イラク:各地でデモ、参加者は脆弱な公共サービスに抗議(2)
2018年07月14日付 al-Sabah al-Jadid 紙

■デモが続く中、サフワーンのクウェートとの国境で抗議活動が発生

【バグダード:本紙】

抗議がエスカレートするのに伴い、アバーディー首相は13日、ブリュッセルから帰国しバスラ県へ向かった。ブリュッセルでは対ダーイシュの有志国連合会議に参加していた。バスラ県では同県の軍事司令官やアスアド・エイダーニー知事、そして電力会社の代表と会合を開いたのち、部族の長老らとの面会も行った。

国家の安全に関する閣僚会議は13日金曜夜、治安状態について議論するためにアバーディー首相を議長として緊急の閣議を開いた。閣議では、複数の地域において生じている侵入分子による破壊行為の影響について議論した。

首相府は会合後の声明で、「我々の治安・諜報機関はすでに、小規模な侵入者集団や破壊行為や、国家機関や私有財産への攻撃のため市民による平和的なデモを利用しようとしている集団を監視している」と述べた。さらに「我々の部隊は侵入者らや彼らへ追従する者に対し、法に基づいて十分な抑止措置を講じるだろう。治安部隊への侮辱は国家と国家主権に対する侮辱とみなされる」と述べた。

さらに首相府は、バスラ県からの石油輸出は石油輸出国機構(OPEC)加盟国であるイラクの歳入の95%を占めているほど豊富であり、石油生産に対するいかなる妨害も、不安定な経済に大打撃を与えると述べた。

イラク人の失業率は、公式には10.8%にのぼる。またイラク国民のうち24歳未満のものが60%を占める。AFP通信の指摘によると、若年層の人口が多いことは(実際の)若者の失業率を2倍の高さにしているとのことだ。

この緊張は、5月12日に実施され、(選挙結果の)改ざんによって台無しにされた議会選挙後の連立政権の樹立に向けた試みが続く中で生じている。

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( 翻訳者:赤司萌 )
( 記事ID:45072 )