パレスチナ:ガザ危機を複雑化させる多様な利害関係者(1)
2018年06月17日付 al-Hayat紙


■ガザ危機、利害関係者の多様化が解決を複雑化(1)

【ラーマッラー、ガザ:ムハンマド・ユーニス】

ここ数か月間に、11年間のガザ地区の継続的な封鎖に起因する深刻な人道問題に対処するため、国際的、地域的、国内的な一連の動きが起きた。しかし、同地区の利害関係者の多様化が解決に至ることを極めて困難な任務にした。なぜなら、当事者全てが一度に合意することを必要とするからだ。

第1の当事者は、イスラエルである。イスラエルは、陸、海、空からガザを封鎖し、同地区の支配勢力「ハマース」がイスラエルの要求に応じる前に、封鎖を解除することを拒否している。ちなみにその要求の最たるものは、ハマースの武装解除と、2014年戦争で殺害された兵士2名の遺体と、イスラエル国籍を持ちハマースのもとで拘束されている捕虜2名の受け渡しである。

ここ2か月間で、イスラエルの立場にいくつかの打開の動きが見られた。これは同地区の境界での抗議デモがエスカレートしたことを受けて「ハマース」の武装解除に関係なく同地区の封鎖解除を要求する声が現れ始めたことによるものだ。しかし、連立政府に参加する複数の政党はまだ封鎖解除の最終的な枠組みに合意していない。また、イスラエルのアヴィグドール・リーベルマン国防大臣が、あくまでイスラエル人2名と兵士2名の遺体の引き渡しが先だと強く主張する一方で、他の大臣たちはより柔軟な立場を示しているようで、イスラエル政府の中でガザの封鎖解除と活性化プロジェクトの実行を要求する新たな立場も出てきた。なおこのプロジェクトは、「ハマース」が損失を恐れて、イスラエルとのあらゆる軍事衝突に突入するのを躊躇させるものだとされている。

しかし、イスラエルの中で封鎖を継続する、あるいは終了する利益についての議論はまだ決着がついていない。イスラエルの著名なアナリストの一人、ユースィー・ミルマン氏は、この対立は閣僚らが巷の評判を気にしていることに起因するとしている。同氏はヘブライ語紙『マアリブ』で、「ガザへの対処を協議するために開催された閣議において起こったこと、つまり封鎖緩和の提案や、同地区での人道危機の発生防止は、自動車の用語でいわゆるエンジンを思い切り吹かすことに類似している」と記した。

さらに、「大臣たちは約4時間も座って、提案を行い、感情を露わにし、そして最終的にいかなる決議も行わなかった」と付け加えた。また、「驚いたことに、ほとんどの閣僚が、私人としては下水道、電気、飲料水網もなくガザで生活する200万のパレスチナ人の生活改善を容認する決議を行うことを支持している。(この論考を読んでいる読者の)あなたは、彼らが閣議に至る前に(ガザの状況改善策への支持を)つぶやいていたのを知っているにもかかわらず、彼らは記者会見を行い、彼らの元々の立場と矛盾する声明を発表しているのだ。要するに、一方は本音でもう一方は建て前なのだ。」と続けた。

(2)に続く

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(翻訳者:藤木郁理)
(記事ID:44936)