オリンピック開幕式、金与正氏と文在寅大統領が歴史的握手
2018年02月10日付 al-Quds al-Arabi紙

■オリンピック開幕式、金与正氏と文在寅大統領が歴史的握手(1)

【本紙:平昌】

平昌で行われた冬季オリンピックの開幕式にて、韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩最高指導者の妹・金与正との間で歴史的な握手が交わされた。同氏は、1953年に朝鮮戦争が終結して以来、初めて支配家族から韓国を訪問した人物だ。これは数週間前には見られなかった光景である。

金氏は開幕式の祝典場に到着した際に韓国大統領と面会し、両者の間で軽い握手と微笑みが交わされた。この行為が形式上のものであることは明らかだが、その含意するところは、域内の地政学的情勢に鑑みた例外的な距離である。

北朝鮮の金与正氏は、高レベルの朝鮮視察団員として平昌オリンピックに参加していた。平昌オリンピックは、韓国大統領が「平和の競技」として望んだものだ。

三日間に亘る訪問は、両国間のオリンピック競技の進行に便宜を図る歩み寄りに終わった。これは、北朝鮮による核弾道ミサイル開発を原因とする激しい緊張から二年後のことである。

金正恩氏の祖父で、北朝鮮建国者の金日成氏はソウルを訪問した最後の人物であり、それは1950年に彼の手により軍隊が没落した後のことであった。

2月9日金曜、平昌オリンピック開幕式直前の首脳レセプションにて、韓国大統領は北朝鮮の金永南氏と会見し、握手を交わした。プロトコルによると、元首であり韓国を訪問する金永南氏が北朝鮮視察団長を務める。

開幕式にて韓国・北朝鮮両国の選手らは、青と白の統一旗の後ろで合同行進をした。しかしながら、その均衡は脆いままだ。競技開会式の数時間前に、アメリカのペンス副大統領は韓国と北朝鮮首脳による夕食会を欠席している。これに先立ち、複数の報告は、同氏が招待を受けたと指摘していた。

テレビ画面が、あからさまな席次の計画を示した。歓迎レセプションでは、ペンス米副大統領の席は北朝鮮の主賓席と向かい合っていたのだ。他方、韓国大統領府報道官は、ペンス米副大統領が遅れて到着し、「参席者に挨拶をしながら主賓席に向かったが、坐らずに去った」と明らかにした。

しかし、注目は金与正に向けられている。同氏は、朝鮮労働党の政治局員になったことで、北朝鮮で徐々に権力を強めている。

北朝鮮建国者・金日成氏の親族は、鉄拳制裁で約70年に亘り国を支配している。

アナリストらは、金与正氏が北朝鮮の金正恩からのメッセージを韓国大統領に送ると考えている。

昨年、北朝鮮が六回目にして最大の核実験を行い、アメリカ本土に到達可能なものを含む大陸間弾道ミサイルを発射したことを受けて、域内の緊張は高まった。

北朝鮮総書記とドナルド・トランプ米大統領は、個人的な罵倒と脅迫を交わした。これは、朝鮮半島で紛争が新たに発生する懸念を掻き立てた。

しかしながら、金正恩氏は新年の辞において突然、「平昌冬季オリンピックに高等視察団と選手を派遣する。これは、停止している協議の再開に貢献する」と発表した。アナリストらはこの発言が、緊張の導火線を消す試みだと考えた。

一方で、韓国内では反対の声が高まった。その一部は、韓国政府が北朝鮮に対し多くの譲歩をしたことを批判した。北朝鮮は、先週木曜(2/1)に平昌で軍隊を思わせる軍事パレードが行っている。同様に、韓国の保守派の活動家らは、北朝鮮が冬季オリンピックを「ハイジャック」すると疑い、抗議デモを行う中で、北朝鮮選手団のメンバーがいる場所の近くで北朝鮮総書記の写真や国旗を燃やした。

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(翻訳者:庄司有沙)
(記事ID:44349)