『ハヤート』紙更新停止の真相(3)
2019年09月28日付 al-Quds al-Arabi 紙


■『ハヤート』紙から明かりが消えた:サウジアラビア人共同責任者は取引の停止を企図していたのか?

【ベイルート:本紙】

ハヤート紙編集班の一部のライターとジャーナリストは、未払い給与の支払いをいまだ待ち続けているのにもかかわらず、他のメディア企業へと移籍した。そのうちハーズィム・サーギーヤ氏と、フサーム・イーターニー氏は、サウジアラビアのシャルクルアウサト紙に移籍した。同紙は、ムハンマド・シャキール氏や故サミール・サアダーウィー氏、カミール・アル=タウィール氏といったジャーナリストたちの注目も集めていた。また、同紙文化部の責任者であるアブドゥ・ワーズィン氏はインディペンデント・アラビア紙へと移籍した。一方、ジャーナリストのワリード・シャキール氏とトゥーニー・フランスィース氏はすでにニダー・ワタン紙で記事を執筆しており、イェルサレム大学の教職陣に加わったファーティナ・アル=ダジャーニー氏のように、他の社員たちもハヤート紙における苦難の職務から逃れた。

上記のような展開は、二年前から続いていたハヤート紙の売却交渉が決裂した直後に発生している。2018年の3月には、交渉はアラブ首長国連邦との間でなされるものに限定されていたが、今年の初旬には、議論はサウジアラビアの機関(Saudi Research and Marketing Group)やアブダビのメディア企業との間で行われるようになった。両者は、ハヤート紙が所有するすべての資産や報道免許の価値計算が終わった後、(買収)合意へと近づいていた。この計算にあたって、ベイルートにあるハヤート紙の社屋は推定1000万ドル、同紙の報道免許はおよそ40万ドルとそれぞれ見積もられた。その一方、およそ4000万ドルにおよぶハヤート紙が抱える債務(大部分はサウジアラビア支局におけるもの)の目録も作成された。債務の内訳には、印刷所の負債、賃料支払いの遅延分、税金の未支払い分、従業員への給料・手当分がある。

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( 翻訳者:難波奈央 )
( 記事ID:47805 )