エジプト:シナイ半島の部族がダーイシュへの報復を掲げて団結
2017年11月26日付 al-Hayat紙
イスマーイーリーヤの病院前でたたずむ負傷者の家族(提供:AP通信)
イスマーイーリーヤの病院前でたたずむ負傷者の家族(提供:AP通信)

■エジプト:シナイ半島の部族がダーイシュへの報復を掲げて団結

【カイロ:ムハンマド・サラーフ】

シナイ半島北部におけるテロとの闘いの当事者らは昨日(25日)、ビイル・アブドにあるラウダ村のモスクで起きた虐殺事件を受け、状況を再度見直す準備に入る姿勢を見せた。当局の発表によると、事件の犠牲者は死者305人、負傷者128人に上った。シナイ半島の部族の長老・指導者らの間で連絡・調整が行われ、地域の過激派武装組織に対処するため一致団結しようとする試みがなされた。また、シナイ半島で武装集団対策に取り組む治安・軍機関と部族の指導者らの間でも、「これらの過激派勢力に関して部族が有する経験・情報を最大限生かすために」情報・意思伝達経路の調整に向けた話し合いが行われた。

エジプト軍は昨日、虐殺に関与した集団に対する空爆および追撃は「シナイ半島の人々の協力の下、諜報機関からの確かな情報に基づき」実施され、一部の死亡を確認したと述べた。

(エジプト)検察当局は、ダーイシュに所属する25~30人のタクフィール主義者がラウダ村のモスクで礼拝していた人々に対し虐殺行為を働き、その後5台の四駆自動車に乗って逃亡したと明かした。

シナイ半島の部族は、タラービーン族の拠点であるラファフ市のバルス地区で会合を開いた。同会合は、部族の指導者らを狙った急襲に備えて厳重な警戒体制が敷かれる中開催され、その後タクフィール主義者らに対する「報復」を誓う声明が発表された。声明では、「我々は一切の容赦なく貴様らを殺す。(ラウダ村のモスクにいた)礼拝中のシナイの民およびその部族に対して貴様らが集団虐殺を行ったことにより、我々は貴様らを燃やす炎と化すであろう」と述べられた。

部族の指導者らの間では、テロとの闘いに向けて一致団結すべく部族間の対立に終止符を打つため、連絡・調整が行われた。シナイ半島では、タクフィール主義武装集団に加わった部族の人間にどう対応するかをめぐり、主にタラービーン族とサワーリカ族の間で対立が続いていた。

タラービーン族は、シナイ半島北部の東エリアで彼らが管理する道路や山道のいくつかを封鎖した。さらに、これら舗装された主要道路からラファフ市やシャイフ・ズウェイド市に隣接する南部砂漠地帯の中心に至る小道も封鎖した。一方、サワーリカ族の武装部隊は、彼らの管理下にある地域の山道を守り、シナイ半島の山岳部に逃げ込んでいる武装集団が逃亡または侵入可能な経路を遮断するよう任された。ラウダ村のモスク襲撃の犠牲者の大半はサワーリカ族の人間であり、同部族は西シャイフ・ズウェイドやアリーシュ、ビイル・アブドをはじめとするシナイ半島北部の西エリアに居住している。

タクフィール主義集団の運営するサイトでは、情報の正確性は確認できないものの、「イスラーム国シナイ州」が発表した犯行声明が出回った。一方、数週間前にダーイシュの武装集団を殺害したアル=カーイダ系組織「ジュンド・イスラーム」は、同組織がラウダ村のモスクを襲撃したとする疑惑を否定し、実行犯を非難する声明を発表した。しかし同時に、シナイ半島の住民に対して軍とは協力しないよう警告した。

エジプト検察は昨日の声明で、調査過程で検察チームが事情聴取した被害者から、モスクを襲った武装集団の数名がモスクの扉と窓から銃を発砲しながらダーイシュの旗を掲げていたとの証言を得たと述べた。

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(翻訳者:北本芳明)
(記事ID:43813)