チュニジア:チュニスの中心地で爆発、自爆の実行犯は女性(1)
2018年10月30日付 al-Hayat 紙

■チュニスの中心地で爆発、女性の自爆実行犯というのは先例がない

【チュニス:ムハンマド・ヤースィーン・ジュラースィー】

事件はチュニジア人を驚愕させ、再び攻撃が発生することへの恐怖を新たにさせた。首都チュニス中心部でパトロール中の治安部隊の近くで、初めて女性が自爆攻撃を起こした。この爆発によって9人が負傷したが、その殆どがその場に居合わせた警察官らであった。なお、首都での自爆行為は、2015年11月に大統領警護隊の隊員ら12名の犠牲者を出した爆発に次いで2度目である。

チュニジアのベジ・カイドセブシ大統領はこの自爆行為をテロ行為であるとみなした。同大統領はG20アフリカ投資サミットに出席するため訪れたベルリンで、到着した際に「我々はテロを撲滅したと思っていたが、まだテロは存在していて、しかも首都の中心で起きてしまっている」と述べた。

また、大統領は(今回の事件には)国の治安を悪化させていると大統領が評する国内の政治状況が反映されていると警告し、政府高官や諸政党の責任者らに対して、(この事件から)教訓を得て、最重要事項から彼らの注意を逸らすようなことを避けるように呼びかけた。また「このテロ行為は国家と国の尊厳に突きつけられたものだ。これに対して治安部隊軍が血の代償を払っている」との考えを示した。

そして同大統領は今回の事件で犠牲者が出なかったこと、また2名を除いて負傷者の怪我の程度は軽いことに安堵しながらも、テロが未だに至る所に存在することを指摘した。

他方、チュニジア内務省のソフィエン・ザーク(Sofiene Zaag)報道官は、30歳と思われる女が昨日(29日)正午頃、首都チュニス中心部のハビーブ・ブルギーバ通りにある大型商業施設の隣、チュニス首都劇場に面した場所でパトロール中の治安部隊のそばで自爆攻撃を起こしたと述べた。また、この攻撃により9人が負傷し容体はそれぞれ様々だが、内8人は警察官で、手当の為病院へ搬送されたと述べた。

警察部隊は、爆発のあったチュニス最大の大通りであるハビーブ・ブルギーバ通りから民間人を退避させた。爆発を引き起こした自殺に関与、またはほう助した容疑者がいないかを探すべく、この通りに通じている他の通りや小路もくまなく捜索した。また、本紙が現場の治安部隊の指揮官らから得た情報によると、爆発の実行犯の女は過去に過激な思想で知られてはいないとのことだ。

さらに本紙は攻撃の実行犯の女の遺体を、民間防衛部隊が回収する前に目撃した。現場の治安部隊指揮官らは、爆弾の製造に用いられた物質は爆発力の強いものではなかったと推定している。                                

(2)へ続く

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( 翻訳者:堀嘉隆 )
( 記事ID:45656 )