一触即発、地中海海底資源探査
2018年02月23日付 Hurriyet紙


南キプロスの依頼を受けて、トルコの排他的経済水域として認められている地中海の領域で調査活動を目的に派遣された、イタリアのENI社所有のオフショア支援船「サイペム12000号」が、制止活動を行っていたトルコ軍艦の1隻とあわや衝突するところだったことが分かった。トルコ軍艦の司令官と「サイペム12000号」の船長との間の無線交信では、トルコ側の断固とした態度が明らかになっている。

外交筋からの情報によると、ENI社が所有する船「サイペム12000号」は、調査活動のために地中海の第3の地域として知られる領域へ進んだ。トルコ政府が、南キプロス共和国による同地域での天然ガス調査は「決して認められない」と断じた後、トルコ軍艦が発進した。天然ガス調査船「サイペム12000号」が同海域へ近づいたとき、その向かい側にトルコ軍艦の姿を認めた。調査船は航行を続けようとしたが、トルコ軍艦のうち1隻が「サイペム12000号」に向かって舵を切った。

■「共に沈んでしまう」

これによりENI社の調査船はパニックに陥った。船長はトルコ軍艦の司令官と緊急無線交信を行った。サイペム号の船長はトルコ軍艦の司令官に対し、「我々の前方から待避してくれ、そうしなければ共に沈んでしまう」と呼びかけた。トルコ軍艦の司令官は「速度も舵も制御できない」と返答した。ここで「サイペム12000号」の船長は「速度もエンジンもコントロールしているだろう。私にははっきり見えている」と述べた。

しかし、トルコ軍艦は断固としてその場に留まり続けたため、調査船の船長は「わかった。こちらが舵を切ろう」と述べ、調査船は同海域から退避した。

■トルコ政府は断固とした姿勢

イタリアは「サイペム12000号」を保護する目的で、地中海でNATOの任務に就いていたフリゲート艦1隻を派遣した。しかしイタリアのフリゲート艦は、同海域におけるトルコ側の強い姿勢に直面し、ベイルート港の方面へ針路を変えた。ENI社も同領域での天然ガス調査を中止した。

■「トルコ人抜きではこの件はなし得ないと理解しただろう」

ある高官は、地中海におけるトルコ政府の政治的決断により得られたものが大きかったと語った。南キプロス共和国が初めて孤立無援の状態に陥ったとした上で、「南キプロス共和国はアメリカからも要望していた支援を受けられず、地中海で孤立した。トルコ抜きでは、そしてキプロスのトルコ人抜きでは、この件(資源開発)はなしえないと分かったことだろう」と述べた。南キプロス共和国のイオアニス・カスリーディス外相は、「アメリカは我々に、『トルコに敵対する行為はできない』と言った」と認めた。

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(翻訳者:神谷亮平 )
(記事ID:44410)