イラク:米国は部隊をイラクからアフガニスタンへ
2018年02月06日付 al-Hayat紙


■米国は部隊をイラクからアフガニスタンへ移し始める

【バグダード:本紙】

アンバール県の現地情報筋は昨日(5日)、およそ300人の米軍兵が、ある計画の一環としてイラクを発ったと述べた。政府情報筋によると、この計画は「ダーイシュ(注:イスラーム国のアラビア語表記略称)」に対する勝利宣言を受けて、米軍部隊の数を減らすことを目的としている。同時に、イラク政府はキルクークからイランに石油を輸送すべく、キルクーク南東の混乱状態にある地域の安全確保に取り組んでいる。

ハイデル・アバーディー首相に近いイラク高官は、イラクに駐留する米軍兵の6割が、イラク政府と米国の間で結ばれた第一次協定に基づき、イラクを離れる予定であると述べた。同協定では、4000人の米軍兵がイラク軍の訓練のためイラクに残るとされている。米軍の撤退は、対「ダーイシュ」戦争が3年前に始まって以来、初めてのことだ。

アンバール県のアイン・アサド軍事基地で働く請負業者らの話によると、米国のイラク撤退は既に始まっており、ここ数週間は米軍兵士数十名が毎日、武器や機材とともに空路でアフガニスタンへ移動している。

イラク政府報道官はAP通信に対し、撤退は始まったと述べ、これは撤退の第一段階であり米軍部隊の完全撤退ではないことを強調した。AP通信特派員は、請負業者らの発言をもとに、アイン・アサド基地で(撤退の)動きがみられることを指摘した。なお、請負業者らはイラクを発った米軍兵の数の特定は拒否した。しかし、アンバール県のアイン・アサド軍事基地に駐留する米軍部隊と繋がりのある現地情報筋が本紙に伝えたところによると、300人の米軍兵が昨日基地を発った。

11月にペンタゴンが発表した報告書によると、米国は少なくとも8892人の兵士をイラクに駐留させている。(米主導の)対イスラーム国同盟のコロネル・ライアン・ディロン報道官は、(イラクにおける)米軍部隊の削減に関する報道について、肯定も否定も拒否した。同報道官はロイター通信に対し、「我々は部隊の撤退開始時に声明を発表するつもりだ」と述べ、「対イスラーム同盟がイラクに駐留し続けるかどうかは、状況や必要に応じて、またイラク政府との調整を踏まえて決定されるだろう」と付け加えた。

数日前、アイン・アサド基地から出撃した米軍ヘリ数機が「ダーイシュ」に与しているとの疑われる人物の捕縛作戦において、誤ってイラク治安部隊員約20名を殺害・負傷させ、現場にいた司令官や部族戦闘員らに被害を与えた。この事件は広く反発を生み、米軍部隊・基地問題の扉を開けることとなった。

専門家らの予想では、米軍は今後数週間で部隊を半数まで減らすと同時に、今年5月12日に予定されているイラク選挙に向けたプロパガンダ・キャンペーンを開始すると思われる。

さらに、イラク治安情報筋は昨日、キルクーク南東部の安全確保に向けた軍事行動が近々開始されると述べた。キルクークで採れる約20万バレルの石油が、この地域を通ってイランに運ばれる。イラクの治安高官らは、ハムリーン山脈の安全確保作戦は今週中に開始される可能性があると述べた。同地域は、キルクーク油田とイランとの国境沿いにあるハーナキーン油田の間に位置している。トラックでの石油輸送は先週開始されると想定されていた。石油部門の高官らは輸送延期について、技術的な問題があったと述べるのみで、それ以外の理由を明かすことは差し控えた。

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(翻訳者:北本芳明)
(記事ID:44320)