トルコ女性、戒厳令法に抗議ー世界女性デー
2018年03月09日付 Cumhuriyet 紙


3月8日の「世界女性デー」に、イスティクラル通りに集まった数千人もの女性らが「我々は力を合わせると強い」と声をあげた。

イスティクラル通りに集まった数千人もの女性らは、3月8日の「世界女性デー」に、「我々は力を合わせると強い」と声をあげた。フランス文化センターの前から始まった行進では、様々な光景が見られた。

■戒厳令法に激しい抗議

警察が厳戒態勢を敷く中行われた行進では、数千人もの女性らが「女性が自由になれば、世界を動かすことができる」、「我々は黙らない、恐れない、屈しない」、「(母親の)食料棚には子供の嫌いな食べ物が、通りには抵抗運動がある」などのスローガンを掲げた。

■「禁止令では平等への要求をなくすことはできない」

Kaos GL(カオス・ゲイ・レズビアン文化研究連帯協会)の顧問弁護士であるヤセミン・オズ氏は、OHAL(戒厳令法)にも関わらず女性らが通りに繰り出しているとした上で、「女性らの抵抗は終わらない。禁止令では平等への要求をなくすことはできない。禁止令があったとしても、私たちの闘争はその権利が保障されておりかつ合法であるため、これを続けていく」と述べた。

■家族が指名手配されている「キャンパスの魔女」らも行進に参加:「我々は大学に通う女性の声だ」

ジュムフリイェト紙の取材に答えたギゼム・ウシュクさんは「『キャンパスの魔女』※に参加するのは罪ではありません。『キャンパスの魔女』は、大学に通う女性の声であり、彼女たちの要求、そして抵抗です。『キャンパスの魔女』に所属することは、他人をよそ者扱いすることなく、あらゆる生活上の権利を主張するということです。我々は闘争を続けます。『キャンパスの魔女』に所属していて良かったです」と話した。
※訳注:大学生活を営む女性が、若い女性であることを理由に学内外で直面する問題や不利益、暴力被害などに一致団結して対抗するために作られた組織の名称。トルコ各地の大学で組織されている。

■CHPの女性党員から、行進に参加する人々にカーネーション

イスティクラル通りにあるCHP(共和人民党)ベイオール地区支部から、行進に参加する人々に対してカーネーションが投げ渡された。

行進にはHDP(国民の民主主義党)のフィリズ・ケレステジオール議員、CHPイスタンブル県支部長のジャナン・カフタンジュオール氏、DİSK(トルコ革新労働組合連盟)のアルズ・チェルケズオール事務総長も参加した。

■3言語で声明

行進はテュネルで終了し、トルコ語、アラビア語、クルド語の3言語でメディアに対し声明が発表された。

声明では、「我々が知る女性の闘争の歴史は、1世紀を超えた。弾圧されても抵抗を続け、歴史にその名が刻まれずとも彼女らは抵抗を続け、自分の人生を生きる権利を主張した。もう十分だなどというのは全く間違っている。初めから十分だった。我々は、他の世界を夢見ることから始めた。そして連帯を通じることで、その世界を築くことが可能なのだ」と述べられた。女性らは発表後、ハライ(アナトリアの民族舞踊)を踊りながら解散した。

■アンカラでも熱気に満ちた祝いの集会

アンカラのクウル公園では、チャンカヤ区が設置した紫色のパラソルの下に集まった女性らが「フェミニスト運動、万歳」と叫んで「世界女性デー」を祝福した。ユクセル通りでは、警察が女性らの集会を規制した。規制の過程で身柄を拘束される人もいた。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:神谷亮平  )
( 記事ID:44468 )