100万人をこえる季節労働者の過酷な真実
2019年07月28日付 Cumhuriyet 紙


生まれ育った土地からパンを買う金のために離れている季節農業労働者の、新たな土地での生活もまた、過酷なものだ。最も大きな問題のうちの2つが、清潔な水と住処だ。100万人を超えるトルコの季節労働者の前線でも、なんら変わるところはない。

時には就学年齢にすら達しない子供たちと建てたテントは雨で水没し、時には外に作った炊事場で調理をし、シャワーやその他の必要なものものもまた屋外で済ませようと努力する。1日に12~14時間太陽の下で働き、40~70リラの日当を受け取る。彼らは東部や南東部の多くの街から来ているが、その多くはシャンルウルファからやって来る。学校が休みになると同時にçapada、ぶどう、トマト、アンズ、ビート、ヘーゼルナッツなどの畑で働くために、アダナやコンヤ、ブルサ、アンカラ、マニサ、マラトヤ、チャンクル、黒海地方の諸都市をはじめとして国中に散らばる。秋に向けて自宅に戻る。多くは壊れた古い型のトラックやトラクターの荷台で運ばれる労働者らの死を、我々は「交通事故」と報じる記事で読む。それがトラックの荷台の季節労働者らの人生だ。

■常に背をかがめる…

バトマンからブルサのある村にイチジクの収穫にやって来たフェリト・アランさん(23)は、朝5時に仕事を始め夜21時から22時まで、つまり1日に14~15時間働いていると話す。アランさんは、イチジク1つのために何度も木の上り下りをさせられると述べ、「雇い主と奥さんは仲が悪く、ストレスを労働者に向ける。私たちを奴隷を見るような目で見ているように感じられる。知らない地であることもあって、控えめになるだろう。こうなると常に背をかがめていなければならない」と話した。

■休憩などというものはない…

アランさんは、労働条件に関して次のように話した。
「休憩などというものはない。ただ昼食を食べて起きている。私たちが滞在している家は多少はましだが、周りの他の労働者たちが滞在している場所は、放棄された家やあずまや、または廃墟だ。働いているが、必要なときに無理に少しだけ金を受け取る。仕事場で最も多いのは虐待された女性たちだ。これまでにも他の問題を見てきた。例えばパトロンの息子などの性的虐待や脅迫だ…。
こういった問題のため、「二度とこない、くそ」とは言うものの、他の働き口がないため再び来ざるをえない。」

■ふさわしい家…

苔の生えた水を飲む…

スィヴァスのジュムフリイェト大学経済学部を2017年に卒業したA.H.さん(26)は、季節労働者だ。ヘーゼルナッツ収穫のため4年間オルドゥへ向かい、そこで経験したことを話した。
「最後は黒海の高原のような霧の中の道だ、季節労働者の生活は。黒海の豪雨にみまわれるにも関わらず、テントで暮らすときもあれば、水が流れたため天井をナイロンで覆った「家」で暮らしていたときもある。季節移住者の中には移民もいるのだ、実のところ。またある日、畑のヘーゼルナッツを収穫するため私たちを連れにくる畑の所有者が持ってきたトラックに家財道具を載せ、新たな生活に向かって出発した。赤いトラックが止まった目の前にある、畑の所有者が私たちを住まわせようとする「家」は、納屋よりも悪条件だった。私のように13~14歳の子供たちとその母親と来た者、もっと小さい子供たちもいるそのトラックに乗っていた人々に、その「家」がふさわしいと思われたようだった。多くの季節労働者と同様、ヘーゼルナッツの収穫にもあるのだ、(労働者をチームに分け、ダユバシュと呼ばれるチームの主任から仕事と給与が割り振られる)タユバシュ制度が。仕事をさせることなく1日のすべての労働者の仕事から給与の一部がカットされることが。多くは夏に働く季節労働者の生活条件において、最大の問題は水だ。水がまったくない時もあり、暑い時もある。または苔の生えた水を飲むことも残っている…。


■「働くのは私たちだが…」

論理学の卒業生であるアブドゥルサメト・クルトさん(25)は、マラトヤのドアンシェヒル郡でアンズを収穫している。クルトさんは、1日に13~14時間働いていると説明し、「70リラで働いている。食事などの食料はすべてを自分たちで持ってきている。居住条件も最悪だ。非常に難しい条件のもとで働いている。故郷には仕事がない。何ができるというのか!働いているのは私たちだが、見下されるのもまた、私たちだ。商店は悪い労働者に向けられる」と話している。

■13歳で

R.K.さんは、13歳だ。7年生を終えたR.K.さんは、マラトヤでアンズの収穫をしている。多くの同級生と同じのようにR.K.さんも、今後の学費を捻出するために、季節労働者としての生活を始めた。R.K.さんは、14時間働いているためとても疲れると話し、学校が懐かしいと述べている。

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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:47251 )