ムフティ―婚法案、国会通過
2017年10月18日付 Milliyet 紙

ムフティー達(宗務庁職員)が婚姻を取り仕切る…。

「公的な婚姻」に加えて「宗教婚」を行う人びとは多い。
私もまた46年前に妻のジャナンと「イマームの向かいに」座っていた、と明かそう。

知っての通り…。
公的な婚姻に加えて「宗教婚」も存在する。
本稿を執筆する理由もまた私の文章が「偏見をもった」ものでないことを示すためだ。

そのため「宗教婚」は「公的婚姻」より前に行われた。
しかしながら…。
法に従ってまず「自治体首長か代理の公務員」によって公的婚姻は行われねばならなかったという。
このことを知らなかった。
我々の家族の中でも「宗教婚」がなかったために、彼らもまた知らなかった。
しかし…。
興味深いのは、イマームが「宗教婚」を執り行う前に、我々に対して「まずその結婚許可証を示しなさい。公的婚姻なしに宗教婚は執り行わない」というような警告を行わなかったことだ。

つまり…
我々だけでなく何百万ものカップルにも同じことが行われ、行われているに違いない。
ムフティーの「公的かつ宗教婚の権限」はこの点から一見すると肯定的に見える。
また…
強制は一切ない。
希望者は今までのように婚姻を「自治体首長か代理の公務員に」行わせうるのである。
ムフティーへは行かない。
また…
宗教婚の実施を望む者は、我々の結婚を執り行ったイマームのよう
に「まず結婚許可証を示しなさい」と言う必要さえ感じないイマーム達に止まらなくなる。
その類のイマームはなくなるのである。

しかし…
そこには憲法の中にある「国民の平等性」の条項の点から懸念をもっていることを明かそう。
宗務庁長官と付属のムフティーは「スンナ派…」
これに対し…
トルコには何百万もの、おそらく、2千万を超える他の宗教と宗派の国民がいる。
それらの宗教指導者は「宗教婚のみを執り行うことができる。」
そして…
まず「公的婚姻が行われること」が必須であることを強調しよう。
聖職者、ラビの面前に行く前に「トルコ国民であるアルメニア人、ルム人、ユダヤ人は、まず、公的婚姻を行わねばならない。」
それでは…
聖職者、ラビに「公的婚姻および宗教婚を執り行う権限」はなぜ新たな法にはないのだろうか?

もっと繊細な問題。
[この法律の]悪用や状況を混乱させたいと願う者達に材料を提供しないために、次の問題に触れていることを指摘しよう。
「アレヴィーのデデに対して、ジェムエヴィで公的婚姻及び宗教婚を執り行う権限はなぜ規定されなかったのか。」
実際に「ジェムエヴィが礼拝場所とみなされる」という議論がある一方で、この問題…
しかし…
法は「婚姻を公務員が執り行うことを」想定している。
「教会の聖職者、シナゴーグのラビ、アレヴィーのデデ」は公務員ではない。
けれども…
宗務庁では、アレヴィー派の人びとにとって相応の代表の問題は長い間頻繁に議題に上がっていないのか。
こうして「デデ」が公務員の地位に規定されるなら、「平等な市民権と社会的統合性」のため法的整備が検討されるべきである。
聖職者とラビに関しても「例外的な法的規則」が置かれうるのだ。

本稿の冒頭で「ムフティーの公的婚姻を執り行うこと」に関して「一見すると肯定的」と記した。
しかし…
より深く探っていくと、そこには疑問符が現れている。
だが…
皆にとって「公的婚姻は、一般的、平等的、差別のない運用だった。」

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( 翻訳者:山村 弥 )
( 記事ID:43597 )