サルダ湖開発、またTOKIへ?
2019年08月02日付 Cumhuriyet 紙


ブルドゥル県イェシルオヴァ郡にあるサルダ湖において、集合住宅局(TOKİ)により進められている「国定公園」の建設に対して反対の声が上がっている。トルコ技術者建築家会議所連合(TMMOB)の景観建築家会議所本部は、この件に関し、「サルダ湖周辺にはすでに十二分に開発の手が及んでいる。今回の環境都市整備省TOKİによる入札は、湖の消失を意味する。アイデルとウズンギョルの開発例は、TOKİへの登録が、特別環境保護区域にどれほど損害を与えるかを示している。サルダ湖に関し、規則にも、(上位の)開発計画にも、そして法にも反して行われた入札は、この危険性がどれほど大きなものであるかを我々に示している」と表明した。

ブルドゥル県イェシルオヴァ郡にあるサルダ湖において、TOKİによる「国定公園」建設に対する反対が続いている。TMMOB景観建築家会議所本部の声明では、重要な警告が行われた。オダTVのユスフ・ヤヴズ記者の報道では、湖水地方に位置するサルダ湖は、森林におおわれた丘や小さな沖積地に囲まれた、汽水のカルスト湖であると紹介され、次のように報じられた。

■「サルダ湖の水位は3~4m下がった」

「我が国で最もきれいな湖としても知られるサルダ湖の中には、マグネシウムとナトリウムの成分がある。この湖中のマグネシウムにより、湖の砂浜が白くなっている。この砂浜は、火星の表面に似ているという点で、唯一無二のものだ。南西部および南東部にある砂浜は、湖とその周辺が娯楽目的で大きく開発されたことで、危険な状況にある。湖の水位の低下が始まったために、湖内に小さな島が7つあるのが分かるようになった。この20年で湖の水は3-4m程低くなった。現在でも水位の低下が続いている。」

■「200万年の間、独自性を保ってきた」

「生息している希少な生物種によって国際的重要性を持つ特別自然保護区となり、そして200万年ものあいだ特性を保ってきた重要な自然財産であるサルダ湖に、「国定公園」を建設する計画が再び、検討されている。」

■「サルダ湖はTOKİに任されるべき場所ではない」

サルダ湖周辺を、開発へと導くことになる「国定公園」の入札について、景観建築家会議所が事業推進の一時停止と中止を求める裁判を起こした。声明では、このプロジェクトが公共・社会の利益に反するもので、湖が損なわれる深刻な破壊につながる原因になるとして、次のように述べられている。「我々は、我が国のすべての自然ならびに歴史エリアを持続可能なものとし、次の世代に受け継がせていくために、断固として戦い続けることを表明し、改めて申し述べたい。サルダ湖は観光地などではない。サルダ湖は集合住宅局に任されるべき場所ではない。サルダ湖での植栽あるいは建設も、行われるべき場所ではない。サルダ湖は絶対に今の形が守られるべき場所だ!」

■「アイデルそしてウズンギョルの例はTOKİの入札がどれほど有害なものかを示している」

景観建築家会議所の表明文では、サルダ湖が第1級の自然区であり、世界でも希少な特徴を持つ場所の一つである事が強調され、湖の景観についても言及された。
「観光業の振興を目的にこの地域で今後行われるあらゆる建設または植栽事業は、200万年という自然史、希少な生物種、湖水地区、そして広大な環境を害する。法への侵害と、自然の虐殺からは一刻も早く遠ざからなくてはならない。サルダ湖周辺はもう十分に危険にされされているのに、環境都市整備省の集合住宅局による入札は、湖の消失を意味している。アイデルとウズンギョルの例は、TOKİの登録が特別環境保護区においてどれだけ有害であるかを示している。規則にも、(上位の)開発計画にも、そして法にも反して開始されたサルダ湖での開発の入札は、この危険性がどれほど大きなものであるかを我々に示している。」

■「サルダ湖を省と業界の会議所とで守ろう」

TMMOB景観建築家会議所として、国の関係者に再度呼びかけ、警告する。「国定公園」の名の下での開発を意味するこの入札を即刻取りやめよ。政治的、イデオロギー的な理由で、あちこちに「国定公園」の名前を用いるのは控えるべきだ。サルダ湖は、関係省庁や専門家、業界の会議所が協働して、然るべき保護を受けるべきだ。

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( 翻訳者:宮崎友裕 )
( 記事ID:47286 )