トルコ文学:作家アルベルト・マングェルが語るトルコ「この国には巨大な想像力がある」
2019年09月27日付 Hurriyet紙


アルゼンチン出身の著名な作家、翻訳家であり、「プロの読書家」という肩書をもつアルベルト・マングェル(Alberto Manguel)氏が、サイン会とトークショーを行うためにイスタンブルにやって来た。

3年前、アフメト・ハムディ・タンプナルの著作『5つの町』をテーマに、『5つの町-タンプナルの跡を辿って-』という本を著したアルベルト・マングェル氏は、トルコ人読者には慣れ親しんだ人物だ。『ボルヘスの家で(英題:With Borges)』、『読書の歴史―あるいは読者の歴史(英題:A history of reading)』といった実験的なスタイルで書かれた作品によって知られるマングェル氏の最新作『帰還』がトルコ語に翻訳された。人生における最高の悦びを「読書」と定義するマングェル氏は、ブエノスアイレスにある本屋で働く一学生であったときに高名な作家のボルヘスと出会ったことが人生の転機の一つだったとして、「私は3歳の時から読書をしています。読書の影響を、それが持つ機能を調べている人間です。あらゆる場所であらゆる条件で読書に励んでいます。しかしながらあらゆるものを読む人間ではありません」と語る。

■タンプナルは偶然ではない

頻繁に我が国を訪れるマングェル氏は、トルコについての感覚を次のように説明している。「トルコ人の寛大さが私は大好きです。とても上品でありながら同時に決して誰のことも見下さない人々です。例えばどこかのカフェで5分あれば誰かと気軽におしゃべりができるでしょう。時には知り合ったばかりの人と一晩中、深い話をすることができるでしょう。トルコ人は注意深く耳を傾けます。敬意を払って返答をします。この国には巨大な想像力があると信じています。アフメト・ハムディ・タンプナルが、この土地から生まれたということは偶然ではありませんし、タンプナルのペンはトルコ人の精神状態と無関係ではありません。トルコ人知識人が、そして自由な論議ができる層がより安心を感じることができる必要があると考えます。」

■私が感じていることを解説しただけ

『5つの町-タンプナルの跡を辿って-』という本について、トルコでの批評を知っているかと尋ねたところ、マングェル氏は批評の数々を読んでおり、その多くと同じ考えだと述べている。「いくつかの新聞に掲載された批評記事を読みました。本が表面的だということについての意見がありました。私はこれに同意します。私はトルコのことを充分には知りません。この国の歴史とその政治のバックグラウンドを熟知している訳ではありません。私はトルコでは暮らしたことがありません。実際のところ本が表面的であるというのは自然なことです、なぜなら私は(タンプナルと同じように)5つの町を訪ね歩いて、そこで感じたことを解説したのですから。」

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(翻訳者:堀谷加佳留)
(記事ID:47647)