プーチン、トルコ訪問の舞台裏
2017年12月12日付 Hurriyet 紙


ロシアメディアは、ロシアのヴラディミル・プーチン大統領は、昨日アンカラでタイイプ・エルドアン大統領との記者会見でS-400ミサイルシステムの合意にサインする予定だったが、最後の最後で放棄した、と報道した。

プーチンの外国訪問全てを追うロシアのコメルサント紙のアンドレイ・コレスニコフ記者は、プーチンの昨日のシリア、トルコ、エジプト訪問について論評した。

コレスニコフ記者は昨日アンカラで行われたエルドアンとプーチンの記者会見でS-400の合意が議題に出たがサインされる直前で放棄されたと報道した。ニュースでは以下のように述べられた。

■最も長い時間がアンカラに割かれた

「プーチンの最初の訪問先であったシリアのフメイミム空軍基地訪問はメディアに公開されなかった。クレムリン宮殿の撮影者とカメラマンが参加した。安全上の理由でこのような決定がされた。プーチンのエジプト訪問は想像より短かった。エジプトのアブデゥルファッターフ・アッ=シーシ大統領との会談後、記者会見すら行われなかった。これが示すように、プーチンは疑いなく昨日の訪問マラソンで最も長い期間をアンカラで過ごした。さらに、ここでは外交儀礼上、ある時、慌てふためく状況が生じた。

■机をすぐに撤去

最初のサプライズは、プーチンとエルドアンの首脳会談は想定よりも短かったことである。ロシア代表団は、代表団間の会合はすぐには始まらないとの考えだった。しかし、短時間でサロンに招かれたことは代表団に驚きの声を生んだ。ガズプロム社長アレクセイ・ミレルは、早期に呼ばれることを想定していなかったため、サロンに走り、席に着いた。その後、プーチンとエルドアンがメディア向けの共同記者会見を行うサロンで興味深い瞬間が訪れた。職員達は巨大なテーブルを演壇まで引きずり出してきた。箱の隣に二つの椅子とペンを置いた。これはある合意にサインするために用意されたことを感じさせた。しかし、予想されたことは起こらなかった。

プーチンとエルドアンが出てくるまで数分という時、その大きな机はステージから降ろされた。ロシア一行のある知り合いは、テーブルはS‐400に関する合意にサインするために持ってこられたと示唆した。その後メディアから一切質疑を受け付けない記者会見で、プーチンはS‐400に関する最新の情報を自ら話した。S‐400システムに関する最終合意は近い将来ロシアがトルコ側に必要な借款を行った後にサインされると明らかにした。このようにしてプーチンは最も大きな交渉をトルコと行ったことになった。昨日プーチンは、飛行機をさらにエルサレムにも下ろしていたら、中東ツアーになっていた。」

■シリア駐留の兵士の三分の二は戻っている

プーチンが昨日発表した「シリアからの軍撤退」決定もロシアメディアは大きく報じた。ロシア政府がシリア駐留の兵士の数をいくら削減するのか、そのプロセスがいつ完了するのかに関する発表をロシア議会下院の安全防衛委員会ヴィクトル・ボンダレヴ委員長が行った。ボンダレヴ委員長は、プーチン大統領が昨日フメイミム空軍基地で出した撤退命令がシリア内戦を終わらせるという意味であるとし、「シリアからの撤退は約1カ月かかる。もちろん完全撤退はしない。兵士と武器の三分の二はロシアに戻る。そこに残す最低限の兵士と武器は、平和を守り、保障する任務を継続し続ける」と述べた。

■チャヴシュオール: シリア政権をもう脅威とは見なしていない

その一方で、ロシアの公式報道機関RIAは、アンカラ訪問に関しトルコのチャヴシュオール外相の口から出た短いが、極めて重大な発言を報道した。チャヴシュオール外相は「トルコはもうシリア政権を脅威とは見なしていない」と述べた。

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( 翻訳者:内山千尋 )
( 記事ID:43955 )