覚せい剤密輸で逮捕のトルコ人運転手に死刑判決―サウジアラビア
2019年02月02日付 Cumhuriyet 紙


ハタイからサウジアラビアに向かう長距離運輸用の大型トレーラー(TIR)で麻薬が発見され、約4年前に逮捕された運転手のレムズィ・チェリキ被告について、死刑判決が出された。レムズィ被告の家族と近親者はこの状況を聞き、政府とレジェプ・タイイプ・エルドアン大統領に支援を求めた。

レムズィ・チェリキ氏の娘のセレン・バフチェジさんは、船で届いた食料品を積んだトラックを受け取りリヤドで荷物を降ろすことが父親の仕事であり、父親は麻薬とは関係ないと述べた。バフチェジさんは、エルドアン大統領が支援の手を伸ばすことを望み、無実のトルコ国民の死刑は不当であると主張した。バフチェジさんは、「彼らは父を外国に送りました。その3日後、車を海路船で送りました。父の仕事はトラックを受け取り、リヤドのある場所でその荷を降ろすことでした。私の父は車を受け取り、その後告発され逮捕されました。トラックの中に違法な薬がありましたが、父はこの件に関して全くの無実で、無関係で、なにも知りませんでした。父は無実です。4年近く刑務所に入れられており、釈放を待っています。待っていたところで、今死刑判決が出されました。政府関係者の方々に呼びかけています。大統領からの支援を待っています。どうか私たちを助けてください。どうか、どうか私たちを助けてください」と述べた。

■「父の問題はトルコの問題」

レムズィ・チェリキ氏のもう1人の娘、セゼン・チェリキさんは、現在まで誰も彼らに助けを差し伸べていないと述べた。チェリキさんは、自分たちの声を届けるためできる限りのことをすると述べ、「門という門を叩きました。これは私の父だけの問題ではありません。父はトルコ国民であり、これはトルコの問題です。私たちは心ある皆さんに呼びかけています。政府関係者の方々に呼びかけています。私たちは父を返してほしいのです。確かなことは、父の唯一の罪は運転手であったということです。私たちは父を返してもらうことを望んでおり、私たちの声をできるだけ届けます。無実のトルコ人が死刑にされることは不当です。無実の人が死刑にされること、公然と殺されることは、誰の心も納得されられません」と述べた。
レムズィ・チェリキ氏の甥の1人、スィナン・アイドゥンさんは、この罪に関する捜査とトルコに届けられた公式書類がないと述べた。スィナン・アイドゥンさんは、レムズィ・チェリキ氏が裁判にかけられる必要があるならばトルコによって裁かれるべきだと述べ、死刑判決を取り消すため当局の介入を求めた。
アイドゥンさんは、「皆さんの異議を期待しています。私たちの声が届くことを期待しています。当局が私たちの声を聞いてくれますよう。これは時代はずれの事件です。死刑は世界の問題なのです。ヨーロッパやアメリカでのさまざまな逮捕や死刑判決で世界が立ち上がるように、我々もトルコ国民として、つまりこれは私たちの親戚、私たちの知人、私たちの父ではないかもしれませんが、私たちの声を届けることが必要なのです。トルコ国民の1人であることを忘れず、私たちの父を要求することが必要です。政府もトルコ国民を要求してくれることを期待しています。お願いします、どうか私たちの声を聞き、助けてください。ここには私たちが救える1つの、または多くの命があります。不要な告発、根拠のない告発が行われています」と述べた。

■「政府として市民のあらゆる権利を守る」

ハタイ選出のセルカン・トパルCHP議員は、この件に関してソーシャルメディアのアカウントで発言し、「同胞のレムズィ・チェリキ氏に関して、逮捕された2016年以来何度もサウジアラビアと折衝を行ってきたが、死刑判決が出されることは全く想定していなかった。この結論は、残念なことに、非常に遺憾である。この件について、国際法も踏まえて多くの折衝を行っている。ハタイのアブデュルカーディル・オゼルAKP議員とこの死刑判決を撤回させるため何ができるかについて話し合った。メヴリュト・チャヴシュオール外相は国外にいるため、ヤヴズ・セリム・クラン副外相ともレムズィ・チェリキ氏の家族とともに面会した。クラン副外相も、政府として市民の権利を必ず守ること、この点に疑いの余地はないこと、必要な試みを即座に行うこと、またこの件について家族にも伝えると述べた。我々もクラン副外相とアブデュルカーディル・オゼル議員の共感に非常に感謝している。我々はこの件を綿密に追及し続ける」と述べた。

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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:46229 )