トルコ軍、ブルセヤ山を制圧
2018年01月28日付 Hurriyet 紙


アフリーンでのテロリストを標的とした「オリーブの枝」作戦の最新の進展。アフリーン北東部の戦略的要衝ブルセヤ(バルサーヤー)山から、テロ組織PYD/PKKが一掃された。朝、戦闘機や戦車、榴弾砲による爆撃の後、特殊部隊と自由シリア軍(ÖSO)はともに侵攻を開始し、激しい戦闘の音が聞かれた。アナトリア通信は、14時27分に山を奪取したと報じた。トルコ国軍(TSK)からこの件に関して行われた発表によると、「現在も同地域のテロリスト掃討作戦は続いている」という。テロ組織のコンクリート製の塔と小要塞が奪取された。TSKは、夕刻行った発表で、今日(28日)20か所の標的が破壊され、この日制圧された73人を含め、作戦で557人のテロリストが制圧されたと伝えた。

(28日)20:15 TSKは、夕刻行った発表で、今日20か所の標的が破壊され、この日制圧された73人を含め、作戦で557人のテロリストが制圧されたと伝えた。

TSKからの発表:

「トルコ国軍(TSK)によって、国境と地域の安全と安定を確保するため、シリア北西部のアフリーン地域でPKK(クルディスタン労働者党)・KCK(クルディスタン社会連合)・PYD(クルド民主統一党)-YPG(クルド人民防衛隊)とISのメンバーであるテロリストの制圧と、同胞であるこの地域の人々をこれらの圧力と弾圧から救うため、2018年1月20日17時より『オリーブの枝作戦』が開始された。

この作戦は、我が国の国際法に基づく権利と、国連安全保障理事会(BMGK)のテロとの戦いに向けた特に第1624号(2005年)、第2170号(2014年)、第2178号(2014年)の各決議と、国連憲章第51条に記された自衛権の枠組みで、シリアの領土の全体性を尊重した形で行われるものである。

作戦の計画と実行においてはテロリストとその隠れ家、地域、武器、備品のみが標的とされ、民間人や無辜の人々に被害を与えないためあらゆる注意と精度が示される。空軍によってこの日のうちに実行された空爆によって、テロ組織であるPKK・KCK・PYD-YPGおよびISの隠れ家や弾薬庫、武器保管所として使用されていた合計20か所の標的が破壊された。作戦に参加した戦闘機13機は、無事基地に帰投した。
この作戦の枠組みで、2018年1月28日にテロ組織PKK・KCK・PYD-YPGおよびISのメンバーとの間で衝突状態に入り、TSKのうち、命に別状はないものの、戦友である英雄2名が負傷した。
TSKによって支援されたÖSOのメンバー1人が殉職した。また、4名のÖSOのメンバーが負傷したが、命に別状はない。
『オリーブの枝作戦』の一環でこの地域から入手された情報によると、この日のうちにテロ組織PKK・KCK・PYD-YPGおよびISのメンバー73名が制圧された。作戦の開始時から制圧されたテロリストの数は、557名となった。
オリーブの枝作戦は、空爆や戦闘ヘリコプター、武装無人機、地上からの攻撃の支援によって援護され、計画通りの成功をおさめ、続行されている。以上、国民の皆様に敬意をもってお伝えする。」

17:35 TSKとÖSOは、ブルセヤ山南部にあるカステル・ジュンド村からテロリストであるPYD・PKKのメンバーを一掃した。

15:48 アナトリア通信の報道によると、約7年間アフリーンを占領していたテロ組織がブルセヤ山に作った塹壕とトンネル通路に支えられた防衛線の中で、組織が撤退時に作ったと思われる罠の捜索と破壊活動が実施されている。ブルセヤ山を南から北に走る塹壕とトンネルの中に作られた手製爆発物 (EYP)と地雷のしかけられた罠に対して始められた作戦には、TSKとÖSOの部隊が参加している。

■特殊部隊と第3部隊…

朝開始した作戦を先導したTSKの精鋭特殊部隊とÖSOの組織内の第3部隊は、確保された山頂を再び奪還しようとしてテロ組織が行いうる攻撃に備え、守りの強化も行っている。TSKとÖSOは、テロ組織のメンバーのブルセヤ山に向けたあらゆる反撃に対しても、さらに進んだセキュリティラインを形成している。

■SİHAも攻撃

ブルセヤ山のテロ組織PYD・PKK掃討作戦において、TSKの所有するバイラクタル無人航空機(SİHA) も参加した。テロ組織の地上の標的とトンネルの入り口は、SİHAが攻撃し、成功を収めた。

■18地点がテロリストから奪取

夜間、TSKの戦闘機の空爆と砲撃によって攻撃されたブルセヤ山に向けた作戦によって、作戦9日目にアフリーンの5つの町にある13の村と村の下位区分の居住区1つ、戦略的要衝である丘陵1つを含む合計18地点がテロ組織から解放された。TSKと作戦を支援したÖSOは、作戦に先立ってビュルビュル地域のセンガル、ゼフラン、バリ村、クルニ、ハイ・オール、ヘフタル、ウルサの各村と、キュルド村の下の居住区、ラジュ市のアリ・ベッキ、ビラル村、オメルウシャウ、マメルウシャウ、第740丘、シェイフ・ハディード市のシェイフ・ハディード丘、カラ・ミトラク、ジンデレス市のハッマム村とメルスィデス丘を確保していた。

■ブルセヤ山奪取

15:21 TSKからの速報が届いた。発表によると、以下の通り。
「オリーブの枝」作戦の一環で、TSKと支援したÖSOによって、2018年1月28日14時30分頃、バルサーヤー(ブルセヤ)山が奪取された。現在この地域からのテロリスト掃討作戦が続いている。空爆と戦闘ヘリコプター、武装無人航空機、地上からの攻撃の支援によって援護され、計画通りの成功をおさめ、継続されている。

14:27 オリーブの枝作戦で、アフリーン北東部の戦略的要衝ブルセヤ山が、PYD・PKKから奪取された。

13:28 正午頃までに爆撃は沈静化に向かった一方、特殊部隊とÖSOが確認されていた標的に向けて侵攻を開始した後、激しい衝突の音が聞かれ始めた。戦闘の音はしばしば激化し、キリスの国境の村々からも聞くことができる。

■エルドアン大統領「ブルセヤ山は陥落寸前」

エルドアン大統領は、今日、オリーブの枝作戦に関して会見を行い、「先ほど指揮官と会談した。『(制圧した敵の)人数は何人になったか』と聞くと、484人との答えだった。指揮官は、程なくブルセヤ丘も落とせるでしょうと言った。あらゆる困難な条件にも関わらず、われわれの兵士たちは進んでいる」と話した。

■トンネル、小要塞、隠しトンネル…

11:09 アフリーンにある標的テロ組織は、戦闘機とフルトゥナ榴弾砲、戦車による砲撃にさらされている。爆撃されている地域からのぼる煙は、国境のトルコ側からも観ることが出来る。この地域の空域が解放された後、テロ組織がブルセヤ山で長期間に渡って準備していたコンクリート製の小要塞やコンクリート製の砲床、塔、トンネルが砲火にさらされた。戦略的要衝である山から約13キロメートルの距離に、アフリーンの中心地は位置している。テロ組織はこの山で長い間要塞化の準備を行っていたことが知られている。

国防の専門家であり退役軍人であるアブドゥッラー・アアル氏は、アフリーン作戦の成功が続いていると述べ、ブルセヤでの作戦について、「コンクリート製の小要塞や隠しトンネル、射撃陣地、罠、EYP、塹壕がある。犠牲者を出さず、損失を減らすため、これらを1つ1つ暴いていく必要があった。このため、非常に現実的な成功をおさめ、1歩1歩進む作戦が続いている」と述べた。

09:57 TSK・ÖSOとテロ組織PYD/PKK間でアフリーン北東部の戦略的要衝ブルセヤ山で激しい戦闘が始まった。この地域のアナトリア通信社の記者の報道によると、TSK・ÖSOとテロ組織PYD・PKKとの間でブルセヤ山で激しい衝突が怒っている。テロ組織は、ブルセヤ山がキリス県中心部も対抗組織の支配下にあるアアザーズも望める位置にあるおかげで、これらの地域での民間人を迫撃砲や大砲、ミサイルで標的としている。ブルセヤ山の大部分からテロリストが掃討され、テロ組織はブルセヤ山のアフリーン側の斜面に撤退した。ブルセヤ山では、テロ組織のコンクリート製の砲床やトンネル、塔が見つかっていた。

■484名のテロリストが制圧

09:06 TSKから今朝行われた発表によると、空軍によって夜を通して行われた空爆によって、テロ組織PKK・KCK・PYD-YPGおよびISの隠れ家や弾薬庫、武器庫として使用されていた標的が破壊された。作戦に参加した戦闘機7機は無事基地に帰投した。夜の間にテロリスト37名が制圧された。作戦の開始以来、制圧されたテロリストの数は484名になった。

■昨日何が起こったのか?

TSKの「オリーブの枝」作戦は、昨日、地域の気象条件が整い始めたのとともに、急速化した。TSKと支援したÖSOは昨日正午頃、戦略的に非常に重要な急襲を行いアフリーン北西部の町の中心部に続く道にあるアリ・ベッキ村を奪取した。岩の多い土地からなるこの村には、テロ組織PYD-PKKの隠れ家と同時に、訓練キャンプもあることがわかった。村の奪取の際に起こった衝突で、PYD・YPGのテロリスト少なくとも10人が制圧されたと見られている。TSKとÖSOの部隊が1月20日に開始した作戦の枠組みでの地上作戦で、アダマンル、ハフタル、ハイ・オール、オメルウシャウ、マルソ、シェイフ・アビド、カルマンル、バリ村、クルニ、マフムド・ウバスィの各村と、シーラ・テル丘がテロ組織から奪取されていた。

■対居住区作戦

TSKとÖSOが奪取した地域ではセキュリティチェックポイントが設置され始めた。町の中心部に向けて前進が続く一方、地面には地雷や手製爆発物(EYP)の危険も増え始めた。地雷処理チームと無人地雷探知・処理車が投入され、部隊のために安全な道を開く試みを続けている。テロ組織PKKが以前トルコ東部および南東部の居住区に掘った塹壕や作ったバリケードと同様、アフリーンとその周辺の罠に対してもTSKは対居住区作戦を行う準備があるという。情報部隊は、作戦によって追い込まれたPYD-PKKのテロリストが民間人の服装を着て隠れようとしていると結論づけた。TSKとÖSOのアフリーン市内での作戦に、国境線に配備されたフルトゥナ榴弾砲と多連装ロケット砲(ÇNRA)による援護がおこなわれる一方、空からも戦闘機とATAKヘリコプターが必要とされる中、攻撃が行われた。

■タル・リファト包囲はなし

ÖSO内のスルタン・ムラト師団のアフメド・オスマン師団長がBBCに行った、「タル・リファトと園周辺の村々も奪取する計画がある」との発言は、TSK筋によって否定された。

■兵士2名が犠牲に…1週間で少なくとも447名のテロリストも

参謀本部から夕刻行われた発表で、昨日テロ組織PKK・KCK・PYD-YPGおよびISのメンバーとの間で突入した戦闘で、兵士2名が殉職し、11名が命に別状はない負傷をしたことが明らかにされた。これらの衝突で、ÖSOも2名の犠牲を出し、4名が負傷した。発表では、昨日午後戦闘機22機によって行われた攻撃で標的42ヶ所が破壊されたことが明らかにされ、テロリストも53名制圧されたことが強調された。これによって、作戦開始以来現在までの間に制圧されたテロリストの数は447名になった。

TSKは、昨日の朝発表を行い、少なくとも394名のテロリストを殺害し、空爆によって340の標的を破壊したと発表していた。

■特殊部隊、ブルセヤ山へ

「オリーブの枝」作戦の初日の1段階で支配権が確保されたアフリーンの、戦略的に重要性を持つブルセヤ山で、PYD・YPG-PKKの地点が再度砲火にさらされた。ブルセヤ山では、気象条件が悪かったため数日間前進が止まっていたが、ボルドー・ベレー(特殊部隊)と通信情報収集室(MAK)、トゥンジェリ山特殊部隊がテロリストのいる地点への作戦を開始した。

■塔を放棄

ÖSOとともに開始された作戦で、ブルセヤ山のアアザーズ側を望む全地域が制圧され、テロリストはブルセヤ山のアフリーンを望む斜面から撤退したという。テロリストらがブルセヤ山に作った7つの塔もTSK部隊の標的となる一方、戦闘機の爆撃と砲撃の後、テロリストらがこれらの塔のいくつかを放棄したことが明らかになった。アアザーズからブルセヤ山に続く地域では、トルコ側による訓練を受け現在この地域で地元警察としての任についているチームが、気を緩めず任務にあたっている。ブルセヤ山に向かって開かれた入り口であるマリン村では、軍の行動が注目を集め、多くの戦車と装甲車がこの地域に送られるのが目撃された。

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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:44261 )