サウジアラビア:ムハンマド皇太子「パレスチナ問題が解決するまでイスラエルとの関係はない」
2018年04月07日付 al-Hayat紙


■サウジアラビア:ムハンマド・ビン・サルマーン皇太子「パレスチナ人との和平問題が解決するまでイスラエルとの関係はない」

【ワシントン:本紙】

サウジアラビアの副首相兼国防大臣のムハンマド・ビン・サルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズ皇太子は、サウジアラビアは現在歴史的転換点にあり、社会の内部に転機を生じさせる計画を有していると述べた。同皇太子は、サウジアラビアは今「第三次サウード王国の時代」に突入していると強調した。

米タイム誌は昨日(6日)、ムハンマド・ビン・サルマーン皇太子の訪米に際し行った対談を掲載した。同皇太子はその中で、サウジアラビアはその能力の10%しか活用してこなかったと述べ、「発揮すべき残り90%の能力を我々は秘めている」と述べた。

ムハンマド・ビン・サルマーン皇太子は、質問に答える形で「パレスチナ人との和平の問題が解決する前に、我々がイスラエルと関係を持つことはありえない。なぜなら、両当事者ともそれぞれ居住し共生する権利を有しているからだ。それがなされるまで我々は見守り、和平に向けた解決策を支えることに努めるだろう」と述べた。

同皇太子は、米国政府は中東地域において二つの過ちを犯したと述べ、一つはイラクに立ち入ったこと、もう一つはイラクから早々に撤退したことだと指摘した。

同皇太子は、サウジアラビアはバラク・オバマ政権と見解を多く一致させることはなかったと明かし、「とはいえ、我々は2016年の初めにオバマ大統領とともにテロ対策に取り組んだ。また、我々はイランの体制とその危険に対する見解を一にしていた。唯一の相違は、イランの体制のそうした悪質なナラティブに対しどのように対応するかという点のみであり、それは大きな相違ではなかった」と語った。

同皇太子は、「イラン人は中東の諸問題の原因である。しかし、彼らはサウジアラビア王国に対して大きな脅威とはならない」と強調し、「イランが核兵器を所有した」場合、サウジアラビアもこれを所有するだろうと述べた。

同皇太子は、自身がサウジアラビアの国軍を信頼していると指摘し、「我々は軍備を整えている。我々は強くそして軍備の整った軍を有している。サウジアラビアの国軍は中東において質と規模の双方を兼ね備えた最高水準の軍である。サウジアラビアは地域において最も素晴らしい軍を有している」と述べた。

同皇太子は、イランは地域で問題をまき散らしていると指摘し、「彼らは1979年以来こうしたことを行っている。中東で何か問題を見つけたら、そこには必ずイランの手が入っていることが分かる。(中略)それゆえ、我々は彼らをアフリカから95%以上追い出した。同じことはアジアにも、そしてイエメンやイラクにも当てはまる」と述べた。

サウジアラビア皇太子は、イエメンでの戦争は「イエメン国民の当事者」間のものであり、「イエメン政府は自国を乗っ取り、彼らの通常の生活を脅かすテロリストたちを排除すべく尽力している。これは彼らの戦争だ。彼らがサウジアラビアまたはアラブ連合軍12か国に何かを求めるならば、それが何であれ我々はそれを提供する。今日まで、(我々の)兵が戦場に駐屯することを彼らは求めなかったが、要すれば、そしてイエメン政府が我々にそれを要求するのであれば、我々は正統に選出された大統領、そして世界中の国々に承認され、安保理から支持されている大統領の呼びかけに応じるだろう」と述べた。

バッシャール・アサド大統領の行く末について、同皇太子は、「バッシャールは現在も生き残っている。シリアは非常に長期間にわたり、中東におけるロシアの影響力の一角をなしている。しかし私は、シリアの国益がイラン人を中長期的にシリア国内で野放しにしておくことで達成されるとは思わない。なぜなら、シリアがそのイデオロギーを変更してしまえば、バッシャールはその瞬間イランの傀儡に成り果てるからだ」と答えた。

ムハンマド・ビン・サルマーン皇太子は、イスラームは「開かれたものであり、(イラン革命のあった)1979年以来過激派がイスラームと称して表そうとしているようなものではない」と繰り返した。同皇太子は、「1979年以降、イスラームを乗っ取った者達の行い」を批判し、「こうした行いは、1979年以前においても、サウジアラビアにおける社会生活の実践ではない」と述べた。

いわゆる「ワッハーブ主義」に関してサウジアラビア王国に向けられる非難について、同皇太子はこれを否定し、「ワッハーブ主義者と呼ばれるようなものは存在しない。サウジアラビアに住む我々の間には、スンナ派とシーア派という2つの宗派と、スンナ派の4つの学派、同様にシーア派の数多くの学派が存在し、彼らはサウジアラビアで通常の生活を営んでいる。彼らはサウジアラビア国内でサウジアラビア人として生活している。我々の法律はコーランと預言者の実践から派生するものである。これらの法律は特定の宗派や学派を一切指定するものではない」と述べた。

同皇太子は、サウジアラビアは「いかなる過激主義的イデオロギーも広めていない。サウジアラビアは過激思想の最大の犠牲者である」と強調した。同皇太子は、「ムスリム同胞団ネットワークはこうした運動の一部である。ウサーマ・ビン・ラーディンを見てみれば、彼はムスリム同胞団出身だったことがわかる。イスラーム国のバグダーディーを見れば、彼もまたムスリム同胞団出身だと分かる。どのテロリストを見ても、いずれの人物も同胞団出身と分かるだろう」と述べた。

サウジアラビアにおける皇太子の地位について、同皇太子は、「国王が皇太子及び副皇太子を選ぶ権利を有しており、アブドゥルアズィーズ国王の子孫を代表する34人の投票者の間で行われる投票なしに、誰も皇太子あるいは副皇太子になることはできない。そして、私は忠誠委員会において34票中31票を獲得し、サウジアラビア史上最も高い得票率を記録した。私の次に高い数字は、(34表中)22票だった。したがって、歴史的観点から見て、私は王家内の支持票数の記録を塗り替えた。34人の投票者の役割はそこで終わる。こうして私は正式に副皇太子に、次いで皇太子になった」と語った。

さらに、ムハンマド・ビン・サルマーン皇太子は昨日、米サンフランシスコ市シリコン・バレーにあるGoogle社を訪問した。同皇太子は同社の創設者であるセルゲイ・ブリン氏とラリー・ペイジ氏、そしてGoogle社CEOのサンダー・ピチャイ氏、その他Google社上層部と会談を行った。

会談では、サウジアラビア国内におけるクラウド・コンピューティング・サービスの協力や、科学技術の自国化とデジタル環境の発展におけるデジタル・トランスフォーメーション・イニシアティブの有望な機会、サウジの若者に向けた研究・開発・トレーニング・センターの設置、サイバー・セキュリティー分野での協力強化の手段について協議が行われた。

同様に、同皇太子はGoogleのクラウド・サービスや人工知能、機械学習に関する説明を受けた。

また、同皇太子は昨日、自身の宿泊地においてサンフランシスコの大物投資家らと会談を行った。会談では直近の投資計画やその機会、とりわけイノベーティブな投資を行う新興企業にとり魅力的な環境の創出を目指すサウジ・ビジョンについての説明がなされた。

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(翻訳者:北本芳明)
(記事ID:44616)