「宗教文化と道徳」授業に、「ジハード(聖戦)」項目入り
2017年07月21日付 Hurriyet紙


国民教育相(MEB)が発表した「宗教文化と道徳」の指導要領の草案によると、(普通校の)選択授業やイマーム・ハティプ校のカリキュラムに含まれていた「ジハード(聖戦)」の項目が、必修の宗教の授業として生徒たちに教えられる。ジハードは、「イスラム教における基本的な信仰」の章で教えられる。

1月13日に51の授業の指導要領が公開され、週の初めにカリキュラムの最終版が発表されたが、宗教の授業カリキュラムは欧州人権議会の決定を理由に先延ばしにされていた。生徒たちは6年生になると、「ムハンマドの生涯」の単元でジハードの概念を学ぶ。ここではバドルの戦い(624年)、ウフドの戦い(625年)、ハンダクの戦い(627年)の原因と結果の説明がされ、生徒たちはジハードを知る。9年生は、「イスラム教における信仰」の単元で、ジハードは「イスラム教における基本的な信仰」の一つであることを学ぶ。授業の終わりには、生徒たちは聖戦の重要性を聖典の章やハディースで説明するようになる。学びにおいてはジハードの概念と意味の広さに着目し、戦いに限らずあらゆる尺度で取り上げられ、今日ではそれが悪用されていることが強調される。

■世俗主義は縮小される

新カリキュラムでは、世俗主義に関する章が縮小された。旧指導要領では、「カリキュラムを適用するにあたり、我が国の世俗主義の原理が常に考慮され、この原理が厳格に守られるのものとする」と強調されていたが、新カリキュラムでは、世俗主義は小さい小見出しに留まった。国民教育省は、旧カリキュラムは、7年生から「世俗主義は、宗教と思想の自由を保障するもの」という単元で始まり、世俗主義の基本を説明していたが、新しい指導要領では、「権利と自由」という単元で、「宗教と思想の自由」という問題から派生させて世俗主義の概念を載せている。旧カリキュラムでは次のような表現で世俗主義の基本を強調していた。
「世俗主義の原理とは、宗教と国政が分離して進められることであり、世俗主義の原理に即して、国政においては宗教の定めではなく国家主権が基本となる。世俗主義の原理は理性と知識を重んじるものであり、国政を始めあらゆる分野において理性と知識が尊重されることを定める。共和国は国民の宗教と思想の自由を憲法で保障するものである。」

■アレヴィー派は「解釈」部分に

アレヴィー派は、新要領でも信仰ではないと説明されている。アレヴィー派とベクタシー派については7年生と12年生で「イスラムの考えによる解釈」という単元の「スーフィズムの解釈」という見出しで、ヤサヴィー派やナクシバンディー教団と一緒に説明される。

宗教の授業の指導要領では、アレヴィー派の要求にもかかわらず、またしてもジェム・エヴィ(アレヴィー派の礼拝所)は礼拝所と表記されなかった。アレヴィー派の説明がなされる単元では全体として、「宗教的解釈は時代や環境により、その理解の表現がそれぞれ多様であり、よって様々な信仰と宗教的解釈に敬意を払い、共生の文化を広めていくこと」が強調されており、「客観的な表現」が求められた。

アレヴィー派とベクタシー教団についての解説では、ハジュ・ベクタシュ・ヴェリのベクタシー派の設立やアレヴィー派の発展における役割、「オジャク(訳注:炉辺の意。宗教的帰属をひとつにする共同体)」の文化や「導師を通じたムハンマドへの、ひいては神への告白(el ele, el Hakka)」が説明される。いくつかのオジャクでは断食が行われていることが強調され、祈りの言葉「ギュルバンク」では、(食事前に行われる)「一口の祈り」が取り上げられる。
国民教育省は新指導要領で、ジェムエヴィを「アレヴィーの宗教儀礼が行われる方法、慣行や規範の場所」と定義した。ベクタシー教団については、ジェムエヴィではなく、「広場の家」と呼ばれていることを紹介するよう求めた。これらの授業で視聴覚資料を用いることと、「ジェムの規範」については、規範に沿わない者が態度を改めた場合の赦し、亡くなった人への捧げもの、アブダル・ムーサのジェム(儀礼)に制限するよう指示した。

■一切ない

宗教の授業のカリキュラム草案では、計画の目的や狙い、方針、基本的アプローチ、その構成において、アタテュルクに関連する情報はなかった。授業で学ぶことにもアタテュルクの名前も言葉も、見解も出てなかった。4年生から8年生で学ぶ宗教文化と道徳のカリキュラムによれば、アタテュルク主義に関するテーマは別の図に分けられ、アタテュルク主義に関係することは、すべての学習範囲において関連する単元の小見出しや参考ページで記載された。

これまでは、アタテュルクの祖国防衛や、軍隊、戦士、殉教者、戦争と平和に関する見解を調べ、発表を行っていた。世俗主義の概念やアタテュルクの世俗主義、宗教と思想の自由について語った言葉を調べることから始まっていた。4年生から8年生では、旧カリキュラムの最後にアタテュルク主義に関する項目を含む図があった。9年生から12年生は、宗教文化と道徳の指導計画でも、アタテュルクとアタテュルク主義に関する学びがあった。

9年生のカリキュラムに載せられた「世俗主義と宗教」、10年生の「アタテュルクと宗教」、11年生の「アタテュルクと共和国時代の宗教奉仕」、12年生の「アタテュルクと宗教教育」といった単元が削除された。12年生では、「世俗主義」の枠組みで生徒は世俗主義の概念と考え方を学ぶ。世俗主義の概念は、意味を拡大して社会学的な側面で扱われる。前のカリキュラムでは、9年生で「世俗主義と宗教」は別の単元とし扱われ、その中で「アタテュルクの世俗主義の理解」が説明されていた。

■キリスト教、ヤハディ教は7時間から12時間に

キリスト教とヤハディ教の授業は拡大された。これらは単元として取り入れられ、学習年は12年生から11年生に移された。従来は、単元に割かれる時間は合計で7時間だったが、今後は、12時間に渡って説明される。12年生では、「トルコにおけるいくつかの宗派」という単元でユダヤ教やアルメニア教会、スリヤーニ教会、フェネルパトリック教会、トルコ正教会、エホバの証人、ヌサイリー派、ヤズディー教も紹介される。12年生では、ヒンディー教や仏教、儒教について説明され、カルマや輪廻転生、ヨガといった概念にも触れる。11年生のクラスでは、新制度により、進化論や多神教、政教分離主義、ニヒリズムが説明される。また、生徒は宗教の悪用や偽の預言者によって拡大する迷信、トルコやイスラム世界において、昨今活動している違法な利己組織やグループ例も学ぶ。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


(翻訳者:佐藤彩乃)
(記事ID:43033)