Abdulkadir Selvi コラム:地方選で地位を去る指導者が現れうる
2018年09月10日付 Hurriyet 紙

■地方選の雰囲気が急速に現れている

公正発展党は11月から12月に、共和人民党は10月から11月に自治体首長選挙の候補者を公示するだろう。この地方選の特徴は、連立である。公正発展党の関係筋では民族主義者行動党との連立の点で重要な進展がありうると言われている。エルドアン大統領と民族主義者行動党バフチェリ党首は、連立について決定するために今週会談をすると見られている。

地方選での連立の呼びかけは、バフチェリ党首が行った。同党首は、「トルコが存立に向けて継続的に戦っている時代に、民族主義者行動党は再び歩み寄り、正しい判断を下す立場を継続するつもりだ。今年6月24日に獲得した議席を来年3月31日に失うことは望んでいない」と述べて、連立への扉を半ば開けた。エルドアン大統領も「国政選挙で私たちが踏み出した一歩がある。地方選挙でもこのように踏み出しうる。双方が積極的に考えているならば、ないことがあろうか」と述べてバフチェリ党首の呼びかけに肯定的な回答をした。二人の党首が数日以内に会談し連立を決定すると見られている。

■地方選で連立の困難

エルドアンとバフチェリは、党を支配する強い党首である。彼らが連立を望むならば、両党の代表団はこの問題解決方法を探さなければならない。しかし、いくつかの困難がある。

1.地方選では合法的に連立を組むことはできない。このため、対策を考えなければならない。

2.公正発展党は、トルコの第一政党である。候補者を出さないならば、これは政治的に今後に向けていくつかの困難が生まれるだろう。

3.どの県で連立を組むのか。

私は、バフチェリ党首が連立を駆け引きと見ているとは思っていない。もしそのように見たならば、6月24日以降に発足した政権に大臣を出しただろう。しかし、両党が決定するべき事項がいくつかある。


■共和人民党はどこを失うか

この連立の対極に位置するのは、共和人民党である。9月7日金曜日に行われた党の中央執行委員会の会議で地方選が議題に上がった。地方選の担当であるセイト・トルン副党首は、選挙準備および連立の可能性のシナリオについて十分に準備した報告を行った。同副党首は、公正発展党と民族主義者行動党が連立すれば、共和人民党は9つの自治体を失うだろうと述べた。トルン副党首と話すと、 その分析が、6月24日の選挙の結果を受けて、ある調査会社によって準備されたと述べた。

私は、これを受けて2014年3月30日の地方選の結果と6月24日の選挙についてそれぞれ表を作って分析した。二つの選挙の力学は異なっている。これに注意をする必要があると信じている。しかし、問題なのは重要な票の移動である。6月24日の選挙より判断すると、もし公正発展党と民族主義者行動党の連立が組まれれば、共和人民党は、ブルドゥル、エスキシェヒル、ギレスン、ハタイ、スィノプ、ヤロワ、ゾングルダク、テキルダーで敗れる危険性は高い。しかし、ここでも善良党の役目がある。トルン党首は、善良党と連立を組むならば、一部の県で共和人民党が勝つ可能性があると述べた。ブルドゥル、テキルダー、ギレスン、エスキシェヒルでは善良党との連立は共和人民党を救いうる。同様に、アンタルヤ、イズミル、イスタンブル、アンカラで善良党の支持は共和人民党にとって意味あるものとなりうる。

来年3月31日の選挙は善良党にとって地方での最初の試験になるだろう。エーゲ地方とトラキヤ地方の一部の県で善良党が優勢であると見られている。しかし、善良党は設立当初の輝きからは遠ざかり、苦難の時代に入った。そのため、6月24日の選挙で獲得した票を地方選まで持ち越せるだろうか。さらに、6月24日の経験から共和人民党と連立を組むだろうか。これは重要な問いである。

共和人民党のクルチダルオール党首は、「彼らは連立を組めばいい。私たちは、どのように民衆と連立を組むかを示そう」と述べた。まるで、連立を重視していないかのようである。トルン副党首は、「大勢として支持基盤固めを考えている。しかし、連立の可能性は閉じられていない」と述べた。

党首たちは、今回の地方選を通常の選挙以上に取り組んでいる。なぜならば、6月24日の選挙は、地方選挙は一部の党首のお別れ選挙となる可能性があるということを示したからである。

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( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:45352 )