「世紀の取引」の詳細の暴露
2019年05月08日付 Hamshahri 紙


ハムシャフリー・オンライン:あるヘブライ語のメディアが、シオニスト体制外務省のものとされる文書に基づき、「世紀の取引」の詳細を明らかにしたが、それによると、新生パレスチナ国家は軍隊や武器を保有せずに形成されるという。

スプートニク通信[訳注:ロシアの通信社]を引用したイスナー通信によると、ヘブライ語紙の「イスラエル・ハヨム」は、シオニスト体制外務省の文書に基づき、「世紀の取引」と名付けられた、パレスチナとイスラエルに対する米国の和平案の完全な詳細を明らかにした。

同紙は以下のように記している:外務省から外部に露顕したある内部文書は、現在のところ誰一人としてこの文章の条項の流出に対して責任を負っていないが、これには米国の中東和平政策の完全な詳細が含まれている。

同紙の記述によれば、この計画の実際の条項は以下のとおりである:

1_合意
シオニスト体制、パレスチナ解放機構、ハマス運動による三者合意が締結される。これによると、パレスチナ国家は「新パレスチナ」として、ヨルダン川西岸地区及びガザ地区を領域として形成され、この地域にある入植地はイスラエルに組み込まれる。

2_土地の引き渡し
入植区域はこれまで通りイスラエルの支配下に留まり、飛び地になっている入植地に関してもこれらに併合されるが、この際、入植区域から飛び地となっている入植地に至るまでの土地に関してもイスラエルの支配下に組み込まれる。

3_イェルサレム
この文書によれば、イェルサレムは分割されず、シオニスト体制と新パレスチナ国家との間で共有される。アラブ系住民はこの都市から所属が変わり、新パレスチナの市民の一部となる。
イェルサレム市役所もシオニスト体制の支配下に置かれ、全ての領域に対して責任を持つが、教育分野は除外される。何故ならば、これは新パレスチナが引き受ける分野であり、新パレスチナはイェルサレム市役所に対し、土地と水に関する特別な税を支払う。

この条項に基づくと、ユダヤ人とアラブ人の双方に、互いの家を購入する許可は与えられていない。また、イェルサレムの土地の現在の形を保つために、追加の領域がイェルサレムに組み込まれることはない。

4_ガザ
エジプトが、工場、空港、貿易取引所、農地を建設する目的でパレスチナに対し土地を提供するが、パレスチナはこの土地を宅地化することはできない。また、ガザとヨルダン川西岸地区を結ぶ高速道路が建設される。

5_支援国
イスラエル・ハヨム紙は、米国、EU、ペルシア湾岸地域のアラブ諸国が、この合意文書履行に向けた援助と経済的支援に合意していると主張している。

6_支援国間の支援額の割合
・米国:20%
・EU:10%
・ペルシア湾岸地域の産油諸国:70%

7_軍隊
この計画によると、新パレスチナが軍隊や強力な兵器を保有することは許さず、警察用の武器のみが所有可能である。

これに関して、シオニスト体制とパレスチナの間で合意が結ばれる見込みであり、これによると、イスラエルは新パレスチナを外国による如何なる攻撃からも防衛するが、この防衛にはその費用をイスラエルに対して支払うという条件が付いており、シオニスト体制と「中道の」アラブ諸国の間で、アラブ人たちがこの体制の軍隊に対して支払う(新パレスチナの)防衛費用の総額に関して、交渉が行われる予定である。

8_タイムテーブル及び作業工程

この合意の締結に際し、

①_ハマスは完全に武装解除され、その武器・兵器類はエジプトに移送される。

②_ガザ地区は国際貿易のためにイスラエル、及びエジプトとの国境が開かれ、またガザの市場はヨルダン川西岸地区に対して解放される。同様にこの措置は海上(交易)に関しても行われる。

③_合意が締結されてから1年後、民主的な選挙が新パレスチナで行われ、全てのパレスチナ市民はこの選挙に立候補することができる。

④_選挙の実施から1年後(から)、全ての捕虜は漸次的に、3年かけて解放される。

⑤_5年の間に、港湾及び空港が新パレスチナのために建設されるが、それまでの期間は、パレスチナ人たちはイスラエルの空港・港湾施設を使用する。

⑥_新パレスチナと占領地との間の国境は市民と物資の往来のために解放されたままとなる。それは、現在[一般的に]友好国との間で行われているやり方と同様である。

⑦_地上からの高さが30メートルの橋を建設し、ヨルダン川西岸地区とガザ地区を接続するが、この建設業務は中国の会社に委託される。

9_ヨルダン渓谷
ヨルダン渓谷は現状のままイスラエルの支配下に留まる。

このヘブライ語紙は最後に何人かの米国の高官の話を引用して、このことは恐らく1カ月以内に発表されると記している。

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( 翻訳者:KM )
( 記事ID:46952 )