スペイン、独籍作家ドアン・アクハンルのトルコ引き渡しを拒絶
2017年10月14日付 Cumhuriyet 紙


スペインの法務相が行った発表によると、トルコ出身ドイツ国籍の作家ドアン・アクハンル氏のトルコへの引き渡しは行われないことが明らかにされた。アクハンル氏は、来週のうちにドイツに戻ると予想されていたる。

DWトルコで報じられた情報によれば、トルコから提出された国際指名手配によりスペインで拘束され、法的監視下にあることを条件に釈放されたトルコ系ドイツ国籍作家アクハンル氏の引き渡しが行われないことが分かった。発表では、法務相のラファエル・カタラー氏の提案に従って閣議によってアクアンル氏のトルコ引き渡しに関する業務が停止されることが述べられた。

■ガブリエル氏は満足の声

ドイツ外相シグマル・ガブリエル氏は、ドアン・アクハンル氏のトルコへの引き渡しをスペイン政府が停止したことに満足した。
ドイツ通信社(dpa)に対して行った発表で、ガブリエル氏は、「とても快く思う。スペインの閣議でアクハンル氏のトルコへの引き渡し手続きが停止されたことに私は満足している」と述べた。さらにガブリエル氏は、アクハンル氏がスペインから出国できるよう関連する裁判が以前に下した決定の破棄が必要だということに触れ、「これも素早く、難なく実現され、アクハンル氏がドイツに戻ってこられることを望む」と述べた。

■スペインを出国できる

スペイン政府の下した決定のあと、関係する裁判の承認が正規の手続きで行われたこと、そして翌日に手続きが完了する予定であることが知らされた。

ケルンのstadt anzeige紙に対して、アクハンル氏は、すでにスペインを離れられると話した。アクハンル氏は、スペインの決定でトルコへの引き渡しが拒絶されたことを言い、次の水曜日18日に以前住んでいたドイツのケルンに戻ることを明らかにした。

■旅行のため訪れたスペインで拘束

トルコ出身ドイツ国籍の作家ドアン・アクハンル氏は、休暇のため滞在していたグラナダで、8月19日に拘束された。インターポールの国際指名手配リストに載ったことで拘束されたアクハンル氏は、その翌日マドリードにある刑事裁判所で法的監視下に置くことを条件に釈放された。しかし、最終判決が出されるまでアクハンル氏がスペインから出国することは禁止されていた。

アクハンル氏がトルコの要求によってスペインで拘束されたことはドイツで批判を受けていた。ドイツの政治家は、スペインにアクハンル氏のトルコへの引き渡しをしないことを求めた。

1991年から今年までドイツで生活していたアクハンル氏は、ドイツ国籍のみを持っている。アクハンル氏は1948年にトルコ労働者共産党(TDKP)のメンバーとなったことで捕らえられている。1985~1987年の間、イスタンブル軍事刑務所で拘留された。アクハンル氏は2010年に病気になった父親を訪ねてイスタンブルを訪れた。1989年に人が亡くなった両替所略奪事件に加わったとして逮捕され刑務所に送られた。アクハンル氏の権利裁判により、2011年に無罪となった。しかし、2013年に最高裁判所判決が覆され、その上、アクハンル氏について「最も重い終身刑」を求刑して再び裁判が開かれた。

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( 翻訳者:佐藤彩乃 )
( 記事ID:43568 )