レバノン:キリスト教の聖金曜日を祝福
2019年04月26日付 al-Hayat 紙

■レバノン キリスト教諸派聖金曜日を祝う
ヤーズジー総主教「キリスト教徒は移住し、世界は嘆き悲しむ」

【ベイルート:本紙】

ユリウス暦を使用しているキリスト教諸派がレバノンの各地で聖金曜日を祝った。十字行は鐘を鳴らし、聖歌を歌いながら通りを進んだ。そして説教では「犠牲、無限の愛、寛容さの大切さ」が強調された。

アンティオキア総主教庁、総主教ユーハンナー10世・ヤーズジー氏は復活祭の説教でこのように述べた。「キリストの復活祭は喪失の復活祭であり、愛の復活祭だ。それは赦しと犠牲の復活祭だ。復活祭に我々は人生の困難を見つめ、確実に復活の喜びが近いことを知る。」

さらに総主教は、「我々はアンティオキアのキリスト教徒は、これまでイエスへの祈りからあらゆる力を得てきた。そして今なお得つつある。われわれはイエスが、この地(エルサレムを含む東方世界)から世界に広めた愛のメッセージを信じている。今日の東方からのキリスト教徒の移住は、キリストの脇腹の傷口の瘡蓋がはがれて再び血が流れだしたことと似ている。なんと不幸なことか。世界は十分な涙と悲しみに暮れてきた」と述べた。

「我々は東方のキリスト教徒として、時代がいかに曇ろうと、祈りの力と、この地にとどまる決意に頼り続けてきた。この東方、この地はわれわれの存在の一部だ。たとえ何があろうとも、移住や生活の困難さがあろうとも、歴史と自然と存在の絆が我々をこの地に結び付けている。我々にもたらされるあらゆる力、神が我々に与えてくださる可能性によって、我々はこの地での我々の存在を守り抜く。我々はこれまでもこれからもこの地に住み続ける。現在よりも困難だった時代に吊り下げられた鐘を鳴らし続けよう。我々はこの地で育まれた(栽培された)、そして(この地が)キクやバラとともに、我々の心に郷土への愛着の大輪の花を開かせ、他の同胞との最善の関係を実らせてくれた」と続けた。

(後略)

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( 翻訳者:佐藤竣介 )
( 記事ID:46699 )