アブドゥッラー・ギュル、エルドアンの批判に反論
2017年12月30日付 Hurriyet 紙


アブドゥッラー・ギュル前大統領が、直近の法律と同等の効力を持つ政令である非常事態特別政令(KHK)を批判した。これに対し、レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領はギュル前大統領を非難した。金曜礼拝からの帰り際に記者の質問に答えたギュル前大統領は、エルドアン大統領の非難に反論した。「将来的に、この状況から責任を逃れる一部の人々が、みなを非常に悲しませる事件の引き金になる可能性がある。そのため、わずかな修正を加えることでこの状況を回避できると私は考えた。このことをあれやこれやと引っ張り続けることは無意味だ。重要な事柄において意見を交わし、それを市民に共有することももちろん私の責任だ。この背景に何かしらの問題をあら探しする動きも、全くもって無意味だと確信している。」

アブドゥッラー・ギュル第11代大統領は、金曜礼拝からの帰り際に記者らの質問に答えた。ギュル前大統領は、以下のように述べた。「ご存知のとおり、非常事態特別政令(KHK)が発令された。この政令を私も以前は発令する権限を持っていた。そう、これは正しい目的と善意により発令される政令だ。しかし、今回の政令を私は中身のないものであるように感じており、支持することを躊躇した理由は以下の通りだ…将来的に、この状況から責任を逃れる一部の人々は、みなを非常に悲しませる事件の引き金になりかねない。そのため、わずかな修正を加えることでこれを回避できると考えた。実際に、多くの尊敬する法律家の先生方もこうした形で意見を唱えている。はっきり言って、この問題をあれやこれやと引き伸ばすことは無意味だ。私は、全人生を国民と国家に捧げて過ごした元大統領だ。重要な事柄においては意見を交わし、それを市民に共有することももちろん私の責任だと考えている。この背景に何かしらの問題をあら探しするような行為も、全くもって無意味であると確信している。これを機に新年が素晴らしい一年となることを、この国だけでなくすべての人々のために私は願っている。」

■立候補については答えず

ギュル前大統領に対し、記者らは2019年の大統領選に立候補するか否かについて質問した。ギュル前大統領がこの質問に答えることはなかった。

■エルドアン大統領は何と言ったのか

アブドゥッラー・ギュル前大統領は、第696号KHKに関してソーシャルメディアのアカウントからコメントを出した。ギュル前大統領は、「第696号KHKの条項における法的言語では折り合いのつかない曖昧さは、我が国が法治国家であるという観点から懸念すべき事柄である。将来的にみなを悲しませる事件に発展する芽を摘むべく、この政令が再検討されることを願う」と発言した。タイイプ・エルドアン大統領は、アブドゥッラー・ギュル前大統領による民間人に対する裁判権免除を条文化している今回のKHKに対する批判について、「曖昧という言葉を使ったことは残念だ、何を根拠に曖昧と言っているのか?」と反発を示した。エルドアン大統領は、「今回のKHKによる改正は非常に明確なものであり、われわれはこの決定及び議論の継続をあらゆる点で支持する」とコメントした。

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( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:44057 )