ロシア、米の対トルコ制裁を批判、「がんばれ、トルコ」
2018年08月11日付 Cumhuriyet 紙

米国がロシアとトルコへ行った報復行動について評価するロシア下院議員らは、両国はバリケードの同じ側におり、経済的観点から十分強力で独立した両国が共同政策を立案するならば、米国政府がロシア政府、トルコ政府に圧力をかけても意味をなさないことを強調した。

ロシア下院教育委員会委員長で国際政治専門家のヴャチェスラフ・ニコノフ氏はスプートニクのインタビューでロシアとトルコは同じサイドに立ってバリケードを展開していると発言した。

ニコノフ氏は「現在、本当に多くの国が同じボートに乗っている。なぜなら米国は人類の大部分に対し報復措置を展開しているからだ。ロシアとトルコは同じサイドに立ってバリケードを展開している。トルコがロシアからS−400(ミサイル)を購入する動き、エルドアン大統領に対する暗殺計画へ関わった疑い、クーデター未遂に名を連ねた疑いで多くの人物を逮捕したことは米国の不満に結びついた。報復は次第に拡大しつつあり、米国は米国は大国としての立場から行動していると信じている。トルコが米国政府に経済的・政治的に強く依存しており、エルドアン大統領に圧力をかけることでトルコを米国寄りに転向させることが可能であると考えている」と話した。

■「トルコは最後まで立ち続ける」

ロシアの専門家は発言を以下のとおり続けた。「アメリカ人らの計算は間違っていると考えている。なぜならエルドアン大統領とトルコ社会は絶対に脅しや圧力に屈するような傾向はないからだ。私が知っている限り、社会、議会、そして野党を含めてもこの状況においてエルドアン大統領を指示しており、米国の圧力に屈してはならないと考えている。このため、トルコは最後まで立ち続けるだろう、エルドアン大統領もそう言っている。トルコの商業界、他の多くの分野において、トルコはロシアにとって重要なパートナーであることは明白だ。このためにロシアは、米国ートルコの対立においてトルコ側に立つだろう。また私はトルコ政府がロシアの支援を信頼できると確信している。」

■「米国は多くの国を服従させることに尽力している」

ロシア下院の国家建設・立法委員会ミハイル・エメリヤノフ第1副委員長はこのような表現を用いた。「米国の政策は、新興勢力の中心を圧迫することで出来ている。一極体制の世界構成は終わりつつある。米国は支配をコントロールできなくなっており、無情な報復政策を実行しようとしている。ロシア、中国、イランにも次々と報復を実施している。そして今トルコも報復のリストに加わったのだ。独立国としての政策を実行する国々に対して報復を持ち出してきている。これは多くの国を自国に屈服させようとしているのだ。」

■「ロシアはトルコの独立した政策を支援したい」

エメリヤノフ氏はこのように続けた。「(米国が)これを成功させられないことははっきりわかっている。なぜならこの国は経済的に十分強力であり安定している。また一方で、複数の国々に対し同時に報復活動を行うことで、(措置を受けた)国々が親密になる原因となっている。特にトルコとロシアの経済は相互に補完する性質を持っていると言うべきであろう。
このため経済政策をともに実施することは、ロシアとトルコが米国の報復措置により被害を受けないことを保証するとともに、互いの経済成長という可能性をも生み出す。このためロシアは、トルコの独立した政策を支援する。そしてこれは強いユーラシア・ブロックを生み出すと言った点でも戦略的に貢献するだろう。この利益のある歩みにより、ロシアとトルコは米国経済に対する依存性を減らし、独立性を高めることになるだろう。独立性はロシア・トルコ両国の国民にとって繁栄を保証するものである。一方米国の政策は自国へ依存する国々から強奪することから成り立っているのだ。」

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( 翻訳者:山口 南 )
( 記事ID:45219 )