『フィナンシャルタイムズ』 ハサン・ロウハーニー師の完全原文(3)
2018年11月01日付 Hamshahri 紙

 アメリカの非合法的な制裁に対して一時的な協定を発行するという国際法廷の最新の決定は、イラン・イスラーム共和国の正当性と、アメリカの圧政的な制裁の非合法性を証明した。この条約承認の義務と必要性を無視することは、国際条約に関する国際社会の弱体化と不信の原因となるだろう。そしてこの問題はあまりに大きく、この地域と国際的平和と治安に対する禍根を残しうるだろう。

 包括的共同作業計画は、イラン・イスラーム共和国が理論的で対話可能な国であることを十分証明した。これに基づいて、我々は、これらの危機を解決するための適切なプロセスを取ることを目的として、重要かつ共通の関心のある主題、特にこの地域に存在する問題と危機において、ヨーロッパの国々と政治的対話と意見交換を始めている。

 衝突の多い今日の世界において、諸問題を克服する唯一の道は、国際社会の共通の利益を基礎とした国際協調という方策であり、一国もしくは特定の国の先見の明のない欲望ではない。一国主義は致命的であり、多角主義こそ費用が掛からず効率的な唯一の適切な方策として見なされている。ヨーロッパはその多角主義的慣習によって、自らの利益とアイデンティティーのために、また世界の平和と安定の強化を目指して重要な役割を果たすことが可能なのである。イランは多角主義を信じ、すべての平和的な国とこの方向で協力する準備が出来ている。イランとヨーロッパの協力関係は、双方の長期的な利益と世界の平和と安定をもたらすであろう。

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( 翻訳者:H.S. )
( 記事ID:45981 )