イラク:シーア派民兵の勢力拡大によりモースル市民の不安が再発
2017年07月24日付 al-Quds al-Arabi紙

■シーア派民兵の駐屯地がモースル市民の不安を煽る

【モースル:本紙】

「イスラーム国」から解放されたモースルの住民は、「サイイド・シュハダー」が「ニーナワー防衛隊」に対してモースルから撤退するよう警告を発すると報道される中、シーア派民兵組織の駐留が市内の街区や街路に拡大することへの不安を表している。

「ニーナワー防衛隊」のズハイル・ジュブーリー報道官は本紙に対し、「市内の拠点に加え、特にモースル南部において、人民動員隊(PMU)に属する部隊の駐屯地が最近になって数多く開設された。」と述べた。

同報道官はまた、「駐屯兵の大半は、クッバ、ラーシディーヤ、タッル・ラバン、アリー・ラーシュなどモースル近郊の地域に居住するシーア派のシャバク人やトルクメン人であり、彼らの一部はPMUに属するサイイド・シュハダー大隊に所属している。」と述べた。

ジュブーリー報道官は、PMU内の「サイイド・シュハダー大隊」が「ニーナワー防衛隊」に向けて発したモースルからの撤退勧告について、以下のように述べた。「勧告は、無意義な声明の一部である。なぜなら、イラク軍最高司令官が発したものではないからである。ニーナワー防衛隊とサイイド・シュハダー大隊はハイダル・アバーディー最高司令官の指揮下にあり、同最高司令官の命令にのみ従う。」

同報道官はさらに、「ニーナワー防衛隊は、アバーディー最高司令官から、いかなる撤退命令も受けていない。」と述べた。モースル市民の一部は、市内多数の街区におけるシーア派の政党や民兵組織の活動や存在感の増大に対して、不安を表明した。これらの街区は、「イスラーム国」の手からモースルを奪還するため9か月以上要した激戦と同時に解放された。

ティグリス川東岸の住民であるアフマド・アブドゥッラー氏は、モースル大学付近にあるシーア派民兵組織「バダル」の駐屯地について、「市内街区に多数の民兵の駐屯地が広がるのは初めてであり、不安と恐怖を再発させている。」と述べ、「PMUはモースル市内に入らない」とイラク政府が明言しているにもかかわらず、民兵組織が駐屯している理由に疑問を呈した。

また、武装した要員を乗せた軍事車両数台が、民兵組織の構成員による厳重な監視下にある駐屯地へ急いで入っていったが、その上にはフサインの旗を掲げられていた。アブドゥッラー氏は、「ここはモースルのシーア派と彼らの協力者の駐屯地だ。」と述べた。

同氏はさらに、「PMUの構成員は、共同安全管理ポイントの一部にも駐屯している。共同安全管理ポイントは、警察、軍、PMUの構成員が含まれており、市内の街区や街路に展開し、人々や車の捜査および最近の戦闘中に逃亡した『イスラーム国』の構成員として指名手配中の人物や構成員と疑われる者の逮捕を行っている。」と述べた。

本紙がモースルの避難民に対する治安捜査委員会を訪問した際に、避難民を受け入れ、初期段階での面会を行っている治安部隊は、PMUであることが確認された。

モースル市民は、「ニーナワー防衛隊」や「現地警察隊」のようなモースル市民が治安捜査委員会から遠ざけられていることや、同委員会にいる人物についての情報が市民に与えられないことを奇妙に感じている。

モースル市警察の警察官は、PMUや軍および警察内の民兵組織構成員との協働に対する市民の不安や躊躇を表明した。民兵組織構成員には、「イスラーム国」の出現以前にモースル市において、好ましくない経験がある。

(後略)

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(翻訳者:赤司萌)
(記事ID:43046)