Yorgo Kirbakiコラム:ギリシャ政府、クーデター未遂犯難民申請受理の背景
2018年08月22日付 Hurriyet 紙

ギリシアの行政裁判所は、7月15日以降に逃亡したクーデター未遂兵らのうちスレイマン・オズカイナクチュ氏を難民として認め、ギリシア政府の反対も却下したスキャンダラスな決定で醜い理由を記した。決定理由では、オズカイナクチャ氏がクーデター未遂に参加し、ギュレン派(FETÖ)のメンバーであるという事が立証できなかったと主張された。

7月15日クーデター未遂の一日後に軍用ヘリコプターによってデデアーチュ(アレクサンドゥロポリス)市へと逃亡したFETÖの8人の兵士のうスレイマン・オズカイナクチャ元大尉を、5月23日に難民と認めた事に関するギリシアの行政裁判所の決定理由が昨日メディアに流れた。ギリシアのメディアによれば、決定理由では、オズカイナクチャ氏が、7月15日のクーデター未遂に参加してFETÖのメンバーであるという事が立証されなかったと主張された。また、オズカイナクチャ氏が「ケマリスト政党シンパであると主張している」という表現も含まれた。

■政府の反対を退ける

行政裁判所は、さる5月23日に下した最終判断で、クーデター参加者のオズカイナクチャ氏の難民申請を受理し、かつギリシャ政府のこの件に関する反対を退けた。政府が行政裁判所事務局から得た情報によると、5月23日に下された最終判断の理由は、綴りの誤りを訂正した後にこの先、行政裁判所のインターネットサイトで公表される。行政裁判所がオズカイナクチャ氏に関して下した判断は、他の七名に関しても判例となろう。八名のクーデター参加者のうち、今日までに3名が難民申請を受理された。

■先見の明のない例

ギリシャ司法の醜い判断にトルコ側は激しく反発した。

防衛省と軍関係者は、判断に激しく反発し、次のように発言した。「信頼を増す措置が新たに開始されたといわれ、あらゆる好意的な対応を示した日々の中で、裏切り者のクーデター参加者に関して下れた裁判所の判断は、まさに先見の明のない例をなした。テロリストのクーデター参加者に関して、法・民主主義・善隣関係に相応しい判断をとることなくして、信頼を増す措置をとるといった展開は期待できない。この判断が両国関係に深刻な影響を及ぼすことは明白である。」

■協定を犯している

トルコ外務省:ギリシアの行政裁判所は、醜い判断にさらに署名を記した。同裁判所のこの判断は、テロとの闘いに関する国際間の責任に反するものであると同時に、1951年の難民の法的地位に関するジュネーブ協定を犯すものである。ギリシャは、裏切り者のクーデター参加者の引き渡しを何度も拒否し、トルコ国民の良心を傷つけるこの種の判断の下地を作り上げた。ギリシャの責任者は、国際的責任をも蔑ろにする程の法的理解を欠いた司法の仕組みに逃れて、クーデター参加者にとって避難所となるようなことをこれ以上許してはならない。

■クーデター参加者を支える心持ち

公正発展党副党首ジュリデ・サルエルオウル:大きな試練を全国民の支援を受けて成功裡に切り抜けた。ギリシャがとった判断は、クーデター参加者を支える心持ちである。我がリーダー、レジェプ・タイイプ・エルドアンの進む先には、友には信頼、敵には恐怖を与え続けるだろう、神の許しを得て。

■クーデターを支援するという意味

公正発展党報道官オメル・チェリキは、ギリシャ司法が下した判断により、トルコの敵、クーデター参加者の側に立ったとし、「このことは、テロを支援することよりも一層重大で、恥ずべき態度である」と述べた。チェリキ報道官は、ツイッターを通じて次のような発表を行った。

「ギリシャ司法は、クーデター参加者を庇護する醜い判断に署名することになった。かつて複数のクーデターに苦しんだギリシャで司法関係者がクーデター参加者を庇護する判断に署名するということは、法を傍らにやり、他の目的で振る舞ったことを示している。クーデター参加者は、我が国民・国家にとって最も危険な敵である。ギリシャ司法は、自らが下した判断によりトルコの敵に味方したことになる。クーデター参加者に対する闘いは、テロとの闘いと同様の原則を基に進めている。テロとの闘いでダブルスタンダードで振る舞うことは、テロを支援するということである。クーデター参加者を庇護する司法の判断もまたクーデタへの支援という意味となる。明確かつ実質的に、今回のギリシャ司法の判断により、トルコの敵、クーデター参加者の味方ということになった。このことは、テロを支援することよりも一層重大で、恥ずべき態度である。テロとの闘い同様に、クーデター参加者に対しても決然と闘いを続けていく。この際にテロリストに武器を与えて支援する者、クーデタ参加者を司法判断で庇護する者を決して忘れはしない。」

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( 翻訳者:堀谷かける )
( 記事ID:45264 )