ジュムフーリエト紙裁判判決、7人釈放5人拘留継続
2017年07月28日付 Hurriyet紙


ジュムフリイェト紙裁判で判決が出された。裁判所は、カドゥリ・ギュルセル、アクン・アタライ、アフメト・シュク、ムラト・サブンジュ、そしてケマル・アイドードゥの5人の拘留継続と、ビュレント・ウトゥク、ムスタファ・ケマル・ギュンギョル、ムサ・カルトゥ、ギュライ・オズ、トゥルハン・ギュナイ、オンデル・チェリキ、そしてハカン・カラの7人の釈放を決定した。

ジュムフリイェト紙裁判に対し、昨日(28日)イスタンブル第27重罪裁判所における第5回期日が開かれた。今回の期日には、拘留中の12人を含む19人の被告が参加した。被告らの主張が終わると、弁護士らによる弁論が始められた。アリ・ルザ・ディズダル弁護士は、以下のように述べた。「友人らは何ヶ月にもわたり拘留されている。この拘留に対する論理的説明はない。提出した書面には、市民の自由が制限されるのに必要とされる根拠がまとめられている。直ちに無罪放免の判決が出されるべきだ。判例から見てもこれが当然である。」これに対し裁判長は、期日前の拘留に対する異議申し立ての過程に言及し、「直ちに無罪放免とする条件は満たしていない。裁判の継続が必要な事実もある」と述べた。裁判長のこの発言に対し、傍聴席からは反発が起きた。

カドゥリ・ギュルセルを弁護するイルカン・コユンジュ弁護士は、書面でヒュセイン・ギュレルジェが被告とされることを批判し、依頼人らの完全な釈放を要求した。コユンジュ弁護士は、弁論に続けて以下のように発言した。「われわれはこの場にノルウェーから来たわけではない。今日、ここから正義の風を吹き起こそうと言うわけでもなく、そんなことは起きないこともわかっているが、わずかでも正義が示されることを期待している。しかし、われわれはこの不法な扱いに心を殺されている。9ヶ月間も拘留されているのだ。『宗教組織』とされるカドゥリ・ギュルセル被告は、ただフェトゥフッラー・ギュレンの書籍を読んだと言っただけで被告となったのだ。」

■電話すると交番に繋がる

ジュムフリイェト紙のヒクメト・チェティンカヤ記者の弁護士の一人であるブラク・オデル弁護士は、「バイロックアプリを使用する人々に接触した」とする主張に関して以下のように発言した。「依頼人はSMSを利用した。もしSMSによって組織を形成していたとすれば、休暇中も多くのSMSを送っているだろう。主張書面によると、チェティンカヤ被告はバイロックアプリを利用する警官と接触している。それ故に、ヒクメト・チェティンカヤ被告には、警察の庇護があるとされている。記事や書籍の内容から体制への脅威が確認されたという。しかし、問題の番号に電話をかけると、交番に繋がるのだ。主張書面における証拠類の信憑性は調査されなかったようだ。」

■ギュルセル被告に責任はない

カドゥリ・ギュルセル被告の弁護を行ったキョクサル・バイラクタル弁護士は、釈放を要求するとともに以下のように述べた。「報道は自由なものであり、検閲されえないものだ。報道は思想の自由を有している。憲法にも記載されている。人々の思想に制限を設けることはできない。思想の自由も報道の自由も憲法には明記されており、この2つは切り離すことはできない。新報道法の第11条は、作品の著者には責任があるとされる。しかし、政府はある人物を罰したいがために管理責任者の横に編集者などという記述を加えた。ギュルセル被告の新聞社での立場は報道法で明記されているものであり、自由な立場である。彼に責任はない。」

■裁判官に対する怒りはない

バフリ・ベレン弁護士は主張の中で裁判官らの解任について言及し、以下のように発言した。「裁判官、及び検察官に対する怒りはありません。なぜなら釈放を命じた裁判官や釈放を要求した検察官らはみな解任されており、法律に則り裁判は開かれているのだから。みなさんにも仕事がある。裁判官や検察官としてその歴史に名を残し、我が国の法の信用と正義のための希望となるような判決を要望する。」

■われわれは言葉を曲げない

フィクレト・イルキズ弁護士は、ジュムフリイェト紙に授与された第2のノーベル賞とされるライト・ライブリフッド賞に関し、拘留中のハカン・カラ被告の発言を求めた。記者のハカン・カラ被告は、以下のように話した。「われわれは、2016年9月にジュムフリイェト紙として報道部門で第2のノーベル賞を受賞し、同年11月に身柄を拘束されました。ジュムフリイェト紙は、調査報道のテーマやそれが環境に与える重要性という観点からこの賞を受賞しました。この賞はトルコが受賞したのです。この第2のノーベル賞は、環境や戦争、女性の権利、貧困、飢餓、病気などのテーマにおいて尽力した人々に授与される賞です。」

■次回期日は9月11日に延期

一連の主張を聞いた裁判官らは、しばらくして判決を出した。裁判所は、アクン・アタライ、ムラト・サブンジュ、カドゥリ・ギュルセル、アフメト・シュク、そしてケマル・アイドードゥの5人の拘留継続、オンデル・チェリキ、ハカン・カラ、ギュライ・オズ、トゥルハン・ギュナイ、ムスタファ・ケマル・ギュンギョル、ビュレント・ウトゥク、そしてムサ・カルトゥの7人の釈放を決定した。次回期日は、2017年9月11日に延期された。

■アフメト・シュク被告に対する弁護を検察官が非難

主張弁論の後、検察側のハジュ・ハサン・ビョリュクバシュ首席検事が主張を述べた。ビョリュクバシュ首席検事は、アクン・アタライ、アフメト・シュク、メフメト・ムラト・サブンジュ、カドゥリ・ギュルセル、オンデル・チェリキ、ハカン・カラの被告6人と、「Aksilahlanma(白の武装)」というハッシュタグをキャンペーン運動に発展させ、組織を支持して活動したという根拠で拘留中の「JeansBiri」という名前でツイッターを使用していたとされるアフメト・ケマル・アイドードゥ被告の計7人については拘留継続の決定を求めた。しかし、主張書面においては検察側がハカン・カラ被告の釈放を要求していたことがわかった。検察側は、9ヶ月間拘留されているビュレント・ウトゥク、ムスタファ・ケマル・ギュンギョル、ムサ・カルトゥ、そしてギュライ・オズの被告4人を司法観察下で、トゥルハン・ギュナイ被告については司法観察なしの釈放を要求した。

■「証拠隠滅の可能性」

ハジュ・ハサン・ビョリュクバシュ首席検事は、主張の中で以下のように要求した。「被告人らの期日における主張や、正当な回答への要望、不足状況の満了や被告人らにかけられた容疑に対する専門家らによる調査、証拠隠滅の可能性、そして司法観察下における釈放には不十分という理由から、アクン・アタライ、カドゥリ・ギュルセル、アフメト・シュク、ムラト・サブンジュ、オンデル・チェリキ、ハカン・カラ、及びアフメト・ケマル・アイドードゥの被告7人については、拘留継続を求める。」

また、検察側はアフメト・シュク被告に関して、期日での主張弁論に基づく刑事告訴を要求し、「アフメト・シュク被告の主張において、本件についての主張からの逃避したことや、書面における犯罪行為への強い疑惑があること、国際世論においてトルコをテロ組織支援国家のように提示したこと」を根拠として拘留継続を求めた。

■「ただ母と父の手に口づけをするためだけに頭を下げた…」

判決が出ると、法廷内では割れるような拍手が起きた。アフメト・シュク被告は、以下のように話した。「この判決は、あなたがたに跪くだろうと言っているようなものだ。どうかこのことをわかってほしい。すべての専制君主や武装集団、すべての組織や人々によって、そして尊厳を欠く形で組織化された悪の組織のすべての機関や構成要員らに知ってほしい、私はこれを自身の名の下に述べるが、ほかの友人らも含めて今日まで私はただ父母の手に口づけるためだけに頭を下げてきたのだ。そしてこれからもそうし続けるつもりだ。」

■夜になって釈放された

ジュムフリイェト紙の従業員7人は、夜中の12時ハンにシリヴリ拘置所から釈放された。漫画家のムサ・カルトゥ氏は、拘置所の出口で以下のように話した。「不当不法で根拠の無い罪により、9ヶ月間も拘留された。愛する人々や仕事と離れ離れになった。だが、信じてほしい。この拘留期間にわれわれの心が憎しみや怒りであふれることはなかった。こうした感情を抱くことなどできなかった。ジュムフリイェト紙をフェトゥフッラー派テロ組織(FETÖ)と結びつけようとする起訴状が出された。しかし、ユーモアを粋に使いこなす人々はご存知のとおり、われわれはこのような起訴に負けることはない。偏見をもった監査報告や起訴状が準備されれば、きっと明らかになったことでしょう。FETÖを始めとするすべてのテロ組織に向けて描かれた最も辛辣な漫画の下には、私の名前があることを。だから私は言います。テロ組織を最も辛辣に批判する新聞社がテロ組織と結びつくことは、夢でもありえないことだ。釈放の瞬間はきっととても喜ばしいだろうと思っていたが、今はあまり嬉しくありません。残念なことに、4人の友人がいまだこのシリヴリ拘置所の中におり、ジャーナリストが拘置所にいる姿を写した写真はトルコには似合わない。1日でも早く4人の友人もこのシリヴリ拘置所から出られることを祈っている。」

■自由を待望

ジュムフリイェト紙裁判の第5回期日において、裁判所からの暫定判決が待ち望まれる中、チャーラヤンにあるイスタンブル裁判所前には何百人もの人々が集結した。手に被告人の記者らの写真を掲げた何百人もの人々は、「ジャーナリストに自由を」、「自由な報道を沈黙させることはできない」といったスローガンを叫んでいた。数多くの市民団体の支援を得た活動は、この日一日中続いた。

■「風刺雑誌のマナー」

共和人民党(CHP)の副党首であるゼイネプ・アルゥトゥオク・イズミル県出国会議員は、今回の暫定的な判決は適法ではないと主張した。アルゥトゥオク国会議員は、以下のように発言した。「エルドアン大統領がジャン・ドゥンダル氏に対して、『彼をこのまま野放しにはしない』と発言したことが、この偽りの裁判の道標になっている。ベキル・ボズダー法務相の指示、並びにFETÖメンバーであるという根拠により終身刑に科された一人の検察官から始まったこの審議は、実に政治的だ。検察が6年半前のでっち上げの関係性からFETÖ支持者を生み出すならば、公正発展党(AKP)内の全員が逮捕されなければならない。新聞社が報道方針を変更することが犯罪ならば、党派のメディアにも目を向けることを提言する。」

■「記者らへの脅迫」

バルシュ・ヤルカダシュCHPイスタンブル県出国会議員は、今回の判決を「記者らを脅迫するもの」と批判し、「ジャーナリズムを糾弾しようとする人々自身が非難された」とコメントした。

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(翻訳者:永山明子)
(記事ID:43083)