パレスチナ:内部対話がカイロで始動、「不穏な」空気が漂う
2017年11月22日付 al-Hayat紙

■パレスチナ:内部対話がカイロで始動、「不穏な」空気が漂う

【ガザ:ファトゥヒー・サッバーフ】

包括的パレスチナ国民対話の新たな会合が昨日(21日)カイロで始まり、いくつかの政治課題やその実施メカニズムにつき協議が行われた。話し合いは、ファタハとハマースの両組織が激しく対立する中、先月(10月)の12日に結ばれた合意に基づき行われた。

初回の会合はエジプト総合諜報庁のマズハル・イーサー少将によって開かれ、13のパレスチナ人グループの代表団が出席した。これらのグループはいずれも2011年5月のカイロ合意に署名したグループである。

出席した代表団は、挙国一致政府の発足やその政治路線に加え、大統領選挙、議会選挙、パレスチナ解放機構(PLO)の国民評議会や同組織の再建・発展、パレスチナにおける(思想を表現する自由、メディア、集会、移動、労働などの)公的自由、コミュニティ和解について議論すると想定されている。

代表団のトップらは会合の間、自身の見解・立場を見直し、一部はファタハの立場と、一部はハマースの立場との一致を見た。

会合に出席したある情報筋は本紙に対し、対話の場には「不穏な」空気が漂っていたと説明した。同情報筋は続けて、エジプトの当局者らは会合が失敗に終わらないよう尽力しており、本会合を成功させるために必要なことはすべて行っていたと述べた。

同情報筋は、イーサー少将と彼の率いるチームが「多くの地雷の存在を鑑み、対話が決裂することを恐れて、ヒートアップする会合の空気をクールダウンさせよう」と取り組んでいたことを明らかにした。

同情報筋は、ファタハ中央委員会のアッザーム・アフマド委員が率いるファタハの代表団が、対話の内容を「治安権限の問題と統一政府によるガザの完全統治、およびこれまで成し遂げられてきたことの評価」に限定することに固執したことを指摘した。一方、同情報筋によるとハマースの代表団は対話の議題変更を拒否し、「PLOと統一政府、選挙、コミュニティ和解、公的自由について議論」することに固執した。

ハマースは既に省庁や政府機関、国境検問所、税金を統一政府に移譲しているが、治安権限だけは移譲していない。

信頼すべき情報筋は本紙に対し、「ハマースは3つのレッドラインとともに今回の対話に臨んだ。1つ目は抵抗運動の武装解除および武器の譲渡の拒否、2つ目は分裂後にハマースが採用した4万2000人の治安部門の人員が(統一政府の組織に)統合されるまで治安権限は移譲しないこと、そして3つ目は彼らの給料を支払うことである」と明かした。

また別の情報筋は本紙に対し、「ファタハは米政府とイスラエルから、ハマース治安部門の人員は統合せず同組織の非軍事部門の人員にも給料を支払わないよう圧力を受ける中で、対話に臨んだ」ことを明かした。

同情報筋によると、「イスラエルは、パレスチナ治安当局の機関がハマースまたは他のレジスタンス組織に属する人物を一人でも組織内に取り込んだ場合、同機関を攻撃対象とみなす」とし、「ハマースの非軍事部門の人員を統合した場合も、(イスラエルの銀行で行われる)手形類の決済交換によってパレスチナ当局が得られる金額を支払わないと脅しをかけた」。

パレスチナ人は、これらの条件およびファタハとハマースの間の深い確執が事態を複雑にすることを恐れている。同様に、ガザ地区の住民をはじめとするパレスチナ人の生活に何ら変化をもたらさず、遅々として進まない和解(プロセス)が頓挫することを懸念している。パレスチナ人は2007年に、権力をめぐる血みどろの(内部)抗争を経験した。

パレスチナ人は(ファタハとハマースの)和解が、イスラエルによる厳格な封鎖の解除、パレスチナの世界に向けての開放、破壊されたパレスチナ経済の再建、若者や失業者の雇用創出に貢献することを期待している。

さらに、統一政府はラーマッラーでラーミー・ハムダッラー首相が毎週開く会議の中で、「提示された議題全てに関して包括的な合意に達する必要がある」ことを強調し、「(合意締結後は)統一政府は当事者であるグループが合意した内容を実施する機関」となるのみであることを確認した。

統一政府は、自身がその任務と責任を全うすることが、「完全な法の統治・権限をガザ地区に及ぼし、分裂によって生じた治安・金融・民事・行政に関する諸問題の明確かつ根本的解決策を見出すことにつながる」との見解を示した。また統一政府は、(ガザの)機関・検問所の移譲が移譲されていることについて、「統一政府に対する実質的な権限付与がなされ、ガザにある諸機関の任務・機能が完全に移譲されない限り、不十分なままである」と述べた。

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(翻訳者:北本芳明)
(記事ID:43798)