分析―ソチのロシア・イラン・トルコ首脳会議の成果
2019年02月16日付 Cumhuriyet紙


シリア問題において、トルコ外交の振り子は再びロシアに戻る形となった。ソチ会談により著しい反転を見せる結果となった。

外交団の代表者らによる外交関係におけるアプローチは、「外交とはビジネスである」というものだ。首脳らによる会談後の会見をこうした観点から評価すると、いくつかの要素が目に付く。ロシア・トルコ間における首脳会談前に軍事及び外交関係者が行った集中的な交渉は、話し合いを進めるための基礎を整えるものであった。この交渉におけるテーマの1つがイドリブについてだ。タイイプ・エルドアン大統領による「当該地域で合同パトロールが開始されることに軍当局が合意したことを喜ばしく思う」という発言は、ロシア側が利益を確保し、交渉が前進したことを示している。見返りはないのか、いやもちろんある。しかしまずはイドリブの件だ…。

当該地域の9割を、テロリスト集団であるタハリール・アル・シャーム(HTŞ)が占領している。組織内には、3つの「外国人戦士」グループが存在する。それらは、コーカサス出身、チュルキスタン出身、そして北アフリカ出身の集団である。コーカサス出身集団はロシアの、チュルキスタン出身集団は中国とロシアの、北アフリカ出身集団は上記2集団にも増して欧州の不安要素となっている。「合同パトロール」はロシア側からすると、イドリブで標的としている集団をより近くから監視することを可能とするものだ。さらには、トルコがさらに一歩踏み出して関与すること、且つ指揮をとることも議題とされている。これもロシアが望んだ状況だ。

しかし、イドリブにある12箇所のトルコ軍観測地点の所在地はどこもHTŞの支配下だ。しかも、観測地点の兵站支援はHTŞ支配下の地域を通過して行われている。HTŞの「足元を踏む」という適用が、トルコにどう跳ね返ってくるかはよく検討されるべきである。

エルドアン大統領は今回の会談において、ある問題をさらに世界に公表し、記録に残した。エルドアン大統領は、プーチン大統領が「トルコがユーフラテス川以東で望む安全地帯の件について、好意的なアプローチを示してくれたことを光栄に思う」と発言した。トルコはこの問題に関し、ロシアとの合意により近づいたようだ。しかし、1つ疑問がある。ユーフラテス川以東はアメリカの影響力が強い地域である。そもそもアメリカとの合意が必要なのではないだろうか。

3カ国の合意による会談結果を記した文書では、「アメリカにシリアに駐在する兵士を撤退させる」という警告も出された。ここでも「地域住民の意見」は除外された。トルコは同盟国に対する今回の警告を、アメリカを「敵」とみなすイランや最大のライバル国家の1つであるロシアとの連帯責任としている。

トルコとロシアの密接ぶりによってアメリカ国内で形成される問題は秘密ごとではない。注意すべきは最近の発言に対して起こるであろう反発だ…

さらには、3カ国の間にも問題があるようだ。トルコがシリアで影響力を強めることや、ロシアが先週イスラエルに温かいメッセージを送ったことは、ロウハニ大統領の発言に反映されている。ロウハニ大統領は、「シリアの北東部に住むクルド人らの権利は守られるべきだ。イドリブや北シリアはテロ組織の手から奪還され、ダマスカスに引き渡されるべきだ」と発言した。

現場や会議場では複雑に絡み合った交渉が続いている。シリアの振り子がバランスを取り戻すには、まだ時間がかかるようだ…。

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(翻訳者:永山明子)
(記事ID:46307)