった。調査によると、シリア難民のうち74%がトルコ国籍を希望しているが、70%はトルコ語を知らない。シリア人の日常の消費力は2ドル以下であり、正規または非正規労働者の割合は、約31%である。

■シリア人の世帯規模はトルコ人の2倍

ヒュッリイェト紙のイペキ・イェズダニ氏の記事によると、シリア人の世帯規模はトルコ人の2倍である。2017年4月27日から5月20日間の調査は、難民人口の79%を抱える10の県(イスタンブル、シャンルウルファ、ハタイ、ガーズィアンテプ、アダナ、メルスィン、キリス、マルディン、ブルサ、イズミル)において約1300人と対面するという方法で実行された。調査によると、キャンプの外で暮らすシリア人の約90%が登録されており、東部の町においては一時的な身分証を持つ人々の割合は93%、北部では90%、西部ではこの割合の84%前後であるとブラル・チャクルİNGEV創業社長は述べた。

■日常の消費力は2ドル以下

シリア難民の一世帯における食料、飲料、風呂代のような項目を含む一か月の消費支出は867リラである。一人当たりの支出は140リラである。つまり、シリア難民の日常の消費力は日々2ドル以下であり、たったの1.33ドル(約4.6リラ)である。シリア人の70%は、「私の労働条件は地元の人に比べてもっと悪い」と述べている。

■国籍を希望している

調査によると、トルコのシリア難民のうち74%はトルコ国籍を希望しており、この割合は15歳~17歳のグループにおいて80%にまで及ぶ。シリア人のうち52%が自身や家族が将来にわたりトルコにいると考えており、約45%は「私はシリア人であるのでここにいる人たちは私をのけ者にする」と述べている。

「出来るならどこかヨーロッパの国に移りたい」と思う人々の割合は42%であり、「絶対に移りたくない」と思う人々も44%というように大きな割合を占めている。「子供達にはトルコでずっと暮らしてほしい」と思う人々の割合は52%である。「将来を楽観的にみている」と述べる人々の割合は64%である。調査の注目すべき結果の一つは、シリア難民の平均世帯規模がトルコの世帯規模(3.5人)のほぼ2倍の割合であり、約6.2人であるということだ。

■銀行口座がない

調査によると、トルコにおける個人口座をもつシリア難民の割合はたったの4%である。一つの銀行のクレジットカードをもつ割合は2%より少ない。「シリア難民のほぼ全員が預貯金システムから排除されている。一方、難民の企業家精神は重要である。シリア市民が銀行で口座を開設するためには一時的な身分保障だけでは十分ではなく居住許可が必要である。難民の預貯金システムからの排除をなくすべきだ」とブラル・チャクル氏は述べている。

■6%しか援助を受けていない

トルコにいる10人のシリア人のうちほぼ9人が今まで全く社会的援助を受けたことがないと述べる。定期的または不定期の社会的援助を受けている人の割合はたったの13%である。つまり、トルコにいるシリア人のうちたったの18万人(6%)しか、定期的に、物的、または現金での援助を受けていない。シリア人の社会的援助における一番の供給源はクズライ(赤月社)カードである。現在、キャンプの外で暮らすシリア難民の9%、つまり27万人の市民難民がクズライカードを持っている。

■31%が働いていて、多くが非正規労働者である

調査の労働生活に関する項目によって、シリア難民が、非正規に働いていることが明らかになっている。調査の結果は次のとおりである。

・トルコにおける難民の合計31%が現在、求人市場に参加している。
・労働者の17%はトルコ人雇用者のもとで、5%はシリア人雇用者のもとで働いており、5%はフリーランスで働いている。
・シリア難民の50%は働いておらず、仕事を探している。シリア人男性の50%は働いておらず、24%は仕事を探している。
・シリア難民の女性のうち8%は働いており、9%は無職である。
・シリア人女性の73%は働いてもなく仕事も探していない。
・トルコにいる約65万人のシリア人が正規、または非正規に働いている。
・シリア人の98%が労働市場において、不安定な状況にある。

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(翻訳者:上田さくら)
(記事ID:43030)