ラミル・グリエフ、ロンドン世界陸上男子200メートル走で金メダル!
2017年08月11日付 Cumhuriyet紙


グリエフが、陸上競技で世界チャンピオンとなった。

トルコへ世界陸上で最初の金メダルをもたらしたラミル・グリエフ選手が、歴史にその名を刻んだ。ロンドンで開催された第16回世界陸上の男子200メートル決勝において、20.09秒というタイムでライバルたちを突き放したアゼルバイジャン出身で27歳のこの国民選手は、今回のサクセスストーリーにより全世界の注目の的となった。アゼルバイジャン代表としてレースに出場していた時代も、欧州や世界のユース選手権において金・銀メダルを獲得していたグリエフ選手は、これまでも多くの記録を残してきた。

■世界第2位

2009年に大学の公式試合における200メートル走で出した20.04秒という記録は、ジャマイカのボルト選手が5年前に出した19.93秒という記録の後、世界第2位の記録としてグリエフ選手が保持してきた。しかしその後、アゼルバイジャンからフェネルバフチェへ移籍し、2011年にトルコの市民権を取得したグリエフ選手は、母国に反逆罪で告訴された。アゼルバイジャンでは若い選手らに大きな圧力をかけるスポーツ世論が、グリエフ選手を国際連盟に訴え、トラック競技への出場禁止処分とするよう求めた。

■父親を失った

一連の出来事を受けてアゼルバイジャン陸上競技連盟を訴えた若いアスリートの父親であり、同時にコーチでもあったエルダル・グリエフさんが心臓発作により急逝すると、母国では誰も自分を支援してくれる人はいないことがわかった。その当時、フェネルバフチェと交渉をしていたグリエフ選手は、「物理的な可能性からトルコの市民権を取得した。父の支援をしなければならなかった。トルコでの1ヶ月の給料は、アゼルバイジャンでの年収に相当する」と自身を弁護した。

■2012年は許可が出ず

トルコの市民権取得によりアゼルバイジャン陸上競技連盟の怒りを買ったグリエフ選手に対し、2012年ロンドン五輪にトルコ代表として出場することをアゼルバイジャン陸上競技連盟は許可しなかった。しかし、ロンドン五輪後にフェネルバフチェの尽力で2カ国間の危機は解決され、グリエフ選手はトルコのナショナルチームの一員としてレースに出場するようになった。彼の選手としての成功は、2017年に100メートル走で打ち出した9.97秒という記録によって100メートルを9秒台で走る3人目の白人選手となったことだ。

■「フェネルバフチェがなければ辞めていた」

フェネルバフチェ・クラブ、特にアズィズ・ユルドゥルム会長が自身のために尽力してくれたことを強く語ったグリエフ選手は、以下のように述べた。「みんなが私をたくさん支援してくれました。その最たる人が、われらのアズィズ・ユルドゥルム会長です。このクラブがなければ、おそらく私はトルコへ来ることも叶わなかったでしょう。私のキャリアも記録もすべて、フェネルバフチェというクラブがあったからで、クラブがなければとっくに陸上競技を辞めていたかもしれません。」世界チャンピオンとなり大きな喜びに包まれたグリエフ選手は、さらに以下のように話した。「私にとって、とても信じられないようなレースとなりました。まさか金メダルを獲得できるなど、この1年間思ってもいませんでした。今後はオリンピックでもメダルを取りたいと思います。ウサイン・ボルト選手にもこのレースに出場してほしいと願いましたが、それは叶いませんでした。われわれの時代がやってきたということでしょう。もっと良くしたいと思っています。アゼルバイジャンの国旗とともに出場したいという願いもありました。かつて私は、アゼルバイジャン代表としてレースに参加しました。レースは非常に難しいものでした。すべての選手が万全の準備を整えています。レースでは強いものが勝つのです。私は、衝撃的な影響をもたらすほどの勝利を獲得することはありませんでした。しかし、今はまるで夢の中にいるような心地です。」

■グリエフがバンニーキルクを夢から目覚めさせた

グリエフ選手の世界陸上における歴史的勝利を、世界メディアも大きく取り上げた。

BBC(イギリス):衝撃的な勝利。グリエフ選手は、バンニーキルク選手を突き放して200メートルを衝撃的な勝利で飾った。

ユーロスポーツ:衝撃的な結果。トルコがアゼルバイジャンから獲得したグリエフ選手が、20.09秒という記録で獲得した勝利により、2ヵ国に大きな名誉がもたらされた。

ガーディアン紙(イギリス):バンニーキルクをグリエフが夢から目覚めさせた。

ニューヨーク・タイムズ紙(アメリカ合衆国):第2のボルトはいまだ現れず。グリエフ選手はトルコに世界陸上で2個めのメダルをもたらした。

レキップ紙(フランス):最も大きな驚きの1つ。

EWN(南アフリカ):グリエフ選手がオリンピックチャンピオンを打ち負かした。

グリエフ選手の勝利を受けてコメントを発表したトゥルクセルのカアン・テルズィオール代表は、「陸上競技連盟とわれわれの協働でもたらされた勝利を目の当たりにすることは、言い様がないほどの幸福を生み出しています。青年スポーツ省後援のもとで、2020年を目標にトルコのスポーツ界発展のため行った我々の支援は非常に重要なものです。」

■ユルドゥルム会長の涙

グリエフ選手の金メダル獲得後、フェネルバフチェTVに出演したフェネルバフチェ・クラブのアズィズ・ユルドゥルム会長は、生放送で涙を抑えることができなかった。ユルドゥルム会長は、以下のようにコメントした。「ラミルの勝利は、バスケットボールでヨーロッパチャンピオンとなったわれわれのチームの勝利と等しい価値がある。いや、むしろそれより上だ。この子だけでなく他の子達にも、すべての子供達に、彼らが値するだけの価値において、物質的な意味で制限された条件をより改善させながら、彼らにこれらのレースで獲得したもの以上のものをフェネルバフチェ・クラブとして与えたいと思う。これは国からも期待されていることだ。」

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(翻訳者:指宿美穂)
(記事ID:43228)