コンダ社分析―どの票は、どこへ?
2018年06月26日付 Hurriyet 紙


新システムの最初の大統領はタイイプ・エルドアン氏になった。議会の多数も「人民連合」が獲得した。アンケートにおいて結果に最も近い予想を行ったコンダ調査社の社長ベキル・アールドゥル氏と共に民族主義者行動党(MHP)の躍進、タイイプ・エルドアン大統領の成功について話した。ムハッレム・インジェ氏が選挙後に初めて公式の場に登場したところを共に視聴して評価をした。アールドゥル氏によれば、クルチダオール氏は党大会を経ずに党首の席をインジェ氏に明け渡す。

■公正発展党(AKP)からMHPへの推移を誤って計算したようだ

・今回予想はどの程度当たったのか?

大統領選挙で「51.9%の得票率でエルドアンが第一回目の投票で勝利するだろう」と言いました、52.5%を獲得しました。世論が最も注目した人民の民主主義党(HDP)については「11.6%を獲得する」だろう、といいました。11.5%を獲得しました。「人民連合」は「52.8%」と言いました、53.5%でした。国民連合については「35.6%」と言いました。これは34.3%でした。これを見ると全てをお分かりになった事になります。

・そして予想できなかった事は?

連合自身の中での分裂において私達に欠けていたところがあります。AKPとMHPの間の推移を誤って計算したようです。またムハッレム氏が政党から得る票を多めに計算したようです、しかしながらこれほどまでに違いがあるという事は測れませんでした。

・選挙のサプライズとなった政党MHPから始めたいと思います。興味深い結果だったでしょうか?

はい、選挙で勝利した人たちの一人だと言えるでしょう。この選挙でトップとなったのはタイイプ・エルドアン、二番目はHDP、三番目はMHPです。

・MHPの票はどのように増加したのか?

今、とても急いで解釈を行っています。各郡ごと、投票箱ごとに分析を行って、7月30日にこの分析を世間に公表します。今、急いで調べたところ、AKPの最近の政策を不快に感じ、しかしながらアイデンティティと分裂以外のことを考えられない、その手がCHPもしくは善良党(İYİ Parti)へは伸びないAKPの投票者がここに投じたと理解されています。私たちが二番目に突き止めたことは以下の事です。MHPと善良党が表舞台に登場した後、予想されたような低い得票には下がらなかった、もしくは善良党がいかなる時もその予想したような票には届かなかったようだ。特に都会からの恩恵に対して怒り、憤っている若者たちの間ではAKPもCHPもトルコの平均を下回っている、MHPとHDPはというと更に票を得ている。実際のところこの若者たちの第一党は未だに無政党もしくは政治への反発だ。思うにMHPにおけるこの増加の理由の一つもその若者たちから得た票なのです。

・「一位を獲得したレジェプ・タイイプ・エルドアン」と仰っていますね。1994年におけるイスタンブル広域市の市長戦から今までで13回目の勝利です…この秘密はなんでしょう?

タイイプ氏の勤勉さが突出しています。奉仕を重視する側面と日々の生活はその細部に至るまで忙しいのです。一方では大衆に対する変革の能力が標準的なリーダーに見込まれるものよりも更に力強いのです。一例として、クルド人の問題の解決プロセスにおいてオジャラン(アポ)と PKKと会談しています、民衆の側にいるのです、戦争と言っている同じ民衆が再び彼の側に留まっているのです。

■人々はリーダーを三つの特徴で見ている

・これは、私達に支持者についてどのような情報を与えるのか?

ただAKPの有権者だけではない。トルコ人はリーダーと言った人を三つの観点で見ている。一つは誠実さ、偽りのないこと、2つ目は公平であること、3つ目は展望があること。つまりは、その三つからひとつになるのです。ガラスの宮殿から「これをそれをやりなさい」と言って教えつける人間ではないのです、彼らと一緒になって歩く人間になるのです。この三つの点においてタイイプ氏は民衆と共に素晴らしい関係があるというのはハッキリしています。トルコ人はこの関係を交流によって推し量ります。タイイプ氏と組織はこの意味において民衆と共にいる組織なのです。

・ムハッレム・インジェ氏とCHPの組織のために同じ事が言えるのでしょうか?

ムハッレム・インジェ氏はこの選挙において四番目に成功した人です。政党から8つの得票を更に得たのです。これを、誠実で実直であることから手に入れました。しかしながら展望、つまりはムハッレム氏が政権を握れば何をするのかという問題について一つの展望よりも、より怒り、憤りそして現政権への反発に彼は傾いたのです。そのためこの反発が届きうる最小の場へとたどり着いたのです。この意味において成功したのです。

・善良党が得票制限率を超えた事に影響したのもこの反発に言及したからなのでしょうか?

全ての見取り図をまとめて評価しますと一度、都市伝説的な「どこかに隠れている票が存在する」というような噂の根拠がないことがこの選挙で見て取れました。例えば「幸福党はAKPにおいて密かに100分の5票ある」と言われていたが、このような事はないということが見受けられた。もしくは「得票制限のため投票者は戦略的に行動している」という問題が予想されていたほどの規模ではなかった事が確認された。なぜならトルコ人の政治は統合されたのだ。トルコの政治はこの4つのアイデンティティへ、4つの政党に集中したのだ。この4つの政党内に様々なライフスタイルとアイデンティティに依拠して、政治においてとてもはっきりと起こった分裂があるのです。昨日(その前の)夜に再び私達の前に現れた図というのはこれです。つまりは善良党は自身をこの分裂とアイデンティティの中の一定の立場に位置付けた時に政権ブロック、もしくは他の陣営から議席を奪うはずだった。最も大きい欠陥はただ野党ブロックから議席を奪う存在にとどまったということです。この間私達はメラル女史の得票をいかなる時も10%以上とは計算しませんでした。

■連立政権はどれほど続くのか?

・国民連合と国会で共に続くのだろうか?例えば、2019年における地方選挙においてまた連立はありえるのだろうか?

二年間続くでしょう。2023年の選挙まで続くだろうとは思っていません。昨日、(MHP党首の)デヴレト・バフチェリ氏がスピーチにおいて話したように2つの重要な文章があります。第一に、「MHPは正しくはカギとなる政党なので、正しい。二番目に、「均衡と監察の任務を市民は私たちに与えた」と言っています。このメッセージはAKPへ向けたものです。つまり私は初めからデヴレト氏とMHPがただ自身の成功のためだけではなく国内に存在する一つの思想の代表者として連立政権の中にいるという事とがあると思います。今、その思想は、「私はここにいますそしてあなたと共に力強い連立の中にいるのです」というようになりました。適用法において一つの問題も待ち望んでいません。しかしながら重要な事はさらに後に、本当の問題に私たちが対峙した時に恐らく緊張が始まるのです。

■ケマル氏は緊張を起こさずに党首を譲るだろう

・この図は近くCHPで変革が起こるというシグナルを出しているのでしょうか?

CHPだけではありません、現在の図が全ての政党で何かを変革させるという事を望みます。トルコが対峙している問題がただ退職金の改正もしくは係数の計算をどのようにするのかという問題にまでシンプルであればよかったのです。トルコの根本的な問題があります。共生の意志の増強、新たに同じ場所で生きるという感覚を生み出すこと、国を新たに改革すること、透明性のある監査ができる状態に持ち込むこと、最も重要な事は全員が自身の中に見出す、社会的な和解に基づく市民的な憲法を作ることです。アイデンティティを乗り越える生活を作り上げなければなりません。このために政党のうちの一つが変革すること、少なくとも議会において和解の基盤が必要です。

・エルドアン大統領はバルコニーにおけるスピーチで「AKPに与えられたメッセージを受け取った」と話したことはこのように読み取る事が出来るのでしょうか?

そしてその後に言ったいくつかの文章からもこのことを読み取る事は出来ます。例えば「あらゆるアイデンティティへ、自由の領域へ、生活スタイルに敬意を払う」といったような。この分裂は自ずとこのようになったわけではありません。あらゆる政治家たちそして国を統治する人間としてのタイイプ氏にも勿論、役割があります。今これを乗り越えることもこの政治家たちの手中にあるのです。あなたが述べましたようにCHP側におけるリーダーの問題はこの選挙の結果によって解決されるだろうと見込まれています。ムハッレム氏の前にケマル・クルチダルオール氏、もしくは政党が留まるだろうとは思っておりません。そのような緊張は予想していません。おそらくはケマル氏は、選挙の前に連立の模索において善良党に対して15人の議席を与えるといったような努力を見ると、私はこう望みます。全く緊張がない中で親切な形で党首を譲るでしょう。しかしながらCHPの問題が単に党首の交代であればよかったのに。

・CHPの問題は一体なんなのか?

CHPは組織と、その発話において変革の必要性がある。ムハッレム氏がこれを成功させるのか、注目しています。もしも成功しなければさらにもう一回のちの選挙でも敗北するでしょう。

・エルドアンは党首たちの故郷で一位を獲得しました。インジェは自分の故郷のヤロヴァでは二番目、メラル・アクシェネル氏はサカリヤで三番目になりました。このことの意味はなんでしょうか?

党首たちが自分の県でどれほどの票を獲得したのか見るとことが生み出す衝撃は、更に多く地方選挙でも起こる衝撃である。つまりは地方の問題があるのです、地方の候補たち、地方の衝撃があるのです。異なる図が出る可能性があるのです。私も5年間強く主張しているのですが、これはアイデンティティに凝縮されるために地方の問題も地方の候補も重要でありません。この図もまたそれを示しています。つまりムハッレム氏が自身の村においてもタイイプ氏よりも前にいるという事はその人々がムハッレム氏に対して票を与える事に対して価値を見出したということではありません、分裂とアイデンティティの感覚が更に重くのしかかったからです。

■皆をハライに参加させた

・ムハッレム・インジェの選挙後の最初のスピーチを一緒に見ました。どう思われましたか?

かなり良いです、冷静で、誠実ですそして自信があります。将来の事についてもヒントを与えますがこの論争をテレビでおこなわない程度にも上品です。お話しましたように党大会によってではなく、一つの職務を明け渡すことによって合理的で優雅な形でクルチダルオール氏は職務をインジェに譲るだろうと考えています。

・ディヤルバクル、ハタイ、メルスィンと三つの大都市の広場においてかなりの盛り上がりがありました。ミーティングにおけるダイナミズムはインジェの得票に反映されたのでしょうか?

勿論、反映されました。CHPとムハッレム氏は将来的にこの分裂を打ち破るための信頼の構築の必要があります。この信頼の構築を重ねていかなければなりません。まず一つ目にCHPが自身の候補を信頼しなければなりません。エクレメッディン氏において私達はこのようなものを見ませんでした。彼のためにCHPの組織は働きませんでした。しかしムハッレム氏を支持しました。二つ目の信頼の構築。投票者に対して、「私達は今回勝つ」と言わせる事です、それもまた成功しました。しかしながら三つ目の信頼の構築も必要です。対抗勢力に対して「この候補、もしくは政党は選挙に勝つことが出来るそして国を管理することが出来る」と言わせることです。これは簡単なことではありません。ムハッレム氏は自身のサロンにおける皆をハライに参加させる事に成功した、しかしながらもう一方のサロンから誰もやって来てそのハライには参加しませんでした。根本から刷新する必要があります。

・特定の一部の人々が、CHP支持者に対して「得票率制限を超えるためにHDPに票を与えよ」という呼びかけを行いました。影響はありましたでしょうか?

いいえ、それほど多くはありません。この11.6%のうちの10%はクルド人の同胞です。トルコ人たちの中でただ「HDPは得票率制限を超えよ」と言って得た票は半分の値にも届きません。大統領候補は刑務所にいて、組織内にも拘留中の人たちがいます、12%の票を得たのなら成功です。

■私達の目の前に3つのトルコの真実があります。

・AKP、善良党、MHPの票はとにかく65パーセントに達しました。世界中で起こっているように右派が拡大しているという事があるのでしょうか?

いいえ。この私達の目の前にある図では、力を拡大しているということはありません。トルコの社会構成要素の主要な特性はとして、私達の前では三つのトルコが存在しているという事実があります。一つは都市化して、さらには巨大都市化して、日常生活のスタイルを都会的なスタイルへと変えて、休暇といえば故郷に行くのではなく、海へ行く事、子供たちを更に個性的に育てる、といった都会的なスタイルへと移った土地があります。そしてこの土地の経済的なアクターとダイナミズムがかなり強いのです。

・つまりは沿岸といって一括りにした土地…

そうです、この土地において人々が優先することは法律、自由そして生活スタイルを守ることです。ここではCHPの得票はご覧の通り32~35%のラインになります。しかしながら中央アナトリア、黒海に向かうもう一つの土地があります、さらに保守的な価値を持ち、いまだ経済的なアクターとダイナミズムが十分に強くはならなかったために政府のサービス、投資を必要とし、そのために環境の持続性もしくは気候変動以前にダム、道路建設、息子たちの雇用のために政府が行う投資を見つめる土地…そしてそこでAKPは50%を超える得票を持っている…またクルド人たちがいて社会・経済的に国で最も後進的で、また政治そして文化の権利のために闘争していると行っている他の土地があるのです。

・この異なる土地に対して数字的に見ると何が見えるでしょう?

保守的なアナトリアと私達が言っている集団の55-60%、沿岸と言いましたイスタンブル、カドゥキョイ、ベシクタシュ、イズミルは25%、ハッキャーリ、ディヤルバクルも15%です。いつもこの数を言っています。そのために変化して、上昇し、減っているものはありません。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:堀谷加佳留 )
( 記事ID:44984 )