バルザーニー辞任、イランは国境門再開へ
2017年10月31日付 Hurriyet紙


イラク・クルド自治区のバルザーニー大統領が辞任を決めた後、会見をおこなったイランのバクーリ参謀総長は、イランとクルド自治区との国境における制限を解除すると話した。一方、イラクのアバーディー首相は、アルビル(クルド自治政府)へ警告し、トルコへ輸出される石油が通過する国境門の管理権を確保できない場合、危機は深刻化するだろうと述べた。

イラク・クルド自治区のマスード・バルザーニー大統領は、一昨日、(クルド自治区の)議会へ送った書簡で11月1日辞任することを明らかにした中、その進展後、テヘラン(イラン政府)から国境門に関すメッセージが届けられた。イギリスのロイター通信社がイランのイラン学生通信(ISNA)を引用したところによれば、イランの参謀総長ムハンマド・バクーリ准将がイランとクルド自治区との間にある国境における制限を数日中に解除する予定だと話した。

■「血が流れる」

バクーリ准将はクルド地区がイラクから分離する計画が実施された場合、「イラクで血が流れ、近隣諸国も影響を受ける」と話した。テヘラン政府は、イラクのクルド人が9月に実施した住民投票が独立を支持する結果となった後、いくつかの国境門を閉鎖した。その一方、イラク・クルド自治区のバルザーニー大統領が辞任し権限を地域(自治区)議会へ移譲する決定の反響が続いている。イラク・クルド自治区ドフーク県ザホ郡でクルディスタン愛国同盟とゴラン(変革)運動の政党ビルが放火された。カタールに本部を置くアルジャジーラ放送の政治オブザーバーらはマスード・バルザーニー氏が辞任したことに対し、(彼は)幕の後ろに留まり続けるであろうと考えている、と伝えた。

■ドフーク緊張

アルジャジーラ放送は、マスード・バルザーニー氏の甥であるクルド自治政府ネチルバン・バルザーニー首相に注目し、この政治家が一時的にクルド自治区の大統領職を引き継ぐであろうと解説した。また、別のオブザーバーは、バルザーニーの辞任の措置は地域議会のようなクルド自治政府の機関をさらに強めるための小さな一歩であると説明した。アルジャジーラ放送は、バルザーニー氏の後継者が誰となるかははっきりしておらず、その理由に11月1日に行われる予定であったクルド自治政府の選挙が8か月後に延期されたことを挙げた。

■アバーディー首相「石油」警告

イラクのハイダル・アバーディー首相は、トルコへ輸出された石油が通過する国境門を管理下に置かない限り危機は深刻化するだろう、と述べた。イラク首相府広報局の声明によれば、アバーディー首相はイギリスのボリス・ジョンソン外務大臣と電話で会談した。イラク首相は、「われわれは、すべてのイラク人がひとつの祖国で平和的に暮らせることを重要視している。これは、状況の悪化を防ぐイラク軍なくしてありえない」との見解を示した。ジョン ソン英外相もアバーディー政権の措置を支持すると語り、イラク・クルド自治政府のネチルバン・バルザーニー首相がこの問題に関する対話へと向かうことを期待していると述べた。

■情報メモ

イラク・クルド自治区のマスード・バルザーニー大統領は、その任期が2015年8月に終わったが、その地位に留まり続けていた。辞任へのプロセスは、9月25日の係争の地キルクークを含んだ一方的独立住民投票によって始まった。バグダード政府は、投票結果による独立に向けた決定に激しく反発し10月16 日、この都市(キルクーク)を一日の軍事作戦により確保した。 

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(翻訳者:岸田圭司)
(記事ID:43680)