アドナン・オクタイ逮捕ー金、不動産、女性
2018年07月14日付 Cumhuriyet 紙


マネーロンダリングの疑いで2年前に開始された捜査によって監視対象となっていた「アドナン・ホジャ」として世間では知られるアドナン・オクタル氏の弟子らの名前で、86社に及ぶ登記が行われていることがわかった。警察の捜査によると、オクタル氏には3箇所の金銭面での出処があるという。

昨日、イスタンブルを中心とする5つの県でアドナン・オクタル氏の組織的犯罪に対して行われた捜査の詳細が明らかになってきた。マネーロンダリングの疑いで2年前に開始された捜査の中では、財政犯罪捜査機関(MASAK)の報告書が警察へと送られた。

この報告書によると、オクタル氏の弟子を名義とする86社の不正な企業が存在していることが判明した。

ハベルチュルク紙のムスタファ・シェケルオール記者による記事によれば、特にトルコとの貿易関係が良好であるカタールやドバイ、中国、アゼルバイジャンといった国々を通して、これらの不正企業から貿易を行っていることがわかった。弟子らの名義であるこれらの企業からの月の収益は、100万ドル程度であるという。MASAKによる報告書の記載によると、オクタル氏は弟子らの仲介により、特に欧州の大企業の名前を使ってトルコでそっくりな会社を設立し活動を行っているという。

■金銭面の出処

ハベルチュルク紙の記事によると、事件に関して継続されていた捜査の中でオクタル氏には3つの金銭面の出処があることが判明したという。記事によるとそれらの内の1つは、裕福で一人っ子の世帯である。財産を相続する女子、あるいは男子の子どもたちを標的とするオクタル氏のグループは、兄弟の多い人間もすべて組織に加え、残った遺産を我が物にしているという。その他の金銭面での出処は、彼らが設立した企業からの収益や裕福な実業家らである。

一方、警察は捜査後に各地で行ったガサ入れにより、拳銃77丁、ライフル23丁、弾倉289個、銃弾17,597個を押収した。

■マネーロンダリング、詐欺、架空取引

ミッリエト紙のフェリト・ゼンギン記者による記事によると、捜査では組織による貿易の黒い側面も明らかになったという。今回の捜査では、組織が国際企業との取引前にクレジットを提供していたことが判明した。このため大量の製品が取得されていた。支払いは定期的に口座に振り込まれていたが、その後大量に取引を行った会社への支払いは止められていたという。ネットバンクから会社名義で資金を借りており、これらの会社は別の人物に譲渡されることで支払いが行われていなかったことも明らかとなった。さらに、ネットバンクでは架空取引も行われていたことが判明している。

■家賃20万リラの豪勢な別荘

警察の捜査によると、何十箇所にも及ぶ住所を使用していた組織のメンバーらは豪勢な別荘を借りて豪華な暮らしをし、さらにこれらの賃貸別荘の一部は家賃として20万リラ支払っていたことがわかった。組織の多くのメンバーがその後不動産も割り当てられる形で強制的に所有者となっていたことが明らかとなった一方、組織の多くのメンバーが遺産取得のために文書へ署名をしていることも判明した。

■月に1000万ほどの収益

警察が現在把握している情報によると、組織の月の収益は1000万ドル程度と想定されているが、捜査の進展とともにこの数字はさらに大きくなる予想だ。特定されている総資産の他にも、今回の捜査で押収されたものの中には何百万ドルにも及ぶ不動産や美術品が含まれていることが明らかとなった。

■美術品は鑑定に出された

今回の捜査で差し押さえられた倉庫から出てきたトラック4台分もの絵画や花瓶、写本、金箔装飾の工芸品などは、歴史的な作品であるか否かを調べるため鑑定に出されたことがわかった。ヴァタン大通り沿いのイスタンブル警察署で分類され積み上げられたこれらの作品がもし歴史的なものではなかったとしても、おそらく数百万リラの価値はあると推測されている。

■女性たちへの浪費は不可避だった

警察によると、組織は入手した金銭の一部を新たなメンバー募集のために使用していたという。男性の若者たちにこれらの金銭で高級車や豪勢な生活を提供する一方、組織に女性も引き入れていたことが明らかとなっている。建物内で監禁されていたとされる一部の若い女性らは、衣服を購入する際に最高級ブランドを利用していたことがわかった。また、一部の女性らはTシャツを購入するだけでもブランドが出しているそのシーズンの全モデル、全カラーの商品を購入していたという。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:45079 )