ヴィザ危機調停へ米代表団、アンカラ入り
2017年10月16日付 Milliyet 紙


ヴィザ手続きが中止されて以降、トルコとアメリカによる初の代表団会談が10月17日にアンカラで行われる。アメリカ代表団はアンカラに到着した。

トルコとアメリカの間でヴィザ手続きが相互に中止されて以降、重大な局面の展開があった。アメリカ国務省ヨーロッパ・ユーラシア局事務次官補のジョナサン・コーエンを団長とする代表団が午後エセンボア空港に到着した。

アメリカ代表団は明日、外務省事務次官補アフメト・ムフタル・ギュンを団長とするトルコ代表団とヴィザ問題の解決に向けた会談を予定している。コーエン事務次官補は、アナトリア通信社から二国間のヴィザ問題について訊かれ、「決定を下すのは私ではない」と返答した。

■政府の発表

政府報道官のベキル・ボズダーは、閣議後に行った発表で以下のように述べた。
「トルコとアメリカの関係は大変困難な経験をしてきた。我々はかつて一度もヴィザ危機のような出来事に直面したことがなかった。過去にも困難を越えてきた。3月1日決議やその他のことも経験した。最近ではこのような決定があった。アンカラ(大使館)がワシントンに正確な情報を与えなかったとの見解を我々は持っている。正しい情報を提供していたらこのような決定はなされなかっただろう。代表団は本日(10月16日)トルコに到着した。明日、外務・法務・内務各省の事務次官補らと一堂に会して検討をおこなう予定だ。」

■ヴィザ危機はどのように起きたのか?

アメリカの在イスタンブル領事館職員メティン・トプズが逮捕され両国間でヴィザ手続きが中止されて以降、メヴリュト・チャヴシュオール外相は先週アメリカのレックス・ティラーソン国務長官と電話会談を行った。

■新大使の任命まで事務次官が続行

アメリカの在アンカラ大使ジョン・バスもギュン外務事務次官補と当件について会談を行ったことが分かった。バス大使は、アメリカの在アフガニスタン大使として任命されたため、先週末トルコから離れることを明らかにした。このため、アメリカのトルコにおける外交活動は、新たな大使が任命されるまでフィリップ・コスネット大使館事務次官が行う予定だ。

アメリカのイスタンブル領事館職員メティン・トプズが、フェトフッラー系テロ組織(FETÖ)の2013年12月17日と25日に行った計画に関して進められていた捜査で、訴追されていた元警察局長らおよび元検察官のゼケリヤ・オズ(逃亡中)とのつながりがあったことが確認された。トプズは、イスタンブル共和国検察局テロ・組織犯罪捜査局によって、「憲法的な規律を転覆しようとした試み」、「スパイ活動」、および「トルコ共和国政府を転覆しようとした試み」という罪状で逮捕された。

これを受け、アメリカ国務省は当件について反発を示した。トルコ外務省もトプズに関して「2017年9月25日にテロ行為とのつながりがあった罪で拘束され、その後逮捕に至った当該人物は、アメリカ領事館の公式リストに登録された職員ではなく、いかなる外交的あるいは領事的な特権も所有していない」と発表した。アメリカがトルコにおけるすべての外交任務のうち、移民を除くヴィザのサービスを中止すると発表したことを受け、トルコの在ワシントン大使館も、 「アメリカにおける全任務のうち、アメリカ国民に向けたヴィザ手続きを中止した」と発表していた。

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( 翻訳者:金戸 渉 )
( 記事ID:43585 )