AKP、新イスタンブル市長候補にギュレン派の跡
2017年09月28日付 Cumhuriyet 紙


共和民主党(CHP)イスタンブル選出国会議員のバルシュ・ヤルカダシュ氏は、イスタンブル広域市長に立候補する意思を表明した公正発展党(AKP)のメヴリュト・ウイサル氏について「大統領府は従順な市長を求めた」とコメントした。

AKPは、カーディル・トプバシュ市長が辞めさせらた後、空席となるイスタンブル広域市長の次の候補が、バシャクシェヒル市長のメヴリュト・ウイサルであると発表した。

カーディル・トプバシュ氏の辞任の知らせと、その後任候補にメヴルト・ウイサルが挙がっていることを最初に伝えたバルシュ・ヤルカダシュCHP国会議員(イスタンブル選出)は、ソーシャルメディアアカウントで驚くべき報告をした。

バルシュ・ヤルカダシュのコメントは以下の通りだ
「日曜日、メヴリュト・ウイサルの名前に注目し、エルドアン大統領が『二人の婿計画(アルバイラクとギュムシュダー)』※にはあまり乗り気でないことを最初からずっと述べてきた。」
※訳注:アルバイラク氏はエルドアン大統領の娘婿、ギュムシュダー氏はエミネ・エルドアン夫人の兄の娘婿

■大虐殺被告人の弁護士

「メヴリュト・ウイサル氏は、AKP国会議員らが異議を唱え、賛同していないにも関わらず候補として擁立された。これを踏まえて、ウイサル氏についてみてみよう。」

「スィヴァス大虐殺(1993年)の被告人の弁護を引き受けたウイサル氏は、イスケンデルパシャ教団のエサト・ジョシャングループの一員だった。つまり、AKPは今、イスタンブルを他の教団へ引き渡そうとしているのだ。ギュレン派から抜け出そうとしているAKPが、今なお正気に至っていないのが見て取れる。ギュレンが去り、METÖ(メンズィル派)とISTÖ(イスマイル・アー派)がやってくるのだ。」

「メヴリュト・ウイサル氏は、バシャクシェヒル市長の座を48%の票で勝ち取ったとき、タリーカやジェマートの教団組織から援助を受けた。AKPはもはやジェマートとタリーカのとらわれの身だ。そしてジェマートとタリーカもAKPにとらわれている…。」

「メヴリュト・ウイサル氏は、タリーカの指導者でエルドアン大統領のコーランの師であり、「アロー(もしもし)、ファーティフ」※と高等教育機構(YÖK)のイェクタ・サラチ会長の父親でもあるメフメト・エミン・サラチ氏の名を冠したジャーミィを立てさせた人物だ。また、ジャーミィのために確保した別の土地を、トルコ青少年教育財団(TÜRGEV)に無償で与えている。」
※訳注:エルドアン大統領との通話の音声テープが流出したファーティフ・サラチ氏のこと。イェクタ・サラチ氏の兄

「CHPとしては、これらすべてを、つまり公共のものが略奪されることを法廷に訴え出た。今、18件もの訴訟がある。司法を信じたい。ビラル・エルドアン氏(エルドアン大統領の息子)と非常に親しい仲であるメヴリュト・ウイサル氏は、同時に水着メーカーHAŞEMAの名付け親でもある。これらはまだ序の口だ。いま我々はイスタンブル広域市議会のCHP会派で集まっている。しばらくすると、選挙が始まる。AKPは、イスタンブルで最も高額なお金を用意し、浪費し、緑地帯を無くす人をイスタンブル広域市市長にしようとしている。大統領府は従順な市長を望んでいる・・・。私は国民にこのことに気付いてほしい。」

■ギュレン組織への賞賛を思い出させた

また、CHPのヤルカダシュ国会議員はツイッターに追加書き込みし、AKPのイスタンブル広域市市長候補メヴリュト・ウイサル氏の、フェトフッラー派テロ集団の主催するトルコ語オリンピックに関するツイートについて、「解釈の余地もないツイートだ」とコメントした。

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( 翻訳者:庄原茉美 )
( 記事ID:43467 )