プーチン、ロウハーニー、エルドアン、アンカラ会談
2019年09月17日付 Hurriyet 紙


タイイプ・エルドアン大統領は、ロシアのプーチン大統領とイランのロウハーニー大統領をアンカラへ招いた。アスタナ合意プロセスの第5回会談の後に、「シリアでの政治的解決に希望を実らせる重要な決定を行った」と述べた。エルドアン大統領は、シリア北部に平和の回廊を建設して国家の分裂を防ぐことを目的とし、「そのため、もし2週間以内に米国との間に我々の求める結果が得られなければ、我々自身の行動計画を始めることを2人の友人へ説明した」と述べた。エルドアン大統領の発言要旨は以下の通りだ。

■新たな悲劇を傍観することはできない

「我々はシリアの戦火を収束させるために5回目の会談を行った。サミットでは、シリアの政治的解決への希望を実らせるための重要事項を決定した。シリアの領土保全と政治的統一を守るという点において、我々全員が細心の注意を払っていることを改めて確認した。イスラム国との戦いの下、テロ組織を支援することは容認できないことを強調した。4月からこれまでイドリブへの陸と空からの軍事作戦で命を落とした民間人の数は残念ながら1000人近い。トルコとしては、我が国の国境のすぐ隣で新たな悲劇が起きることを傍観することはできない。

■全ヨーロッパに影響を及ぼす

このような深刻な情勢は我々の国だけではなく、ヨーロッパ全土に影響を及ぼすだろう。一般市民と(停戦)保証国の現地にいる兵士の安全のために、具体的な対策を講じることを強調した。議題に取り上げたもうひとつの問題は、憲法委員会の設立だ。憲法委員会のメンバー及び手続きの規則を決めるにあたり、我々は建設的で柔軟な態度を示した。結果、共同の努力によって委員会結成に関する障害は取り除かれた。手続きの規則については国連と連携して結論を出し、憲法委員会の作業を一刻も早く開始することを決定した。

■シリア最大の脅威はPKK

ユーフラテス川東部の状況も協議された。シリア領の4分の1以上がテロ組織の占領下にある。テロ組織は、子ども兵士の利用から一般人の強制徴用まで、民族浄化活動から人々の財産没収までと、あらゆる種類の迫害をおこなっている。いまのところ、シリアでイスラム国の脅威はなくなった。シリアの未来に対する最大の脅威の源は、PKK(クルディスタン労働者党・非合法組織)とその関連組織であるYPG(人民防衛隊)/PYD(民主統一党)である。この国にPKK/PYDが存在し続ける限り、シリアも我々の地域も平和を手に入れることができない。私は、イランのロウハーニー大統領とロシアのプーチン大統領に、ユーフラテス川東部の安全地帯設置に関する進捗状況について説明し、私の考えを彼らと共有した。シリア国境沿いでのテロ発生を認めないことを説明した。

■行動計画を適用する

シリア国境沿いでテロが起きることを認めず、人道的インフラを作ることが役に立つと説明した。我々の目標はシリア北部に平和回廊を建設し、国家の分裂を防ぐことだ。このため、もし米国との間で、2週間以内に我々が求める結果が得られなければ、自らの行動計画を実行に移すことを両国の友人に説明した。トルコが避難民の重荷を単独で背負えないことは明らかだ。我が国は、新たに流入する難民を抱え込むことはできない。ユーフラテス川東部の平和回廊は避難民にとっての避難所になるだろう。我々の国にいる少なくとも200万人のシリアのきょうだいたちをこの地域へ送り込めると考えている。
さらに、このラインをデリゾール、ラッカ方面まで伸ばせれば、帰還する難民の数は300万人を超えるだろう。帰還するシリアのきょうだいたちのために、これらの地域で国際社会の支援を得て新しい居住地を建設することも可能だ。ロシアとイランと、そして国際社会の他の国々と共に、シリアの避難民の帰還のために働きたい。これに関連して、近頃重要な一歩を踏み出した。我々は、イラク、レバノン、そしてヨルダンとともに、避難民の帰還に関する国際会議の準備に着手した」。

【以下、略】 

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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:47569 )