イスラエル選挙を読む
2019年04月12日付 Hurriyet紙

イスラエルの総選挙では、どの党も単独では政権に就くのに必要な議席数に達しなかったことから、連立政権のシナリオが持ち上がっている。

イスラエルの中央選挙委員会が公表した未確定の結果によると、昨日実施された選挙は、ベンヤミン・ネタニヤフ首相率いるリクードと、ベニー・ガンツ元参謀総長と元ジャーナリストのヤイール・ラピッド氏が率いる「青と白」連合の対決となった。
 
票の94パーセントが開票され、リクードそして「青と白」連合は、それぞれ国会に35名ずつ議員を送り出した。

予想されていた通り、どの党も単独では政権に必要な61名の国会議員の数に達しなかった。従ってイスラエルでは、今回の前倒し総選挙の直後に連立政権のシナリオの議論が開始された。

■連立政権の樹立プロセス

連立政権の発足に向けたプロセスでは、まずイスラエルのリヴリン大統領が、議会に進出することが確実とみられる党との面談を明日から開始する。面談後の4月17日、 リヴリン大統領は、中央選挙委員会の確定結果の発表後1週間以内に、連立政権を発足させる可能性が最も高いとみられる党の党首に組閣を命じる予定だ。

命令を受けた党首は28日以内に連立政権を発足させる必要がある。ただし連立政権組閣の命令を受けた党首が請求すれば、2週間追加期間が与えられる。

当該の党首が与えられた追加期間でも連立政権の組閣を始めることができなければ、大統領は連立政府を発足させるべく他党の党首を任命する。

■ネタニヤフ連立政権発足の可能性が高い

リヴリン大統領は、法律の定めにより、選挙で第1党となった党の党首の代わりに、 政権樹立により適していると思われる人物を任命する法的権限を持っている。
このため、リヴリン大統領がガンツ氏とネタニヤフ氏のどちらを指名するかが関心の的になっている。

暫定結果によると、ネタニヤフ氏のリクードを筆頭とする右派政党が、議会で過半数を獲得した。議会へ進出することが確実とみられる右派6政党の国会議員の数は65だ。

拮抗する選挙レースだが、リクード以外の右派政党は、残りの票が開票された結果リクード党が第2党になったとしても、ガンツ氏ではなくネタニヤフ氏率いる連立政権の方が可能性が高いと見ていると言われている。

なぜなら、議会入りを決めたリクード以外の右派5政党のほとんどが、暫定結果が出た後にネタニヤフ氏率いる連立政権を望むと発言しているからだ。

■リクードと「青と白」の連立

選挙後にもう一つの関心を引くのは、ネタニヤフ氏率いるリクードと、ガンツ、ラピッド両氏の率いる「青と白」が連立を組むか否かということだ。

ネタニヤフ氏とガンツ氏の両方は、選挙前に行った説明で、連立政権を組むことはないと互いに明言していた。

これとは逆に、両陣営が協力して強力な連立政権を発足する方を選ぶか否かは、今後明らかになるだろう。

リクードと「青と白」連合の国会議員数は、他党の助けを必要とすることなく、連立政権を組むのに十分である。

しかし、リクードもしくは「青と白」連合で合意がなされず、他の党と連立を組むことを選べば、成立する政府は少なくとも6つの党で形成されるだろう。

ネタニヤフが右派政党と連立を組む可能性がより高く、これによりラピッドと「青と白」連合の連立政権を組む可能性はとても低いと言われている。

■ガンツ・ラピッド両氏をトップにした連立政権の可能性は低い

持ち上がっているもう一つのシナリオは、ガンツ氏とラピッド氏の率いる「青と白」連合が、左派政党に加えていくつかの右派政党を取り込んで連立政権を発足することだ。というのも、「青と白」連合と議会へ進出する見込みの左派政党の議員議席数は、政権発足には不十分だからだ。

しかしイスラエルの報道では、右派政党は、ガンツ・ラピッド両氏よりもネタニヤフ氏が率いる連立政府を選ぶだろうと言われている。

このため、ガンツ・ラピッド両氏の率いる連立政府の発足の可能性は低いという見解が優勢だ。

■選挙のやり直しもあり得る

連立シナリオが噂される一方で、早期の選挙の可能性についても目を離してはならない。というのも、確実な結果の公表から90日以内に政権が発足できなければ、選挙をやり直す必要があるからだ。

暫定結果からは、右派政党が議会の多数派を占めることから、 ネタニヤフ氏が5期目の首相を務める可能性が高いと見られており、連立政権についてのシナリオが、今後しばらくイスラエルの話題として大きく取り上げられていくだろう。

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(翻訳者:宮崎友裕)
(記事ID:46628)