ホンダ・トルコ工場「シビック生産は終わるが、工場は残る?」
2019年02月19日付 Hurriyet 紙


日本のホンダは、2021年からイギリスの工場を閉鎖し、トルコ国内の工場ではシビックセダンの生産を終了すると発表した。この決定により、ヨーロッパでの生産を完全終了させるというサインを出したホンダ・ターキーのビュレント・クルチェル副総支配人は、シビックセダン・モデルの生産は終了するが、ゲブゼにある工場の閉鎖に関しては正式な決定は未だないと述べた。

日本の大手自動車メーカーホンダは、グローバル生産体制の構築に伴い、2021年にイギリスの工場を閉鎖する事、トルコでもシビックセダン・モデルの生産を終了する事、しかしながら操業は続けるという事を発表した。この決定で、ホンダグローバルは2021年以降はヨーロッパで生産を行わないというシグナルを出し、インターネットサイトでは、同社がグローバルな生産体制の見直しを決定したことが公式に発表された。電気自動車の生産に重点を置くことから、グローバルな生産運用を見直し、大規模な生産ボリュームが見込まれる地域で生産を続行する事が強調された。この決定には、昨年日本とヨーロッパ連合(EU)の間で調停された自由貿易協定の影響もある。

■年間3万8千台の自動車

昨日の発表で、国際的な生産活動の見直しにより、年間15万台の自動車が生産され3,500人が働くイギリスの工場が閉鎖される事が明らかにされた。また、現在年間3万8千台が生産されているトルコでは、シビックセダン・モデルの生産が2021年で終了する事、しなしながら会社は「生産活動」を継続すると述べられ、「ホンダ・ターキー・エー・エス(Honda Türkiye AŞ)は このプロセスにおいてトルコの株主らと建設的な対話を続けていく」と述べられた。ホンダ・モーターヨーロッパ・リミテッドの井上勝史社長は、「私たちの産業に影響する根本的な変化の結果として、電動化の戦略を加速させ、グローバルな運営をこれに従って改革する事が肝要です。この結果として、我が社の生産ネットワークを将来どのように整えるのかという事に関して、従業員らと交渉するため困難な決定をしました。これは全く簡単ではありませんでした。今日の通達が、我が社の従業員の皆様に不安を与えていることを深く悲しんでいます。ホンダの欧州地域本社はイギリスにあり続け、我が社のヨーロッパの顧客たちのニーズに応えることに傾注するでしょう。」

■クルチェル氏のコメント

ホンダ・ターキーのマーケティング・販売総括責任補佐を務めるビュレント・クルチェル氏は、ヒュリイェット紙に対して行った発表で、シビックセダン・モデルの生産が2021年に終了すること、しかしながら工場閉鎖に関する公式決定はなされなかったことを述べた。今後の状況を見守りたいとし、しかしながらこの状況は自身にとって驚きではなかったと述べたクルチェル氏は次のように語った。
「現在1,130人が働く工場は、今まで同様に稼働する。シビックセダンは世界の4つの工場で生産されている、つまりは2021年以降、新しいモデルがトルコに輸入されることになる。しかしこれに代わり他のモデルがトルコで生産されるのかは不確実だ。しかしイギリスの工場は閉鎖される、トルコの工場のために今からこの事を述べるのは正しいことではない。これからのプロセスでなにがあるのか見守りたい。ここで電気自動車の生産もしくは何らかのモデルの生産の有無に関する決定ははっきりしていない。」

■2年連続で販売記録を破る

2018年にトルコ全体の自動車市場は35%縮小したが、ホンダ・ターキーの売り上げは8.5%上昇し、縮小する市場で成長を示した3メーカーのうちの1つとなった。2017年に実現した史上最高の売上だった2万6,421台だが、2018年に2万8,661に達し、新たな記録を更新したホンダのこの成功にも、ゲブゼで生産されるシビックセダン・モデルの影響があった。シビックセダン・モデルは、8月、9月、10月と3か月間連続してトルコで最も売れたモデルとなった。2018年に4千台のディーゼル車を含め、計2万3,799台が売れた自動車は、年平均で最も売れた第三のモデルとなる成功に輝いた。商用車を除くと、個人の客が最も好んだモデルはやはりシビックセダンであった。

■1997年に生産を開始

ゲブゼのシェケルプナルにある工場は、ホンダのヨーロッパにおける第二の自動車生産拠点である。ホンダの乗用車の生産・輸入・マーケテイングと、バイクの輸入・販売を統括するホンダ・ターキーは、1992年から出資比率50/50でアナドル・ホンダ自動車株式会社という名で設立された。1997年の末からホンダのシビックモデルのシリーズ生産を始め、2003年1月から現在まで、ホンダ・ターキー・エー・エスとして本田工業技研が100%出資して活動を続けている。5万台の年間生産キャパシティを持つホンダ・ターキーのゲブゼ工場では1130人が勤めている。ここで生産されるシビックセダン・モデルは、ドイツ、ポーランド、ルーマニアといったヨーロッパの国々をはじめ、エジプト、イスラエルを含む30以上の国々へ輸出されている。この他、アコード、ジャズ、CRV、シビックセダン、そしてシビックハッチバックといったモデルのスペアパーツの生産が行われており、ヨーロッパとアメリカに輸出されている。

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( 翻訳者:堀谷加佳留 )
( 記事ID:46329 )