イズミル解放95周年祝賀―アタテュルク派エルドアン派の対立の陰で
2017年09月09日付 Hurriyet 紙


ビナリ・ユルドゥルム首相とアズィズ・コジャオール・イズミル広域市長は、昨日の式典で生じた衝突ののち、コナク広場でイズミル解放95周年を祝う集会で顔を合わせた。式典の会場では、2つのグループの間で警察が警戒にあたった。一方は「我々はムスタファ・ケマルの戦士だ」、他方は「レジェプ・タイイプ・エルドアン」とのスローガンを叫び、緊張が高まったが、警察と仲裁に入った国会議員の尽力で事なきを得た。

 イズミル県知事府の前の歴史的な建物に国旗が飾られ、騎馬部隊の行進で、9月9日イズミル占領からの解放式典が始まった。

 一方のグループは「レジェプ・タイイプ・エルドアン!」、「アラー・アクバル(神は偉大なり)」と叫び、他方のグループは、「我々はムスタファ・ケマルの戦士だ」、「トルコは世俗主義であり、世俗主義であり続ける」とスローガンを叫んだ。
 緊張が激しくなったことを受けて、2グループ間に機動隊が割り込み、CHP(共和人民党)のムスタファ・バルバイ議員とムーサ・チャム議員の仲介で、後者のグループは解散した。ただ、世俗派グループの中の国旗を持っていた年配の女性が一人で広場に残り、「イズミル」と叫んでいた。広場でこのようなことがあったが、貴賓席の方では昨日の対立の影響はなかった。

 イズミル占領からの解放日である9月9日の式典の前に、イズミル広域市によって「勝利の行進」が用意された。CHP所属のアズィズ・コジャオールイズミル広域市長と区長らを筆頭に数千人のイズミル市民が9時にバスマネ広場に集まった。

 広域市が用意した長さ350メートルのトルコ国旗とムスタファ・ケマル・アタテュルクの写真が載っている巨大ポスターが、数百人のイズミル市民の手によって運ばれた。この2つの大きな国旗とポスターの他、行進に参加した人々は、同時にトルコ国旗とアタテュルクのポスターを手に、行進を始めた。

 アズィズ・コジャオール広域市長は、周辺の村から来た農家がプレゼントした首巻をつけて行進した。アナファルタラル通り、イキチェシュメリッキ通り、ガーズィ・オスマン・パシャ大通りを通過し、共和国広場へ行進した。道中、「我々はムスタファ・ケマルの戦士だ」、「イズミルは神聖だ、神聖であり続ける」とスローガンが叫ばれた。あちらこちらでイズミルマーチが歌われた。

 昨日セルチュク市でユルデュルム首相主催の催しを、スピーチの際にブーイングされたのちに退席したアズィズ・コジャオール市長も会場に姿を見せた。
 コジャオール市長は会場に入った後、貴賓席に座りユルデュルム首相と握手をした。
 式典の後、ユルデュルム首相は、ブジャ・セイハンİZBAN革命駅で、ブジャ青年センターのオープンとアルサンジャク、ギョズテペ、カルシュヤカスタジアムの基礎工事式に出席するため会場を辞した。
 昨日の事件は、イズミル広域市とトルコ国営鉄道(TCDD)が共同運営するレールシステムIZBANのセルチュク線の昨日の落成式の最中におきた。
 ユルデュルム首相の前に演壇に立ったコジャオール市長がスピーチしていると、スローガンの声は高まった。自身が侮辱されていると述べたコジャオール市長は、「このプロジェクトの母も父もイズミル広域市である。失礼だ、非常に失礼だ。もう40回も叫んでいる。私は、56%の票を得たあなた方の市長である。一人前の大人としてふるまってほしい」と述べ演壇を離れた。
 ユルデュルム首相はというと、「コジャオール市長が、なぜ怒ったのかわかりますか? つまり、レジェプ・タイイプ・エルドアン支持を、まだ消化できない人がいるということだ。アズィズ市長は糖尿病なんだ。突然その症状がでて、興奮したんだろう。しかし、怒りは彼らのもの。私達は、「愛」でいこう」と述べた。

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( 翻訳者:甲斐さゆみ )
( 記事ID:43363 )