Abdulkadir Selviコラム:ザッラーブ捜査を政治・経済的にみると・・
2017年11月23日付 Hurriyet紙

レザ・ザッラーブ被告が自白したことに関する証拠は、日に日にその確証を強めている。ザッラーブ被告の弁護人らが、連邦検察と一月半にわたって交渉を行ったという情報も明確となった。ザッラーブ被告の名前は裁判から除外された。

ザッラーブ捜査には、2つの重要な側面がある。

1.経済的側面

2.政治的側面

経済措置が、ハルク銀行やハカン・アッティラ被告の件で進められることは周知予想される。ヒュッリイェト紙ワシントン支局のジャンス・チャムルベル記者は、「ザッラーブ裁判の足音…このデリケートな証人は誰なのか?」という見出しの記事において、非常に重要な情報を共有してくれた。(この記事では)ザッラーブ被告が、もともと何週間にもわたって検察と協力し、情報を共有した疑いがあることが注目された。これは技術的にも可能であることが述べられた。その後、「ハカン・アッティラ被告の弁護人の一人であるキャシー・フレミング弁護士が、デリケートな政府側の証人の身分について共有はあったものの、裁判所がプライバシー保護の決定を出したことによりその証人の名前はクライアントも含めて共有されることはなかったと話した」と追記された。

アメリカのシステムでは、「確かな証人(credible witness)」と呼ばれる。デリケート、あるいは確かな証人と呼ばれるこの証人は、今でもハルク銀行に勤めている、あるいはかつて勤めていた人物である可能性がある。国家諜報機構(MİT)の諜報員は、メフメト・バルネル氏を取り逃すことはなかったが、その掌中にはもう一人別の人物がいることが明らかとなっている。なぜなら、この確かな証人はシステム内の誰かであることが知られているからだ。

■経済的側面

新たな情報はまだある。アメリカがイラン禁輸措置のため、6000万件に及ぶ取引を調査していると言われている。裁判所が6000万件もの取引のために1件ずつ刑罰を科すのか、はたまた別のシステムを用いるのかどうかはわからない。私としては、1件ずつ刑罰を科すとは考えられないという意見だ。12月17日から25日にかけての捜査においてハルク銀行に踏み込んだフェトゥフッラ―派の警官らは、イランとの取引が行われている部門にのみ立ち入った。当時、この情報は捜査の際に銀行内にいた警備員から得た。この状況は、12月17日から25日に行われた捜査の背後にアメリカの指示があったことを示しているが、指示はこれ一つではない。連邦裁判所の掌中には、トルコから提供されたものとは別の情報があることがわかっている。それらの情報はアメリカが独自に入手したもので、且つアラブ首長国連邦やイランが送った文書であると言われている。

ハベルチュルク紙のセフェル・ユクセル記者による記事によれば、イランや北朝鮮、そしてスーダンへ制裁を行うために罰を科された銀行は以下の通りだ。

フランスBNP

パリバ銀行:890万ドル

香港上海銀行(HSBC):190万ドル

スタンダードチャータード銀行:9億6700万ドル

クレディ・アグリコル銀行:7億8700万ドル

ロイヤルバンク・オブ・スコットランド:1億ドル

トルコに対して進められる処罰制度には、また別の側面がある。そして、これはアメリカから初めてわれわれに適用されることになる。上記の銀行では、法に問われた経営者は誰もいなかった。上記銀行には、行政上の罰金が科されただけであった。そして、これらの銀行は和解で同意したことにより罰金を減額された。トルコに対しては、行政処分だけでなく、刑事罰も適用されることになる。レザ・ザッラーブ被告やハカン・アッティラ被告は刑務所の中だ。ザフェル・チャーラヤン元大臣やハルク銀行のシュレイマン・アスラン元頭取も被告人として拘束されている。

つまり、アメリカはザッラーブ捜査を通じてトルコ経済に大きな打撃を与えようとしているのだ。

■政治的側面

このザッラーブ捜査の政治的側面には一番の標的、そうレジェプ・タイイプ・エルドアン大統領の存在がある。

なぜなら、ザッラーブ被告の自白により、捜査の第2段階が始まることになるからだ。捜査における第1の目的は、ザッラーブ被告に自白させることであった。そしてこれは成功した。第2段階では、ザッラーブ被告がもたらした情報に照らして、新たな起訴状が用意されることになるだろう。禁輸措置の穴を抜ける目的で行われた活動は、白日の下に晒されることになるだろう。また禁輸措置から得られた収入は、公式記録のある部分と個人の懐に入った部分も含めて差し押さえられることが予想される。

ザッラーブ被告自身は助かったものの、この裁判はトルコからすれば日に日に延焼が広がっている状況だ。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


(翻訳者:永山明子)
(記事ID:43812)