大学入試に新システム―来年度から実施!?
2017年09月27日付 Hurriyet 紙

高等教育機構(YÖK)のイェクタ・サラチ会長が明らかにした新制度によれば、大学入試一次試験(YGS)と学部決定試験(LSY)の二段階で、3月から6月にかけて行われている大学入学試験が、今後は1週間で終わることになる。旧制度では18あった得点方式も4つに減らされ、トルコ語と数学が、新試験の中心となる。新制度は今学校年度の6月に施行される可能性が高い。

タイイプ・エルドアン大統領が初等教育から中等教育への入学試験(TEOG)と並行して、大学入試においても作業があると発言したのを受けて話題になった「新制度はどうなるのか」という問いが、昨日回答を得た。YÖKのイェクタ・サラチ会長は、昨日ベシュテペでタイイプ・エルドアン大統領も参加した「2017-2018高等教育アカデミック年始式典」において、新しい大学入試制度の主要な原則を以下のように発表した。

■無試験の入学は不可能

「今日のトルコの制度では、社会的公正と機会均等の観点から大学へ無試験で入学することは不可能であるが、入試制度の欠点を補い、試験のストレスを軽減し、よりシンプルな制度を目指した改編がトルコにもたらされることが絶対必要であるのもまた一つの事実である。」

■試験日程は1回の週末で終わる

「現在適用されている入試制度は二段階で実施されている。試験はまず3月に、次に6月に行われ、計5日間続く。ほぼ4か月間にわたるこの状況は、高校教育に悪影響を及ぼしている。新しい制度によって試験は1回の週末での終了を計画している。その他の重要な変更点は得点の種類である。現在施行されている18種の得点方式は、管理対象のプロセスを難しくしている。また、一部のプログラムの志願者の枠を狭めている。さらに言えば、分類されている得点式に学術的な違いがほとんどないものがあることも分かっている。よって、この18種類の得点方式は減らされる。今後は受験者数が非常に少ない言語の得点の他、基本的に理数系、文系、理文均等比重の得点方式となる。試験の中心はトルコ語と数学になる。基礎トルコ語と基礎数学は、全ての得点種に影響する。しかしこれは、決して他の科目が問われないという意味になってはならない。」

■不安がらないでください

「ご家族や学生の皆さんは決して不安がらないでください。設問は、完全に以前のように国民教育カリキュラムに沿って作られます。学生の皆さんは、勉強方法を変えないでください。ただしっかりと授業に集中して下さい。新しい改編によって試験がより簡潔に、よりシンプルでさらにシステマティックで、運営しやすくすることを目標にしています。」

■YGSは撤廃され、18の代わりに4種類の得点法式

「2010年に導入された二段階の試験制度が変わる。大学入学一次試験(YGS)と学部決定試験(LSY)の違いはなくなり、今後は唯一の一斉試験が行われることになる。YGS-LSY制度では3月と6月の3回の週末、5日間に渡って行われていた大学入試は、今後一回の週末、つまり2日間で実施される。」

■最低合格点は継続

YGSで6種、LYSで12種、合計18種類ある得点方式は減らされ、新制度では4種の得点法で高等教育課程へ進むことができる。この得点法は、理系、文系、理文均等比重と外国語の得点だ。基礎トルコ語と基礎数学はすべての得点法に影響する。現行制度で存在する大学試験においての得点ボーダーラインの適用は続く。医学、工学、建築、法学といったいくつかの学部で導入されている順位付けの条件も継続する。YÖKの関係者は、新制度が「高い確率で」今学年度の6月に適用されると述べた。

■現行制度はどのようなものか

大学入試は、1999-2010年の間に唯一の試験として施行されていたが、2010年に二つの試験が導入され今の形式になった。これによれば、中等教育から高等教育へ進む際、二段階の試験のうち、第一段階でYGSが共通で唯一の試験として行われる。YGSは、中等教育を優秀な成績で修了し、高等教育を希望する者に適用される。この試験によって、通信制大学プログラムと正式な短期大学士プログラムへの選抜において高い比重が置かれる合格点と、学位プログラムへの選抜目的で行われるLSYの受験に求められる最低合格点が決められる。

■第二段階

第二段階であるLSYは受験生の知識と能力を測り、通信制大学以外の正式な学位プログラムへの選抜得点を決める試験だ。この試験はLSY1(数学-幾何学)、LSY2(物理‐科学‐生物学)、LSY3(トルコ語と文学‐地理1)、LSY4(歴史‐地理2‐哲学)とLSY5(外国語)からなる5つの分野で、二回の週末に各試験が行われる。

■専門家の意見は?

・施行の時期は明確にされるべき
サリム・ウンサル氏(教育アドバイザー)
二本足の単一の試験のようだ。1999年以降施行された学生選抜試験(ÖSS)学生選抜試験に似ている。一日目はよりトルコ語と数学に重点を置き、二日目は理科、社会と言語に重点を置いた試験というシステムがありえる。4種類の得点法になろう。簡潔にするという観点から賛同できる。学期の真ん中で行われる試験はなくなり、教育課程を妨げることのない、良い影響を与えるものだ。学生の精神的負担はより少なくなり、より少ない設問が設定されるだろう。旧来の制度では、大学定員を32万人割る事態となっていた。少なくともこの制度ですべての大学を埋めることが可能だ。現行の制度は10年、15年前の需要にしたがって作られたため、学生を篩い分けるやり方に偏っていた。大学に入る前の負担は毎年増していた。新しい制度はこれを減らすことができる。施行が今年度なのか、来年度なのか発表されなければならない。

・得点が減らされるのは正しい
オヌル・ソウク氏(教育家)
YGSの代わりとなり試験は、おそらくトルコ語、数学のみの試験になるか、もしくは得点方式が形作られる中、換算においてトルコ語と数学の科目の割合が増すだろう。旧来の制度におけるYGS-LYSの代わりとなる試験は、私たちが理解した限りでは6月に行われる。YGSの代わりとなる試験の実施日はおそらく土曜日に、LSYに代わる試験はいうと日曜日に実施されるだろう。大学入試センター(ÖSYM)長官の理屈は正しい。多すぎる得点方式は頭を混乱させていた。これは少なくなる。これは形式の改革た。中身は変わっていない。実質、大きな改革はない。この制度はより賛同できるものだと思う。試験は3月が行われていたとき、4か月に渡って続いていた。学生は6月までモチベーションを保っていられなかった。学生のストレスを減らすだろう。

・すぐに試験が日程が発表されなければならない
ジハン・イェシルユルト氏(教育コーディネーター)
教育年度の途中で急に発表がなされたことは、受験生を不安に陥れた。8月以来、受験生は参考書を購入し、特別授業を受け、準備を開始した。今回の発表によれば3月に試験は行われない。しかしこれは確定されなければならない。対策、演習プログラムの観点から、すぐに次の3月に試験があるのかないのか明らかにされなければならない。YGSとLSYが同じ週末に行われるようになるのは賛同できる。3月に学生たちは集中が途切れていた。最初の試験に一生懸命になり、もう一つを蔑ろにしていた。

・決定は概して賛同できる
ジェリル・ヴァルダル氏(教育家)
大学入試一次試験(YGS)が一年の中頃に実施されるのは不満の原因になっていた。年の最後に行われるのは賛同できるステップだ。得点種類も数が減らされるのはいいことだ。沢山あると、混乱させるものだからだ。
今回、より簡潔な制度が導入される。トルコ語と数学が中心になるということは、得点が大学入学へ重点が置かれるという意味になる。これによって良い結果が現れるだろう。この施策は中等教育にも良い影響を与えるだろう。概して、発表された決定は賛同できるものだ。

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( 翻訳者:堀谷加佳留 )
( 記事ID:43461 )