ブユクアダ島のギリシャ正教孤児院、崩壊の危機
2019年07月31日付 Cumhuriyet紙


ブユクアダのギリシャ正教孤児院に関する包括的な報告書が発表された。

ヨーロッパの文化遺産の保護における先導的な役割を果たしている組織であるヨーロッパ・ノストラと欧州投資銀行は、今日イスタンブルとプリンス諸島(アダラル)の重要な一部であるブユクアダのギリシャ正教孤児院の複合建築の修繕と保護のための活動計画を含む技術・予算報告書を発表した。報告書においては、プロジェクトが最低でも合計で4000万ユーロの投資が必要であると明らかにし、プロジェクトとその適用の実行による全てのリハビリテーション・プロセスが完了するには4~5年かかると記載された。
2018年にヨーロッパの「7つの危機遺産」の一つに選出された孤児院に関して準備された報告書は、2019年5月29~30日に開催された専門家で構成された代表団の、3日間のトルコ訪問の結果と、歴史的な建築物において経験のある統計解析エンジニアのクライブ・ドーソン氏が2019年4月に建物を現場で検証して作成した構造図の報告書が中心となっている。欧州投資銀行インスティチュート、ヨーロッパ・ノストラ、ヨーロッパ・ノストラ・トルコ、文化遺産とファイナンス分野の専門家らによって構成される代表団は孤児院を訪問し現地関係者と面会した。訪問の際、フェネル・ギリシャ総主教座、エキュメニカル総主教バルトロメオス一世、アダラル区副区長各氏、各議員、文化観光省、文化財保護委員会、イスタンブル第五文化財保護地域委員会の委員らと在トルコのEU大使クリスティアン・ベルガー氏と面会した。

■崩壊の危険性が存在

ブユクアダのギリシャ正教孤児院は本館と中学校(注:原文まま)校舎の建物により1万5000平方m以上の敷地を有しヨーロッパで最大、世界では二番目の巨大木造建築物として認定されている。孤児院は、イスタンブルの重要な建築家であるアレクサンドル・ワリョリー氏によって、19世紀以降、高級ホテルと賭博場として使用される目的で建設された。報告書において、孤児院の崩壊の危険性についての以下のような表現が注目される。「取り分け冬季の悪天候の条件(大雪雨と強い北風)、トルコで1999年に発生した地震と不十分なメンテナンスが建物を広範囲にわたって傷めつけ、広範囲に渡る破損と深刻な崩壊の危機に繋がった。(...)主要な目的は、完全に元の状況へと取り戻すことではなく、新しくそして魅力的な形式で利用できるようにするとともに、最近に起こった破損の跡を可能な程度に損なわずに可視化することである。」

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(翻訳者:堀谷加佳留)
(記事ID:47272)