クルチダルオール、東部3県市長解任に抗議
2019年08月23日付 Cumhuriyet 紙

CHPのケマル・クルチダルオール党首は、バルケスィルで開催された第30回ブルハニエ・オレン文化芸術祭で市民に呼び掛けた。市長の解任を批判したクルチダルオール党首は、「世界で誰が有罪か否かを決めることができるのは、裁判官だけだ。たとえあなたが大統領であっても、誰かを有罪と判じることはできない。選挙で選ばれた人間を解任することは、法と民主主義に反する」と述べた。

共和人民党(CHP)のケマル・クルチダルオール党首は、バルケスィルで開催された第30回ブルハニエ・オレン文化芸術祭で市民に呼び掛けた。演説の中で民主主義について定義したクルチダルオール党首は、以下のように語った。「われわれがこの場で文化や芸術、道徳、思想の自由について言及するとなれば、まずは民主主義から語らなければならない。人を選び、そしてその人を選ばれた役職に就かせることは、民主主義に限ったことではない。みなさんが誰かを選ぶとして、しかしそれにいかなる権力や権利、法、正義も従わない。そして『われわれが選んだのだから、これは民主主義だ』というのは間違いだ。そんな民主主義など世界中どこにも存在しない。民主主義とは、権力を与えられた人間の力を制御するものだ。権力や権威を与えられても、それは法の下で使用されるものだ。権力や権威が法の下で使用されたとき、それは民主主義と言えるのである。ある人物に権威を与えたとして、それが制御されることなく使用されてはならない。われわれはトルコでこのことを強く願っている。われわれはある人物に権威を与えた。しかしだからといって、その人物はわれわれにその力を使用してはならない。われわれが権威を与えた人間は、社会を抑圧してはならない、法を自身の支配下に置こうなどしてはならないのだ。」

■「お前は何者で、誰がその権威をお前に与えたのだ?」

「あなたとは同じ見方、世界観を共有できてはいないかもしれない。しかし民主主義があるとすれば、それは8,200万人の市民にとって最も自然な権利だ。市民の意志がそこにあるなら、敬意を示さなければならない」と話したクルチダルオール党首は、演説を以下のように続けた.

「『私は選ばれたのだから、すべて私が思う通りにやる』とは言えないだろう。あなたが大統領であっても、言えるわけがない。あなたは法に制限されているのだから。司法はあなたを管理するし、それは従属司法ではなく独立司法だ。罪を犯したと判決されれば、あなたはその役職から解雇される。4か月前に選挙で選ばれた人々に対し、裁判所はなんらかの判決を下しただろうか?そんなものはない。お前は一体何者で、一体誰がお前にそんな権威を与えたというのだ?民主主義は、すべての人の権利を法を守るものである。強制や抑圧によって人々を辞任させたり、与えられた権威を法に反して使用したり、人々を脅したり、そして人々に『お前を逮捕させる。検察は動きだした』などと発言したりすることは、健全に機能している民主主義の下で決して起きてはいけないことなのだ。」

■「抗議せざるを得ない」

クルチダルオール党首は、さらに以下のように続けた。「われわれは公正発展党(AKP)が市長を辞任に追い込み、強制的に辞任させたことを批判し、『彼らを選んだのはあなたたちではなく国民だ』と主張した。『市民が自ら投票し、彼らを市長に選んだのだ。彼らを解雇することなどできないし、強制的に辞任させることなどできるはずがない』と言った。なぜなら、『これは選挙や市民の意志への攻撃だ』と言った。A党とかB党とかのためではなく、私自身が人間であり、民主主義や法の優位性を擁護し、(民主主義を)原則とする伝統的な党に所属する人間として、これは抗議しなければならないのだ。」

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( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:47407 )