Abdulkadir Selviコラム:ブランソン米牧師問題で新展開
2018年08月22日付 Hurriyet 紙

ブランソン牧師に関する裁判は新たな法的展開を迎えている。

高等裁判所から司法コントロール条件が取り除かれるように、という要請が拒否されたブランソン牧師の弁護士イスマイル・ジェム・ハラヴルト氏は、「高等裁判所の否決が通知されたあと憲法裁判所に訴える予定だ。これにむけて準備を進めている。」と述べた。ブランソン牧師に関する要請についてはメフメット・アルタン氏に下された決定と同様の方法がとられるだろう。

憲法裁判所(AYM)はメフメット・アルタン氏の「人的安全と自由の権利、表現・報道の自由が侵害されている」という決定を下した。メフメット・アルタン氏の決定はブランソンン牧師の例になった。イスマイル・ジェム・ハラヴルト弁護士は二年間拘束されているブランソン牧師のためにAYMに人的安全と自由権、表現の自由が侵害されているという点で個人的に要請を行うことになるだろう。  

憲法裁判所が否定的な判決を下した場合、ブランソン牧師裁判はAİHMに移されるだろう。イスマイル・ジェム・ハラヴルト弁護士は「AİHMにいくため国内の法的対策をすべて行う必要がある。憲法裁判所に期待しているがそこでも否決されたらためらいなくAİHMに行くだろう。」と述べた。

ブランソン事件はあるシンボルになった。なんのシンボルか?アメリカのトランプ大統領によってトルコ経済に打撃を与えるために行われる作戦のシンボルになった。エルドアン大統領が「為替を使い経済に打撃を与えた。」と述べたことについて話している。トランプは一週間のうちにドルをミサイルのように使いトルコ市場に打撃を与えようとした。ドルが二晩半で7.40までになった暗い操作について話している。

■トランプの理想

事件のひとつの面にブランソン牧師があるなら、ほかの面にはトランプ大統領の11月の中間選挙に勝利するという願いもある。ロシアの捜査に頭を悩ませているトランプ大統領のたった一つのチャンスは選挙に勝ち議会の過半数を民主党員に取らせないことである。もし民主党が過半数を占めたら、それはトランプ大統領にとって警報が鳴ることを意味する。その時トランプ大統領がアメリカで飛行機から降りるブランソン牧師をホワイトハウスでもてなし、選挙の勝利を手にすることを夢見ていたと私は信じている。アメリカ政府に影響力を持つエバンジェリストの支持を得ることは議論することなく一番の優先事項である。なぜならブランソン牧師が所属している教会はアメリカで最も権力のあるエバンジェリスト教会であるからである。つまりブランソン牧師は、トランプ大統領にとって黄金株なのである。コインの表が出ても裏が出ても勝たせてくれるのだ。

■ブランソン牧師問題は解決されるのか?

しばらくイスラム恐怖症やメディア調査でミシガン大学の客員教員であるザキル・アヴシャル氏によるとブランソン牧師の問題はもはやエバンジェリストの域を超えていた。アメリカでも話題になった。アメリカ国民にとってトルコで拘束された聖職者としてみられている。ナショナリズム研究の第一人者であるガーズィ大学のザキル・アヴシャル教授は、一か月前までアメリカ国民は牧師についてのニュースを知らなかったと述べている。しかしトランプ大統領のツイートの後、話題になったブランソン事件はエルドアン大統領のイメージを傷つけ始めた。

トランプ大統領の傲慢な態度によって解決を困難にさせたブランソン危機が私たちの興味を引いたのはその後の経済危機である。市場でのトランプ大統領がもたらした懸念は乗り越えられるものではない。

通常のプロセスではブランソン裁判は10月12日に開かれる。もちろんその時まで市場がたもてればであるが…。ここで憲法裁判所での過程がどのようにすすみ、迅速な対応をしてトルコのブランソン問題が解決されるのかはわからない。

トランプ大統領がトルコを脅かし続けている。エルドアン大統領は「一連の出来事はみてきた。取り組んでいる。」と話した。イズミルの第二重罪裁判所の判決や憲法裁判所が個人の要請を受けて扉を開けること」はイスカンダルの剣のように騒動のもつれをとく。

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( 翻訳者:庄原茉美 )
( 記事ID:45257 )