ロシア貿易へ鉄道ルート、積極策
2019年07月12日付 Milliyet 紙


トルコのパシフィック・ユーラシア・ロジスティクス社は、トルコとロシアの間で鉄道輸送の発展に向け、過去数カ月の間にロシア鉄道ロジスティクス社と協定を結んだ。9月にはバクー(アゼルバイジャン)、トビリシ(ジョージア)、カルス(トルコ)を走る鉄道路線で、初回試験輸送を行う計画を進めている。

パシフィック・ユーラシア・ロジスティスク社の役員であるイスラム・シャイフバンダロフ(İslam Shakhbandarov)氏は、アナドル通信社の取材に対し、5月6日にトルコ・ロシア・アゼルバイジャンの鉄道事業者の間で、バクー・トビリシ・カルスを結ぶ鉄道ルートにおける協力合意の覚書に署名されたと述べた。
シャイフバンダロフ氏は、この協力はバクー・トビリシ・カルス鉄道に、ロシアからの貨物輸送が組み込まれることを目的としており、同社がロシア鉄道ロジスティクス社と合弁物流企業を設立するための協定も締結したと表明した。

シャイフバンダロフ氏は、締結された協定がトルコとロシア間の貿易に貢献するだろうと強調し、「トルコとロシアの間には4000万トンを超える輸送量がある。このうちの80%が海路で、20%が陸路で運ばれている。両国間の輸送に、鉄道は利用されていない。ロシア鉄道ロジスティクス社と我々の協力は、周辺地域の国々と、トルコの特に中小規模の企業の商業活動に貢献するだろう」と述べた。

■鉄道輸送の目標は500万トン

シャイフバンダロフ氏は、鉄道輸送の発展が中央アジア諸国との貿易にプラスの影響をもたらすことを指摘し、ロシアだけでなく、トルコとジョージア間の鉄道輸送で量が2年間で50万トンを超えることを計画していると表明した。シャイフバンダロフ氏は次のように話した。

「現在、バクー・トビリシ・カルス鉄道で運搬される貨物はごく僅かなものだ。1年半の間で14万トンだ。これを1年で100万トンへ、中期目標としては500万トンへ引き上げることが我々の目標だ。トルコとロシアが設定した貿易目標に達するための最速の手段の一つは、新しい物流手段とネットワークを発展させることだ。小企業・中企業・大企業へ、物流の観点から新たな選択肢を提供し、地域の雇用と我が国の輸出に大きく貢献する。」

さらに、運輸インフラ省の監督の下、カルス県でターミナルと物流センターの建設が継続しているとして、次のように語った。

「目標は、ロシアからの鉄道貨物をメルスィンまでノンストップで運ぶことだ。同様に、復路ではトルコで生産された、特に工業品をロシアの北方まで容易に届けることができるだろう。9月には初回輸送を行うことを計画している。」

■「トルコとロシアの貿易が増えるだろう」

ロシア鉄道ロジスティクス社のEduard Alyrzaev第一副CEOは、今回の合意でパシフィック・ユーラシア・ロジスティクス社と合弁会社を立ち上げることを発表した。

「トルコとロシアの間に、鉄道路線を確立したい。この協力が新たな可能性を導き、二国間の貿易規模が拡大するだろうと考えている。」

また同氏は、地域における鉄道輸送の活性化の重要性を指摘し、次のように述べた。
「二国間の貿易は毎年拡大していっている。新たなルートを見つけなければならない。ロシアとトルコの間に鉄道輸送のテクノロジーを発展させ、貿易規模を拡大させるために新たな方策を生み出したい。協働することで、双方に成功をもたらすことができるだろう。」

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( 翻訳者:宮崎友裕 )
( 記事ID:47142 )