アンカラ市、中東工科大と合意ー道路問題
2017年09月09日付 Cumhuriyet 紙


中東工科大学(ODTÜ)のキャンパスを通過する計画になっており、アンカラ広域市と中東工科大学を対立させている新たな道路計画において、重要な進展があった。メリフ・ギョクチェキ市長とODTÜ のムスタファ・ヴェルシャン・キョク学長は、アンカラのエルジャン・トパジャ知事も参加した会議で、共同の協定に署名、合意した。

ヒュッリイェト紙ムラト・ユルマズ記者の情報によると、ビルケント総合健康キャンパスがある地区(市立病院)の交通を緩和する計画の実現に関するアンカラ広域市当局と中東工科大学の間の合意は、アンカラ県庁が介入することによって達成された。県庁によって行われた発表では、署名された協定によって以下の決定にしたがって合意されたという。

■地上部分に害を与えない

ODTÜのテクノケント交差点とマラズギルト大通りの間を繋ぐトンネルがキャンパスの敷地の地上部分に被害を与えることなく地下で建設されることが決定された。トンネルの出入り口の交差点の接続地点で必要であれば開削工法が行われ、破壊は最低限に抑えられる。

■トンネルは ODTÜ監督のもと建設

トンネル計画は、中東工科大学の監督と合意のもと実施される。アイシェル・ザブンジュ 生活センターがある地区から始まりODTÜの敷地の境界に最も近い地区を通過し、インジェキ大通りと、その後アンカラ周辺自動車道に接続する大通りの、軍警察司令部航空レーダー基地までとODTÜの敷地に残る約4.8キロメートルの部分の構造が決定された。

■広域市は植樹を行う

計画の一環で移植もしくは伐採される樹木と茂みが、最低でも現在の2倍となる形で中東工科大学の提示する場所に植えられ、道路のルートの両側に残った部分はアンカラ広域市によって植樹される。

■ODTÜに土地を譲渡

計画の枠組みで道路として使用される36ヘクタールの土地の代わりに、中東工科大学の土地に隣接する、または近くの地区から最低36ヘクタールの土地が、アンカラ県庁の協力で中東工科大学に譲渡される。

■ギョクチェキ市長「行うか、それとも行うか」

長期間続いている道路建設議論に関して、アンカラ広域市のメリフ・ギョクチェキ市長はラジオ番組に出演し、「新たに建設されたビルケント市立病院によってエスキシェヒル道周辺で交通が圧迫されると見ている。その解決法を模索している。コンヤ道に代替となる道を建設し、同時に病院のすぐ横を通過する大通り、インジェキにつながる道路が必要だ。そのために最も適した場所はODTÜの横を通過することだ。我々はこれをODTÜに提案した。ODTÜはあらゆることに反対しているためこれにも反対した。1071マラズギルト大通りも解決したように、これらも決着するだろう。これらの通りには住宅や商業の中心地は作らない。人々が必要とする道路を作る。これらの道路を作るか、それとも作るかだ」と述べた。

■ODTÜは24ヘクタールの森を失う

ODTÜのムスタファ・ヴェルシャン・キョク学長は記者会見を行い、ODTÜの敷地を通過する予定のトンネルの建設方法に関して困難があることを強調し、「ODTÜの敷地は、87%を森が占める1つの生態系である。開削工法で建設した場合、大部分が第1級自然保護区であるこの土地は取り返しのつかない被害を受けるだろう。同時に、この場所に開削工法で道路建設を行うコストを1とすると、別の技術で我々が建設した場合のコストは1.2 である。我々は、 ODTÜを通過する計画のマラズギルト大通りとビルケント大通りを繋ぐ2.1キロメートルのトンネル道を、開削工法で建設しないことを要求している。ODTÜ―ビルケント大学の境界に予定されているこの自動車道は自然環境を考慮しておらず、自然の破壊と劣化を招く。予定されている道路の、ODTÜの敷地を通過する部分は登録されている森林部と一致している。敷地の大部分は第2級自然保護地区となっている。ODTÜの敷地と森林部の全体性との関係が破壊されるだろう」と話していた。

■ギョクチェキ市長もTwitterで発表

新たな合意を、アンカラ広域市のメリフ・ギョクチェキ市長もTwitterアカウントで発表した。ギョクチェキ市長はツイートで、「ビルケント市立病院の交通緩和のためODTÜの敷地に敷設されるトンネルと大通りのため、ODTÜとアンカラ広域市の間で合意が得られた。ODTÜと広域市の間で 行われた協定は県庁で調印された。協定の会見は互いの理解と敬意の中行われた」と述べた。

ギョクチェキ市長は次のように述べた。

「ODTÜのコミュニティおよび執行部がアンカラの人々に示した意思表示に、アンカラ市民を代表して感謝申し上げる…。この始まりが今後アンカラとODTÜ、そしてアンカラの人々に新たな一体感をもたらすことを願っている…。アンカラ広域市として、ODTÜの執行部とそのコミュニティからのあらゆる協力に準備ができていることをお知らせしたい…。ODTÜとエイミル・レクリエーション地区について、ODTÜの望む形であらゆる協力を行う用意ができていることもお伝えする…。」

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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:43361 )