トランプ政権、PKK系シリアYPGへ多額武器供与承認
2017年12月22日付 Hurriyet紙


エルドアン大統領に対し、「人民防衛隊(YPG)に今後、武器は提供されない」と話したアメリカのトランプ大統領が、12月12日に国防総省がシリアの有志連合軍に送ることを前提として用意された総額39億3300万ドルに及ぶ武器リストを承認したことがわかった。防衛予算においてはシリア民主軍(SDG)にかわり、「調査の終わったシリアの反対勢力」という表現が記載され、アメリカは2018年にも再び何千もの重火器をシリアに供与することが判明した。

アメリカ国防総省の2018年度予算案におけるシリアへの重火器供与継続は、夏頃から明らかになった。11月24日にエルドアン大統領と行った電話会議では、「YPGに今後武器を提供することはない」と述べたアメリカのドナルド・トランプ大統領は、国防総省が5月に提出した予算案を、その電話会議から18日後、つまり12月12日に承認した。シリアにおける教育・設備投資プログラムのため別に組まれた5億ドルの予算も承認された一方、この予算がどのような使途で支出されるのかも詳細が明らかとなった。

アメリカ国防総省によって提出された予算附属書において、シリア民主軍(SDG)のかわりに「調査の終わったシリア反対勢力(英語表記でVetted Syrian Opposition/VSO)との表現が用いられた。SDG及び主要勢力であるYPGとは直接記述されていないものの、武器の大半がアンカラのPKKと同一視されるYPGへ提供され続けることになる。アメリカは、シリアのヨルダンとの国境線沿いで活動する反対勢力についても「VSO」は完了したとしている。

トランプ大統領はこの予算案を承認することで、国防総省が2018年にこれらのグループへ何千もの対戦車や熱誘導ミサイル、ロケット打上げ機及びロケット弾を含む高性能な武器供与の提案を認めたこととなる。教育・設備投資プログラムの資金の範囲内で、2018年に楽へ12億6900万ドル、シリアへ5億ドルの予算が配分された。アメリカ国防総省の対シリア戦略は、2018年にSDG内におけるアラブ人の構成員を増加させることが見込まれている。予算案では、これまでシリアにおける教育・設備投資プログラムの範囲内で支援を受けた反対勢力の数は25,000と記載された。2018年には、アメリカの支援を受ける兵士の数は5,000人増加し、3万人に上る予定であることが明らかとなった。

■アラブ人へ激励

VSOとアメリカ軍との関係がギブアンドテイクで成立していることが明らかとなった一方、この関係が主に国防総省がこれらのグループに武器や弾薬、装備を提供することで成り立っていることが強く主張された。「アメリカ国防総省は、調査を終えたシリア反対勢力が正当且つ効果的な勢力へと発展することを支援している。このプロセスにおいて、シリア社会における様々な民族や宗派のグループから構成されるシリア人を既存のものに加えて雇用並びに教育し、設備を整える必要がある」と記述された。

■国防総省が示す根拠

シリアの大部分でイスラム国の支配は一掃されているが、アメリカが地元勢力に武器や弾薬を提供する根拠として国防総省は以下のように予算案の中で記述している。「これらの勢力は、2017年にイスラム国を一掃した地域を守り、またその一方でイスラム国の残存者の一掃を継続している。アメリカの軍事目標実現のため、この戦争で命を落とした兵士らにかわり新たな兵士を配置しなければならない。軍事作戦における勢力及び安全性確立のため、『調査を終えたシリア反対勢力(VSO)』へ武器や弾薬、車両の装備を整える必要がある。」

■一人あたり200から400ドル

イスラム国との戦闘が最も激化した2017年に、アメリカは国防予算からシリアにおける教育・設備投資プログラムのため配分した4億3千万ドルの内3億2250万ドルを武器や弾薬、装備のため使用した。2018年度予算においては、シリアにおける教育・設備投資プログラムのため配分された5億ドルの内、3億9330万ドルが武器や弾薬。装備のため使用される見込みだ。供与を受けるその他の物資の中には、制服や腕時計、ラジオ、双眼鏡、コードレス電話、金属探知機などの「非致死性」機器も含まれる。これらのために組まれた予算は、1億449万5千ドルだ。アメリカ主導の連合軍のため戦うシリア人らの給与及び必要経費のため2018年度予算案で組まれた金額は、2160万ドルである。これにより一人当たりに支払われる金額は、月額200から400ドルの間であることがわかった。

■武器輸送のためC-17機50機を出撃

輸送費は戦闘員らに対する支出よりも高額だ。最も高額な予算の使途は、武器や弾薬を戦地に輸送するための方法である。アメリカ国防総省によれば、この方法はC-17機を50機出撃させることであり、C-17機が満載状態で飛行するためにかかるコストは50万ドルにもなる。幹線道路からシリアに輸送される武器の大半は、クウェートやヨルダン側から輸送されることがわかった。シリアにおける教育・設備投資プログラム内で2018年に武器及び弾薬の戦地への輸送費として配分された金額は4000万ドルである。

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(翻訳者:永山明子)
(記事ID:44014)