パレスチナ:レバノン南部でハマース幹部の暗殺未遂、九死に一生を得る
2018年01月15日付 al-Hayat紙
サイダー市で起きたムハンマド・ウマル・ハムダーン氏の自動車爆破現場(写真提供:ロイター)
サイダー市で起きたムハンマド・ウマル・ハムダーン氏の自動車爆破現場(写真提供:ロイター)

■レバノン南部でハマース幹部の暗殺未遂、九死に一生を得る

【ベイルート:本紙】

サイダー市(レバノン南部)のハマース・パレスチナ人幹部ムハンマド・ウマル・ハムダーン氏は昨日(14日)、暗殺未遂にあったが命は助かった。ハムダーン氏が自身の居住するブスターン・カビール地区の建物の駐車場で車に乗り込もうとしたところ、自動車が爆発した。爆発により同氏は片足を負傷し、自動車は大破、建物も損壊した。この建物は、バラード地区から数十キロ離れたところに位置していた。同地区では、2006年7月の戦争でイスラエルがレバノンに対して攻撃を行う前に、イスラーム・ジハードの構成員だったマジュズーブ兄弟が暗殺されている。

爆発はサイダー市に衝撃を与えた。ハマースは声明で、「真っ先に指摘されるのは、この犯罪行為の背後にはシオニストの手先が潜んでいる可能性が高いということだ。今回の犯罪行為は、イスラエルが被占領地パレスチナのガザ地区に対して攻撃し続ける中で行われた」と述べた。

サイダーおよびベイルートの複数のハマース幹部は、レバノンの治安機関が調査中であることから、爆発の詳細について話すことは避けた。調査は全焼した車の特定にあたった軍事専門家が参加する中開始され、科学捜査研究員らは車から指紋採取を行った。

科学捜査研究員らは、爆発現場からサイダー市のガッサーン・ハムード病院に移動し、ハムダーン氏に事情聴取を行った。現場の調査には、レバノン南方軍諜報部幹部のファウズィー・ハマーダ准将も加わり、同准将は病院での事情聴取にも立ち会った。

ハムダーン氏の容態は良好であり、片方の足の裏を負傷しただけで済んだことが分かった。負傷した部分は消毒され、包帯が巻かれた。同氏はずっと意識を保っており、病院に搬送した救急隊員やハマース幹部らとも会話していた。

上述の軍事専門家によると、高性能爆薬500グラム分が仕込まれた爆発物が確認された。同専門家は、目撃証言によれば爆発が起きた際にイスラエルの戦闘機複数がレバノン南部、特にサイダー市上空を旋回していたと述べた。一方、レバノン治安情報筋は本紙に対し、自動車は大きな音を立てて二回爆発したと述べた。

爆発がどのようにして生じたかという点について。本紙が得た情報によると、軍事専門家の調査は、技術データに加え、ラフィーク・ハリーリー国際空港に設置されたレバノン軍のレーダーを確認するなどして行われた。レーダーの確認により、爆発が起きた際に、戦闘機であれ偵察機であれイスラエルの飛行機が(サイダー上空を)旋回していたことを示すデータがあるかを確認するためだ。このことが確認された場合、爆発はハムダーン氏が車に近づく瞬間に、これらの飛行機のいずれかが空から指示を出して引き起こされた可能性が高まる。

しかし、現時点で確認されているところでは、サイダー市の情報筋が本紙に述べたとおり、爆発物は車の運転席の下に設置されていた。車を爆破した人物が駐車場の様子を把握できる場所にいたことに照らして、自動車の爆破は遠隔操作装置を介して行われた可能性は依然として高い。

同情報筋は、爆発が遠隔で行われた可能性の根拠を、爆発物が垂直方向に爆発したことに認めた。すなわち、爆発物の破片は車の天井を貫通したが、車の下の地面に穴をあけるには至っていないことから、爆発の衝撃は運転席の下から自動車の天井に向かって生じたということだ。

同情報筋は、ハムダーン氏が以前教師をしていたことを指摘し、同氏はレバノンのハマース元幹部ウサーマ・ハムダーン氏と強い関係を持っていたと述べた。同情報筋によると、(爆破された)車はハムダーン氏ではなく同氏の妻の名義で登録されていた。

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(翻訳者:北本芳明)
(記事ID:44159)